教育現場AI活用推進機構(AIUEO)が「生成AI×教育」 妄想アイデアオーディションにおける最終審査結果を発表
教育分野での生成AI活用の可能性とAIリテラシーの大切さに気付くきっかけを提供することを目的とした本オーディションでは、革新的なアイデアが審査されグランプリと各部門賞が決定いたしました。
株式会社トリプルアイズの協賛および、学習塾と教育サービスをつなぐ一括資料請求サイト「エデュマッチ」、FindValue株式会社の運営協力のもと開催したオーディションの最終結果を発表いたします。総応募数は302件でした。
なお、今回のオーディションが大変講評だったため、第2回のコンテストも開催予定です。(2024年2月頃を予定)ぜひ、オリジナリティあふれる皆様の妄想アイデアをご応募ください。
▼ オーディション公式ページ
最終審査結果
【グランプリ大賞】 赤坂颯太さん
■空の飛び方
想像の翼を広げ、幼少期の夢を現実へと繋げるプラットフォーム
-
頭の中の妄想アイデアを書き込むとそのアイデアを実現するのに、必要なことが表示される。
-
「空飛ぶ車」と打ち込んだのならば、「現状の車の技術はどこまで進んでいるのか」「空を飛ぶための航空工学の入り口」「飛行機の現在の技術状況」「磁力で浮く方法」などの技術的なことやそれに類するSF作品などが表示される。
-
頭の中に浮かんだぼんやりとした妄想を現実的に考えるための学問の入り口になるサービスである。
【講評】
審査員一同、納得のグランプリです。 直球で「ワクワク感」が伝わってくる、探究心の感じられる面白いアイデアでした。
現代社会において、「子ども心を忘れがち」という問題は多くの人が共感できるテーマです。このアイデアは、そのような共感をベースにしながら、実際の学習に結びつけることで、子どもたちの創造力を育むと同時に、実世界の技術や知識についても学べるという点で、より深い知識の探究を促すことができます。教育において、このような新しいアプローチが導入されることは、学習への関心を高め、次世代の教育の可能性を広げるものになるでしょう。
【部門別優秀賞】
子どもの学びワクワク部門:菅野真唯さん
■その世界に入るボタンがある小説
国語が苦手な生徒が作者の意図が読み取れないという課題を解決するサービス
-
小説の最後にボタンがあり、自分が気になるシーンに入ることができる。
-
実際にその世界に入ることで、想像できなかった世界が広がる。
-
第三者として登場人物と触れ合い、「ここの文はこの意味だったのか」といった照らし合わせができ、より詳しく知ることもできる。
【講評】
従来の読書体験とは大きく異なり、小説の世界をよりリアルに体験することで、作者の意図や登場人物の感情を直感的に理解できるようにするというアイデアがすばらしいです。
自分自身の感情や思考を物語に投影し、その結果として得られる洞察は、教育的な価値が非常に高いものです。
生成AIを使って読書を新しい冒険に変え、読書の楽しみと学習の深さを同時に提供することで、教育の新たな可能性を開くでしょう。
先生ハッピー部門:岡田晃さん
■子供の強み発見器
子供の強みや弱みを理解し、先生が教えたり、対応しやすくなるためのサービス
-
子供のあらゆる情報、画像、動画、紙資料、筆跡、アンケート、作文などにより、子どもの分析をする。
-
集まった膨大データをふまえ、AIとのやりとりから子どもの強み、弱みを判別する。
-
子どもの得意なことを伸ばし、それを活かした指導方法の参考できる。
【講評】
生徒の良いところを知ることで、先生がハッピーになれるという視点で選びました。
子ども一人ひとりの個性や能力を理解し、最適な指導を提供するという、教育現場での普遍的な課題に対応しています。先生や保護者、さらには子どもたち自身も、このシステムを通じて自分自身や他者の強みと弱みをより深く理解することができます。これにより、教育における個別対応の必要性という深い課題に対して、解決策をみつける糸口となるのではないでしょうか。
マイナスを減らすのではなく、ゼロを+にする前向きでハッピーなアイデアが、今後生成AIと、どのように絡んでいくかが楽しみです。
家庭・地域キヅナ部門:庄司陽介さん
■もうひとつの日本をつくる!
子どもが政治に関心を持つきっかけとなるサービス
-
もうひとつの日本があると仮定して、少数意見や、インフルエンサーが言っていることを実行すればどんな日本になるかをシュミレーションする。
-
生徒はメタバース上で独自の政策で選挙してその政策を実行する。
-
このプロセスを通じて、政治が社会に与える影響や未来について考えるきっかけとなるサービスである。
【講評】
いい国をつくるためのシュミレーターとして、子どもが政治に関心を持つきっかけを作るというオリジナリティ溢れるアイデアでした。政治に関して世論が操作できてしまうのではないか、という不安な面もありますが、AIに議論させることでバイアスや少数意見があることにも気づくことができます。生成AIのリテラシーを理解するきっかけにもなると思います。いい国をつくるためのシュミレーターとして利用し子どもたちが、国や愛する地域の政治について考えるきっかけの一つとして、そして現代社会への問題提起も含め、このサービスを選びました。
審査員特別賞:石橋健次さん
■ジキルとハイド:すっきりくん
学校と保護者の良好なコミュニケーションを阻害する負の感情をAI の技術で解消するサービス
-
保護者はAIに自分の感情を伝えることで考えを整理する。
-
AIは保護者の不安や憤りをサンドバックのように受け止め、適切なアドバイスや励ましの言葉を返し、保護者の意向を効果的に学校に伝えるための仲介者のような機能を果たす。
-
保護者の感情的な障壁を和らげ、保護者達の集団心理による理性の喪失を防ぐ。
-
保護者と学校間のコミュニケーションを円滑にし、両者の感情的な負担を軽減するためのAIベースのツール。
【講評】
世の中に一石を投じる刺激的なアイデアではありますが、教育現場の大変な状況を表しているサービスでもあります。生成AIの活用により、先生の心理的負担を少しでも減らすことができるかもしれません。(審査員一同、現場の先生の大変さに対する共感度は高い)
生成AIが悪者になるのではなく、前向きに未来に向かうためのツールとして使われることを願っています。
【オーディション総評】
300通を超える応募に教育や生成AIに対する関心の高さを実感しました。
今回、こんなサービスがあれば学びがもっと楽しくなる! というテーマでしたが 全体的には、現場の課題を解決するためのアイデアが多かったように思います。
全ての人にとって、学びが「ワクワク」したものになるよう、我々自身も考えていく必要があるでしょう。
今回のアイデアが現実の学習環境でどのように活実現していくのか、非常に楽しみです。
これからも、学びをもっとワクワクするものにするために、様々な分野からの革新的なアイデアを期待しています。
このオーディションをきっかけに、生成AIに興味を持ってくれた方のリテラシーがさらに向上していくことで、教育×生成AIの可能性が広がっていけばうれしい限りです。
【審査会の様子】
審査会は、当初は1日で集中審査を行う予定でしたが、大変魅力的なアイデアが多く、追加での審査日を別途改めて設けて、白熱したディスカッションが展開されました。
<審査員>
炭谷俊樹 氏(神戸情報大学院大学 学長/ラーンネット・グローバルスクール代表)
太田賢 氏(宮城大学 教授)
安井政樹 氏(札幌国際大学 准教授)
片渕博哉氏(株式会社トリプルアイズ 技術本部執行役員)
【次回の実施予定】
次回の開催は2024年2月の開催を予定しております。こんなサービスがあれば学ぶのがもっと楽しくなる!そんなアイデアのご応募お待ちしております。
また、教育の新たな可能性を追求し、子どもたちの学びの楽しさを探求するために第2回オーディションに協賛していただける企業様、団体様を募集しております。
関心をお持ちの方は、info@mingaku.netまで、ぜひご連絡ください。
■ 本件に関するお問い合わせ
株式会社みんがく
担当 佐藤
MAIL: info@mingaku.net
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像