P&G Japan IT Tech Challenge 2020を開催
P&G(プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社、本社:神戸市)のIT部門は、9/14-16の3日間にて2022年卒学生向けにハッカソンイベント”P&G Japan IT Tech Challenge 2020”を開催いたしました。
このハッカソンは、リアル店舗の消費者の購買データ(※1)を分析・活用しながら、社内の実課題を解決するための提案を行うという、IT部門のビジネスアナリスト・データサイエンティストが日々業務として行っていることを実際に経験いただけるものです。また、10億トランザクションという分散環境でしか扱えない莫大な量の実データを実際に扱い、IT部門の業務をリアルに経験しながら、技術だけでなくビジネスについても学んでいただきました。IT部門史上最大規模である38名の学生の皆さんに参加いただき、お互いに切磋琢磨しあい、最終日にはそれぞれが素晴らしいアウトプットを発表してくださいました。
これからも当社では引き続きテック系学生のキャリア形成につながるイベントを開発・実施してまいります。
※1: データには適切なマスキング加工を行っていました。
また今回のハッカソンはコロナ禍でも学生の皆様が安全に、かつ存分に実力を発揮いただけるよう、オンライン・オフラインでの同時開催とし、学生の皆様の希望に合わせて参加いただける形としました。
■ 1日目:課題発表とビジネストレーニング
今年の課題は「ヘアケア市場を伸長させるための施策を、購買データを活用して提案する」というものでした。そのため、ヘアケアカテゴリーで分析と営業を担当しているビジネスアナリストから、ビジネスの基本について学ぶセッションが行われました。P&G Japanにおけるヘアケアビジネスの戦略、消費者ターゲット像の説明から、どのような形で現場で商品が売られているかまで、密度の濃いトレーニングが行われました。学生の方からも「トレーニングのおかげで基礎知識がつき、分析やインサイトの発見がスムーズに進んだ」といった感想をいただきました。
■ 2日目セッション1:機械学習トレーニング
Kaggle Masterの称号を持ち、ATMA株式会社で他社の受託分析業務を行っておられる山口様に外部講師として来ていただき、機械学習についてのトレーニングを行っていただきました。このセッションでは、ビジネス文脈においてデータを分析や機械学習を用いる際の進め方や、気を付けるべきことをご紹介いただきました。「ビジネスの目的に沿っているかどうかを確認する / ゴールを定義した上で作業を進めなければならない」など、改めて気づかされる学びも多くあり、学生の皆さんも真剣に質問をしていました。
■ 2日目セッション2:分析スタート
学生の皆様に3人一組のチームになっていただき、分析や議論を進めていただきました。今年はコロナ禍を配慮しオンライン、オフィス実地等様々な参加方法ではありましたが、「併買傾向からこれらを同時陳列したら売れるのでは?」、「トリートメントを買う可能性が高い消費者群に広告を打てないか?」など、どのチームでも白熱した議論が行われていました。
また各チームに一人ずつ、若手社員がメンターとして参加し、3日間フルタイムで議論に入り、分析やビジネス等様々な観点でのフィードバックだけでなく、P&G ITの仕事の現状について話しました。学生の方から、「実務経験を積んでいるメンターさんから多くの鋭いインサイトをいただき、多くの局面で助けていただきました。」「社員の方の温かくフラットな雰囲気をしっかり知ることができました。」など、ポジティブな意見をいただきました。
■ 3日目セッション1:最終発表
合計13チームが各々の分析に基づき、男性化粧品棚に置くなどの学生ならではの新しい視点を反映した提案や、item2vecを併買分析に使った技術を使ったものなど、様々な施策を発表していただきました。若手社員だけでなく管理職の社員も参加し、「どうやってこの機械学習の手法を使うところに行きついたのか」、「この施策による売上見込みはどの程度か」、など技術・ビジネス両方の側面から沢山の質問があり、活発な議論の場となっていました。
■ 3日目セッション2:優勝チーム発表
今回のハッカソンでは上位3チームと、MVP4名を選出させていただきました。優勝チームには店頭イノベーションが最も進んでいるカスタマーのうちのひとつを訪問するツアーが用意されています。
最後に、P&G Japan IT Leader有賀・ATMA山口様・ご参加いただいた学生の皆様からのコメントを紹介させていただきます。
- P&G Japan IT Leader 有賀より
VUCA環境下で迅速な経営判断を下し、P&Gジャパンがマーケットで勝ち続けるためには、デジタルトランスフォーメーションが必要不可欠です。そのためにも、高い技術的専門性をもった優秀な人材の確保は最重要課題です。今回のハッカソンイベントを通じて、学生の皆さんが日頃学んでいる技術がどのようにP&Gの経営課題を解決していくのに活かされるのかを体験して頂き、P&GジャパンのIT部門に興味を持ってもらうきっかけになれば幸いです。
また、P&G Japan IT Tech Challengeではリアルな経営課題に取り組んで頂いています。ここで出たアイデアが実際のビジネスに活かされる可能性も大きくありますので、ITリーダーシップチームも最終プレゼンの参加を毎度楽しみにしています。私も次回は是非参加したいと思っています。テクノロジーで経営課題を解決する仕事に興味のある学生さんは、是非参加して下さい。
- ATMA山口様より
講師役として参加しましたATMA株式会社取締役の山口です。
このハッカソンで最もユニークなのは、課題設計から考える実ビジネスの分析を体験できる点です。座学やKaggleなどのコンペティションでは課題設計部分を考えることが少ないですが、実ビジネスでは「課題設計部分から自ら考え、いかに利益に繋がるかを踏まえ分析する」ことは最も大事な要素です。本イベントでは、P&Gの社員さんが使っているものと同規模のデータと分析環境、更に社員さんの手厚いサポートの元でこれらを体験することができます! (こんなに楽しい&贅沢な環境は激レアです! )
P&Gさんの分析データの規模の大きさとリアルビジネスでの分析の面白さに触れることができる最高のハッカソンですので、是非みなさん参加していただければと思います!
- 参加学生の皆様より
● 実際のデータを用いて実際の業務を体験できたことで、入社後の業務イメージを肌で感じることが出来ました。
● 大変な時もありましたが、メンバー、メンターさんに支えられ成長でき非常に有意義な時間になりました。
● やりがいや実務体験ができるという面でトップクラスのハッカソンだと感じました。同じ業界を目指す後輩に勧めたいと思います!
<ハッカソン開催中の様子>
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