1980年代のニューヨークを生きたキース・ヘリングの作品を、写真や資料とともに紐解くコレクション展「キース・ヘリング:NYダウンタウン・ルネサンス」展開催
1986年にニューヨークの病院の小児病棟に描かれた壁画を日本初公開
本展では、へリングが活動した1980年代ニューヨークにおける「アンダーグラウンド・カルチャ ー」「ホモエロティシズムと HIV・エイズ」「社会に生きるアート」「ニューヨークから世界へ」の4つの視点から、当館収蔵のキース・へリングコレクションを紐解きます。
1970~80年代にヘリングが生きたニューヨークは、パンク・ロックやヒップホップファッションなど新しいカルチャーが注目され、成功を目指す人々が世界中から集まる可能性に満ちた街である一方、ドラッグや犯罪が蔓延する危険な状態でもあり、それらが危ういバランスで成り立っているスリリングな街でした。
80年代にそのような社会の中で生まれたヘリングの作品は、命に関わる感染症との共生、児童福祉教育や人権問題をはじめとする持続可能な社会実現に向けた課題など、今日を生きる私たちにも強烈なインパクトを与えます。ヘリングが残したメッセージを、同時代を生きた写真家たちの記録写真や多くの資料が並ぶ展覧会を通して発信します。
展覧会の2つの見どころ
1. 日本初公開「マウント・サイナイ病院のための壁画」(1986年)
「マウント・サイナイ病院のための壁画」(1986年) は、ニュー ヨークの小児病棟で患者である子どもたちのために制作された幅5mを越す大作です。描かれた病院の立て直しに伴い、倉庫で保存されていた壁画を日本では初公開、世界的にも34年ぶりに公開します。なお、本作品は、ヘリングが子どもたちの未来のためにどのように貢献してきたのかを表す重要な作品として世界的にも注目されています。
本展第3章「社会に生きるアート」では、本作品の初公開を軸に、ヘリングが重視した子どもたちとのプロジェクト「City Kids」にまつわる版画や「ポップショップ 」の活動について紹介します。
2. 文化と人種が交差する80年代ニューヨークのアンダーグラウンド文化とキース・ヘリングの作品を体感
本展第1章「アンダーグラウンド・カルチャー」では、ヘリングが注目されるきっかけとなった地下鉄構内での「サブウェイ・ドローイング」のドキュメント写真や平面作品を中心に、当時のニューヨークアンダーグラウンドカルチャーの盛り上がりを紹介します。
ヘリングが通い詰めたクラブ、パラダイス・ガレージにて写真家ティナ・ポールが撮影した写真や、磯崎新が改修を担当し、ヘリングが壁画を描いたクラブ「ザ・パラディアム」を篠山紀信が撮影した写真など、時代に交錯したカルチャーと人種を超えた熱気が感じられる資料などを公開します。
関連イベント情報
本展覧会に関連し、6・8・10・12・2月に美術館およびオンライン上にて、映画上映会、対談イベント等、多様なイベントを開催します。イベントの詳細は随時公開予定ですので、美術館ウェブサイトや公式インスタグラムをご確認ください。
開催概要
展覧会名 | キース・ヘリング:NYダウンタウン・ルネサンス |
会期 | 2023年6月3日(土) - 2024年5月6日(月) |
開館時間 | 9:00-17:00(最終入館16:30) |
休館日 | 定期休館日なし ※展示替え・メンテナンス等のため臨時休館する場合があります。 |
観覧料 | 大人:1,500円/16歳以上の学生:800円/障がい者手帳をお持ちの方:600円 15歳以下:無料 ※ 各種割引の適用には身分証明書のご提示が必要です。 |
観覧券購入場所 | 美術館のみで販売 |
公式サイト | |
同時開催 | 「ハウス・オブ・フィールド」展 (自由の展示室) ※コレクション展観覧券で観覧できます。 |
主催 | 中村キース・ヘリング美術館 |
後援 | 米国大使館、山梨県、山梨県教育委員会、北杜市、北杜市教育委員会 |
協力 | キース・ヘリング財団、シミックホールディングス株式会社 |
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