Canva、年次調査結果を発表。ビジュアルコミュニケーションは世代をまたぐチームの生産性向上の鍵に
Z世代がAIを活用しビジュアルを重視した業務への移行を主導。神経科学が認知的優位性を裏付ける
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Z世代の89%が「視覚的に業務を行う方がより高い成果を上げられる」と回答
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Z世代の61%が「AIを積極的に活用することでビジュアルで伝える力が向上する」と回答
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ビジュアル要素の強いコンテンツでは、記憶の符号化(エンコード)速度が74%向上
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ビジネスリーダーの87%が「不十分なビジュアルコミュニケーションが遅延や混乱を引き起こす」と回答

Canvaが本日発表した年次調査レポート「ビジュアルコミュニケーションの現在地」によると、Z世代の従業員が望む働き方と、多くの企業が依然として採用している方法との間には大きな乖離があることが明らかになりました。
働くZ世代の89%が「視覚的に業務を行う方がより高い成果を上げられる」と考え、神経科学的にもビジュアルコンテンツの力が裏付けられているにもかかわらず、「デザイン主導」であることを自負する企業はわずか22%に留まっています。この乖離が摩擦を生み、生産性を低下させ、従業員の意欲や関与度を損なう一因となると考えられます。
コミュニケーションスタイルが異なる4つの世代が共に働く職場環境において、企業は視覚的アプローチと従来型アプローチの衝突によって高まる非効率性という課題に直面しています。一方で、本調査ではこのギャップを埋めてZ世代の「ビジュアル重視型」の働き方を受け入れるリーダーが、効率性と創造的成果の向上、優秀な人材の獲得とその定着率の向上を実現できることを示しています。
調査結果の神経科学的根拠
本調査では、神経科学の画期的な手法である定常状態トポグラフィー(SST)を用い、リアルタイムの脳活動を追跡しました。これにより、優れたビジュアルコンテンツが職場において効果的である理由を科学的に実証しました。質の高いビジュアルコンテンツは、単調なデザインと比較した場合、以下の効果をもたらします。
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記憶の符号化(エンコード)速度が74%向上
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文書に対する感情的な反応強度が26%増加
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視覚的なプレゼンテーションに対する感情的な反応強度が21%増加
同時に、この調査ではビジュアルコミュニケーションとテキストベースのコミュニケーションの間にギャップがあることも明らかになりました。
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76%が「テキスト中心のコンテンツへの関心を失っている」と回答
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91%のプロフェッショナルが「視覚的表現はテキストよりも効果的にアイデアを伝えることができる」と回答

CanvaのB2Bマーケティング責任者、エマ・ロビンソンは次のように述べています。「人間の脳が情報を吸収する仕組みと、多くの職場で行われている従来型コミュニケーションとの間には、明らかな不一致が見られます。科学的に見ても、従来のテキスト中心のアプローチは、特にスピードを求められる協働環境において、現代のチームのニーズを満たせなくなってきているのです」
世代交代による労働力の変化
Z世代は、職場における効果的なコミュニケーションのあり方を再定義しつつあり、自らの思考や創造性のスタイルに合ったシステムを求めています。
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82%が「ビジュアルコミュニケーションのスキルは将来のキャリアを築く上で不可欠」と認識
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52%が「ビジュアルを重視したアプローチが企業のビジュアル伝達力を向上させる」と考えている
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61%が「AIを積極的に活用することでビジュアル伝達力が向上する」と回答
しかしながら、ほぼ全員(99%)が仕事における創造性を阻害する障壁があると回答し、大半が非効率的なツールを理由に挙げています。この乖離は、深刻なコストとなりえます。実際に、Z世代(91%)と管理職(82%)ともにクリエイティブな業務を遂行するために承認されていないツールを使用していることを認めています。現在、ビジュアルプロジェクトを実行するためだけに平均して週に9~10のプラットフォームを使い分けているチームが多数あります。クリエイティブツールへのニーズは明らかである一方、インフラの整備が追いついていないのです。

ビジネスへの影響
ビジネスリーダーの87%が、ビジュアルコミュニケーション不足は企業全体で遅延や混乱につながると回答しています。一方で、従業員の自然な働き方に合わせてコミュニケーションインフラを整備した企業は、目に見えるメリットを享受しています。
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66%が「複雑なアイデアの伝達がより明確かつ効率的になった」と報告
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61%が「ブランドの結束力と差別化が強化されている」と報告
先進的な企業の取り組み
Canva Japanのカントリーマネージャー高橋敦志は以下のように述べています。
「ビジュアル文化が発展している日本では、ビジュアルコミュニケーションの重要性が一段と高まっています。デジタル化やAI化が加速する中で、リーダーたちは「チームがどう繋がり、どう協働していくか」を改めて考える機会を得ています。Canvaのようなツールは、テキスト中心のやり取りを視覚的に整理・表現することで効率を高め、様々なチームがスムーズに連携できるようサポートします。」
ビジュアルコミュニケーションの基盤に投資し、チームがAIを活用できる環境を整えている企業は、創造性・スピード・連携の面で確かな成果を上げています。いまやビジュアルコミュニケーションはデザインチームだけのものではなく、企業が業務を遂行する上で欠かせない要素となっています。
AIが業務のスピードとパーソナライゼーションの水準を引き上げ、ビジュアルが多様な世代や分散型のチームをつなぐ役割を果たすようになるにつれ、この変革を取り入れる企業は、次世代の働き方をリードする存在となるでしょう。
非効率性を削減し、Z世代の期待に応え、チームのコミュニケーションを将来にわたって維持するための提言については、こちらのレポート完全版(英語版のみ)をご覧ください。
方法論
本調査はザ・ハリス・ポールおよびニューロインサイトの協力を得て、以下の手法に沿って実施されました。
米国、英国、オーストラリア、日本、インド、フランス、ドイツ、スペインのビジネスリーダーおよびZ世代のプロフェッショナル2,475名を対象としたグローバル調査
63名のプロフェッショナルがさまざまな種類のビジネスコンテンツを閲覧した際の脳活動を、定常状態トポグラフィー(SST)を用いてリアルタイムで追跡する神経科学研究
Canvaについて
2013年創業のCanva(キャンバ)は、ビジュアルコミュニケーションとコラボレーションのために構築された世界有数のオールインワンプラットフォームです。あらゆる人がデザインで輝けるようにするため、Canvaは世界190か国以上の大企業、中小企業、個人、学生のクリエイティブおよびデザインニーズに応えています。 デザインの第一歩を踏み出す初心者から、パワフルなツールを求めるプロのクリエイターまで、Canvaはユーザーが思いついたアイディアを美しい作品に仕上げるために必要なものを提供します。デザイナーが手がけた世界最大規模のコンテンツライブラリを基盤に、Canvaは多彩なプロダクトと独自のAIツールを搭載。個人やチームが、より直感的にクリエイティブを生み出し、協力しながらスムーズにコミュニケーションできる環境を提供します。
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