【イラストは独学でも上達する?】経験者509人アンケート調査
イラストは独学でも上達するかに関する意識調査
オンラインイラスト教室を運営する株式会社アタム(本社:東京都港区、代表取締役:宮澤惇、以下 アタムアカデミー)は、趣味や仕事でイラストを描いている509人を対象に「イラストは独学でも上達するかに関する意識調査」を実施し、そのデータをランキング化しました。
「イラストは独学でも上達できる?スクールに通ったほうがいい?」イラストを学びたいと思っている人なら、一度は抱く疑問ではないでしょうか。
今回、オンラインイラスト教室を運営するアタムアカデミー( https://atam-academy.com/ )は、趣味や仕事でイラストを描いている509人にアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめました。
調査結果に対して、株式会社Create Archives代表取締役のハシケン氏よりご考察いただいております。
【データの引用・転載についてお願い】
本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、必ず「アタムアカデミー」のURL( https://atam-academy.com/ )へのリンク設置をお願い致します。
【調査概要】
調査対象:趣味や仕事でイラストを描いている人
調査期間:2025年8月25日~9月3日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:509人(女性338人/男性171人)
回答者の年代:20代 25.1%/30代 35.4%/40代 22.0%/50代以上 17.5%
【調査結果サマリー】
・イラストは独学でも上達するが限界を感じる人が半数以上
・イラストは独学でも上達すると思う理由は「独学しやすい環境がある」
・独学で効果を感じたイラストの上達方法は「真似して描いてみる」
・独学でイラストを描く人がぶつかりやすい壁は「モチベーションが低下する」
イラストは独学でも上達するが限界を感じる人が半数以上

趣味や仕事でイラストを描いている509人に「イラストは独学でも上達すると思うか」と聞いたところ、「上達する」と答えた人は44.4%にのぼりました。
一方で、「上達するが限界がある」と回答した人が51.3%と半数以上を占めています。理由としては、「独学だと視野が狭く自己満足に陥りやすい」「悩んだとき相談できる相手がいない」「基礎がおろそかになりがち」といった声が挙がっています。
つまり、独学でも力は伸ばせるものの、納得できるレベルまで上達したいなら、プロの指導や適切な学習環境を取り入れることが効果的だとわかります。
イラストは独学でも上達すると思う理由は「独学しやすい環境がある」

イラストは独学でも上達する(「上達するが限界がある」も含む)と回答した487人に、独学でも上達すると思う理由を聞きました。
その結果、圧倒的な1位は「独学しやすい環境がある(55.2%)」でした。ネットや動画サイトには無料の教材やお手本が掲載されていますし、SNSなどで客観的な評価を得ることも可能だからです。
上記のような環境があるなかで、しっかりと試行錯誤して練習すれば、独学でも成長できるという考えになっていると伺えます。
<1位 独学しやすい環境がある>
・最近はSNSで描き方などを発信してる人が増えてきており、学べる機会がたくさんあるので、独学でも上達すると思います(20代 女性)
・最近はインターネットや本などで、技術を学べるようになったから。ただ独学の場合は、都合の悪いことは無視してしまう可能性があり、自分をあまり冷静に見れないというデメリットがある(40代 女性)
・基礎的なことは書籍などで学べるし、わからないことは都度、YouTubeやネットで調べるとわかりやすく解説してくれている。またアドバイスが必要と感じたら、SNSやブログで公開してもいい。スクールに入ったとしても自分で動く必要があるので、ある程度までは独学で上達すると思います(50代以上 男性)
最近では、インターネット・SNS・動画など、イラスト学習に役立つ情報や教材が充実しています。そのため、初心者でも手軽に無料でイラストの基礎から応用まで学習することが可能です。
独学には「自分の弱点を見落としがち」「疑問が解決しにくい」といった課題もあります。ただ学習用コンテンツが豊富にあるのは事実であり、努力次第で上達できる環境が整っていると感じる人が多くなりました。
<2位 上達に重要なのは練習量>
・「絵を描くことが好き」という気持ちがあれば、とにかくがむしゃらにたくさん描くうちに上達していくはずだから(20代 女性)
・なんでもいいからひたすら描き続けていれば、ある程度まではレベルが上がると思います。しかし多くの人は自分の理想と現実のギャップに耐えられず、途中で挫折してしまうのだと思います。SNSや動画など学べるコンテンツは増えましたが、やはり自分の努力や継続が上達には欠かせません(30代 女性)
イラストの上達には「とにかく描くことが大切」と考える人も多くいました。そのため独学であっても、練習量が豊富であれば上達すると考えられています。
ただ独学だと、指導してくれる講師や切磋琢磨しあえる仲間がいないことで、壁を感じたときにモチベーションが下がってしまうことも。また、漠然と量だけこなしても効果的な絵の上達に繋がらないこともあります。
練習量を積み重ねて上達するためには、「継続する力」「モチベーションの維持」「正しい内容の練習をすること」が重要です。
<3位 独学で上手くなった人がいる>
・自身がイラスト作成未経験から、「十分に描ける」と思えるまで上達したと実感したため(20代 男性)
・知り合いが独学で絵師になって、アイドルから仕事の受注が入ったりしてるので、独学でも質が良ければ上達すると思います(30代 男性)
・今も昔もプロアマ問わず、実際に独学でやってきた人たちが活躍しているから(40代 女性)
周囲に独学で上達した人がいたり、自分が独学で成長を感じたりしていると、「イラストは独学でも上達する」と実感をもって信じられます。
活躍しているイラストレーターや絵師にも、「絵は独学です」としている人も少なくありません。スキルの高い人気イラストレーターや絵師が独学であると知ると、独学でもやれるという説得力が強まります。「独学で、1年でどれだけ成長したか」といったビフォーアフターをSNSなどで公開している人もいますね。
<4位 センスがあれば上達できる>
・センスがあれば青天井で上手くなると思うから(20代 男性)
・イラストに関してはセンスみたいなものも大切だと思うので、できる人は独学でも上達すると思うし、できない人は習ったとしても上達しない気がします(40代 女性)
「センスがある人はスクールに通わずとも、独学で伸びる」という意見も。イラストでは「センス」「感性」「芸術的才能」といった、後天的には獲得が難しそうな、生まれ持った資質が上達に大きく関わると考える人も多いとわかりました。
一方で、いくらセンスがあっても基礎的な理論や技術の習得はしっかり行うべきだという意見も。
つまり、センスと基礎力のどちらか一方ではなく、その両方がそろってこそ、イラストは上達していくと考えられます。
<5位 評価を受けやすい環境がある>
・近年ではプロに投げ銭をすることで、添削やアドバイスを返してもらえます。また完成した作品はハッシュタグを付けて各SNSに投稿すれば、世界中の人に見てもらえます(20代 女性)
・良くも悪くも情報だけは引っ張ってこれるので、ネットでもアドバイスや批評はもらえる(30代 女性)
現在ではSNSやオンラインの添削サービスなどで、スクールに通わずとも自作イラストへのフィードバックを受けることが可能です。
上達するためには客観的な意見が重要と考える人にとって、気軽に作品を公開でき、フィードバックを受けやすい環境は魅力的ですね。良い評価はモチベーションになり、批評は反省や改善ポイントの把握につながります。
一方で「SNSでは心無い評価もあるので、メンタルがやられる」「添削サービスは相手をきちんと選ばないと意味がない」という声もありました。
独学で効果を感じたイラストの上達方法は「真似して描いてみる」

「独学で効果を感じたイラストの上達方法」を聞いたところ、1位は「真似して描いてみる(39.7%)」、2位「トレースする(23.0%)」でした。
・YouTubeでイラストが上手な人の動画を見て、真似して書く方法で上達しました(30代 女性)
・トレース練習。模写。スポーツ漫画をトレースすることで身体の筋肉のつき方やパーツ、動きのあるイラストの構図を理解することができた(40代 女性)
・とにかく流行りの絵を見て「塗り」「線画」「映える構成」を自分の作品に反映させる(30代 女性)
・ネット上の無料チュートリアルやYouTube動画を活用し、構図や色塗りの基礎を学びました(20代 男性)
模写やトレースなど、「真似ること」「なぞること」から始める人が多くなりました。他人の作品を参考にしながら感覚を掴むことが、基礎を身につける第一歩として重視されています。
また模写でもデッサンでも、「量をこなす」「毎日描く」など、実際に手を動かすことの大切さを強く意識している人が多いようです。技術的にわからないことがあった場合には、YouTubeなどの動画教材で解決する例も。
「模倣から始めて量をこなし、観察や学習で補強」という独学スタイルが浮かび上がります。
独学でイラストを描く人がぶつかりやすい壁は「モチベーションが低下する」

「イラストを独学で描く人がぶつかりやすい壁」の1位は「モチベーションが低下する(20.4%)」。僅差の2位は「苦手分野を克服しにくい(18.3%)」でした。3位「新しいアイデアが浮かばない(8.8%)」が続きます。
独学でイラストを描く人が直面しやすい壁は、大きく「メンタル面」と「スキル面」に分けられます。
独学は自由な反面、自分ひとりでメンタルやスキルの壁を乗り越える難しさがあるとわかりました。
<1位 モチベーションが低下する>
・ゴールがないので、ひとつ描けるようになったと思ったらまた別の描けない壁にぶつかるのが常。目が肥えることで自分のイラストの欠点にも気づきやすくなり、心が折れそうになることはよくある。そのなかで、いかにモチベーションを保てるかは技術力以前に重要(30代 女性)
・自分の絵の問題点をAIに指摘してもらったら指摘された点に心当たりがあり、問題点が多すぎてだんだんと絵を描くのが嫌になってきた(40代 男性)
イラスト学習では、練習を重ねるたびに新たな課題が浮かび上がり、「思うように描けない」「自分の欠点ばかり目につく」と感じることもよくあります。そんなとき、励ましてアドバイスしてくれる人が少ない独学の環境だと、気持ちが折れてしまうことも。
技術力の不足というより、技術力不足があるときに克服するための「心の支え」がないことが、壁になっていることがわかります。
<2位 苦手分野を克服しにくい>
・デッサンや表現の仕方がわからず、改善方法もわからなかったとき(20代 男性)
・独学の自由さがあるぶん、得意なアングルばかりに力が入って、不得意なアングルは苦手なまま(40代 女性)
独学だとマイペースにイラスト学習を進められる一方で、体系的な指導がないので、得意分野ばかり練習してしまう傾向も。
また継続的にプロからアドバイスを受けられるわけでもないので、わからないことがあってもネットで調べきれない場合には、苦手分野の克服が遅くなってしまうことも考えられます。
そのため「上達はするが、遅い」という声も聞かれました。
<3位 新しいアイデアが浮かばない>
・イラストを模写するとそれなりに上手く描けるけど、オリジナルのイラストを描こうとするとアイデアが浮かばず描けなくなります(40代 男性)
・独自の発想(アイデア、構図など)が思い浮かばないことは多々あります(50代以上 女性)
「オリジナルを描こうとすると、何を描けばいいか思いつかない」という声は少なくありません。同じような構図や題材ばかりになってしまい、既存作品に似たような作品しか描けないことも。
独学では自分好みに練習ができる一方で視野が狭まりやすく、インプットする作品の幅が限られるといった理由が考えられます。
ある程度誰かに指示をもらいながら、普段なら描かないような絵を強制的に描く環境があると上達につながりやすいかもしれませんね。
<4位 オリジナリティが出ない>
・真似ばかりして、自分の表現がわからなくなった(20代 女性)
・「上手に描くだけでなく、自分にしかない個性を出そう」と思っても、誰が見てもすぐにわかってもらえるほどの個性的で魅力のあるイラストにするのはなかなか難しく、壁にぶつかったと感じた(40代 女性)
ある程度イラストを描けるようになっても「◯◯の絵に似ている」と言われるなどして、自分のカラーを上手く出せないことに悩む人は少なくありません。イラスト学習においては先人の作品を参考にすることが多いので、真似をしすぎて自分の方向性を見失ってしまうケースもあるとわかりました。
一方で「独学だと、自分の癖がなかなかとれない」という人も。
望んでいるオリジナリティは生まれにくいけれど、矯正したい癖は残り続けるという現状が浮かび上がります。
<5位 イメージを具現化できない>
・自分のイメージ通りに描けず、挫折した(40代 女性)
・頭に浮かぶイメージは鮮明なのに、実際に紙や画面に描くと違うものになってしまう。理想と現実のギャップを痛感したときに、大きな壁を感じることがありました(50代以上 男性)
脳内には鮮明なイメージがあるのに、紙や画面に落とし込もうとすると、なんだか理想と違ってしまうという経験は、多くのイラスト学習者が経験する壁です。
思い描いた絵柄と自分の技術力との間に差があるため、思うように表現できないのですね。
<6位 他の人と比べてしまう>
・やはり生まれ持った才能というものはあるので、「絵を上手く描きたい!」と同じように思う人々のコミュニティにいても、周りがどんどん上手くなってしまって自己肯定感が下がってしまった(20代 女性)
・上手い人の絵を見ると自信をなくすことがあります。他人と比べることで、更なる上達への壁を感じてしまいます(30代 男性)
SNSやイラスト投稿サイトを使うと、他人の作品と自分の作品を簡単に見比べられます。そのため自分より上手な人の作品を見ることで、落ち込んでしまう人も。
とくに「同じイラスト学習者のコミュニティ」「自分と同時期にイラストを始めた知り合い」など、自分に近い人が上手になっていくのが見えたとき、落ち込む人が目立っています。
上達の速度やイラスト学習のゴールは人によって異なります。しかし成果物としての作品だけで「上手・下手」「才能がある・ない」「成長した・していない」を判断してしまうと、不安が大きくなり、壁を感じてしまいます。
人の絵と見比べていちいち悩んでしまうタイプの方は、 一定期間他人の情報を遮断して練習してみるのもいいかもしれません。
<7位 客観的に評価できない>
・描いたものを評価してくれる人がいないから、正解がわからなくなる(30代 男性)
・独学でイラストを描くときは、自分の描いた絵を厳しく評価してくれる人が周囲にいないのがネックです。厳しい指摘をしてくれる人がいないと、独学で上達をする上での壁になると感じています。自分のイラストの欠点や短所がわからないと、上達は難しいです(50代以上 女性)
独学では、自分の絵がどのレベルなのかや、自分が上達しているのかを正確に把握するのが難しいと感じる人も多数。体系的なカリキュラムや、テスト・評価システムがないからです。
客観的な評価やアドバイスを受けられないため、自分で「何か違う」「何か違和感がある」と感じても、原因を特定できず改善に結びつけられないデメリットも。
正解が見えないまま練習を重ねる虚しさは、継続や上達の壁になることがわかります。
まとめ
今回のアンケート調査では、「独学でもイラストは上達できる」と考える人が圧倒的多数を占める結果となりました。スクールに通わなくても、ネット、SNS、動画、本など、独学のための教材は多数あるからです。
ただし多くの人が「一定の限界はある」とも感じていました。
環境や努力次第で、独学でもイラストスキルを伸ばすことは十分可能です。ただ、より高みを目指すには「講師や仲間からの助けを得ること」「他者からの学びや体系的な学び」などが大切だと言えます。
漫画を独学で学ぶために何から始める?
https://atam-academy.com/blog/23680/
▽ハシケン氏の考察
絵がうまくなりたい時は独学やネットの無料情報の活用もいいですが、まず正しい情報を選択しないとムダな頑張りになってしまうかもしれません。どうせ頑張るなら、少しでも早く上達できて遠回りせずにすむ【近道】を選んだ方が良いでしょう。
絵の上達で悩んだときに一度検討してほしいのが、近年増えている一般向けの『イラスト講座』という手段です。内容や価格は様々ですが、添削やアドバイスを丁寧に受けられるものを選べばやみくもに独りで頑張るよりスムーズに上達することもできます。
そのようなお一人ごとの目的にあった【近道】を上手に使ってみるのも、今の時代ならではの有効な手段といえるでしょう。
■監修者紹介

ハシケン
株式会社Create Archives代表取締役、元ゲームイラストアートディレクター。
長年絵やイラスト関連の仕事に従事し独立、個人事業主を経て法人化。
ブログサイト:【コンテアニメ工房】(最高月間アクセス40万PV)https://create-archives.co.jp/illustration/
YouTube:【ハシケンちゃんねる】(チャンネル登録者1.5万人)https://www.youtube.com/@hashiken
デジタルイラスト講座:【デジ絵ワークショップ】https://conte-anime.jp/clip-studio-paint/lp/work-shop/
著書・出版:『ブログ×絵×ブランディング』(ソシム)、『ことわざ なんでやねん!』(学研)他
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■アタムアカデミーについて
アタムアカデミーは、子供の創造性を育てるオンラインイラスト教室です。2020年5月よりオンラインのイラスト教室としてサービス提供開始し、2023年7月現在、小中学生を中心に日本全国から生徒が通う日本最大級のイラスト教室にまで成長しています。
サービスサイト:https://atam-academy.com/online/
■株式会社アタムについて
株式会社アタムは、「イラスト教育により子供の可能性を最大化する」をビジョンにオンラインイラスト教室を運営するスタートアップです。
所在地:東京都港区
代表者:代表取締役 宮澤惇
コーポレートサイト:https://atam-academy.com/
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