Akraino Edge Stack、5G の IoT エッジ アプリケーション エコシステムに対応したフレームワークとなる初回リリースを発表
初回リリースはIoT、エンタープライズ、テレコム、クラウドなどの分野にまたがる複数のエッジ セクターを統合
ハードウェア、シリコン、クラウド、OS から独立したエッジ コンピューティングのためのオープンで相互運用可能なフレームワークの確立を目指す Linux Foundation 傘下の統括組織 LF Edge は 6月6日 (米国時間)、Akraino Edge Stack リリース1 (Akraino R1) の提供開始を発表しました。
2019年6月6日サンフランシスコ発 ー ハードウェア、シリコン、クラウド、OS から独立したエッジ コンピューティングのためのオープンで相互運用可能なフレームワークの確立を目指す Linux Foundation ( http://www.linuxfoundation.org/ ) 傘下の統括組織 LF Edge ( http://www.lfedge.org/ ) は、Akraino Edge Stack ( https://www.lfedge.org/projects/akraino/ ) リリース1 (Akraino R1) の提供開始を発表しました。 コミュニティの幅広いコラボレーションにより構築された Akraino の初回リリースは、さまざまなエッジ ユース ケースに対応した展開可能な自己証明型ブループリントによってインテリジェントなエッジの力を発揮します。
2018年に創設され LF Edge の傘下に入った Akraino Edge Stack は、エッジ コンピューティング システム / アプリケーション向けに最適化された高可用性クラウド スタックをサポートするオープンソース ソフトウェア スタックの構築を進めています。Akraino Edge Stackは、エンタープライズ エッジ、オーバーザトップ (OTT) エッジ、キャリア エッジのネットワークに使用されるエッジ クラウド インフラストラクチャの状況を改善することを目的としています。エッジ クラウド サービスを迅速に拡張し、エッジでサポートされるアプリケーションと機能を最大化し、常時稼働が求められるシステムの信頼性の確保を支援する新しいレベルの柔軟性をユーザーに提供します。
Linux Foundation のネットワーキング、オートメーション、エッジ & IoT 担当ゼネラル マネージャーである Arpit Joshipura は、次のように述べています。
「Akraino R1は、さまざまなエッジ ユース ケースに対応するエッジ ソリューションとして待ち望まれている共通フレームワークの構築に向けた最初のマイルストーンを示しています。業界全体からの専門家の支援を得て、私たちは将来のテクノロジを有効にしサポートするための道を切り開いています。」
Akraino R1について
Akraino R1は、エッジ クラウド サービスを迅速に拡張し、効率を最大化し、展開されたサービスの高可用性を保証する新しいレベルの柔軟性に向けた最初のバージョンです。産業用 IoT、テレコム 5G Core / vRAN / uCPE / SDWAN、エッジ メディア プロセッシング、キャリア エッジ メディア プロセッシングなどのエッジ ユース ケース向けに、展開可能で完全に機能するエッジ スタックを提供します。この初回リリースは、エッジ インフラストラクチャを支援するためのさらなる強化と開発への扉を開くものです。
Akraino は現在、11以上のブループリントで構成され、さまざまなエッジ ユース ケースをサポートするために19以上のブループリントを開発中です。コミュニティは、ユーザーやコミュニティ メンバーによって支えられた実機ハードウェア ラボ上でブループリントをテストおよび検証しています。
Akraino R1には、以下のような「実証済みで使用可能な」10のブループリントが含まれます。
- Radio Edge Cloud (REC) は、Telco Applianceブループリント ファミリー ( https://wiki.akraino.org/display/AK/Telco+Appliance+Blueprint+Family ) に含まれる、テレコム仕様のコンテナ用エッジ クラウド プラットフォームです。主要なユース ケースは、5G 無線ネットワークのさまざまな要素を外部アプリケーションが制御できるようにする新しいネットワーク構成要素である準リアルタイム RAN Intelligent Controller をサポートすることです。REC は、Telco Appliance ブループリント ファミリーの最初の例です。このファミリーは、他の目的の準リアルタイム機器のためのシブリング ブループリントを作成する際に使用される再利用可能なモジュール セットを提供します。
- Integrated Edge Cloud (IEC) Type 1 (Small Edge) & 2 (Medium Edge) は、ネットワーク エッジで新しい機能とビジネス モデルを可能にするプラットフォームです。小中規模のエッジ クラウド展開を含むテレコム アプリケーションをターゲットにし、Armプロセッサーおよびアーキテクチャをサポートします。
- Network Cloud ブループリント ファミリーは、1つのリモート リージョナル コントローラーから複数のエッジ サイトのハードウェア構成と全自動展開を可能にします。R1に含まれるNetwork Cloudブループリントには、SR-IOV 対応のUnicycle、OVS-DPDK 対応の Unicycle、および5Gを含む複数のテレコム / エンタープライズ エッジ ユース ケースをサポートするRover があります。
- StarlingX Far Edge Distributed Cloud ブループリントは、ショッピング モール、空港、スポーツ スタジアムなどの高密度環境におけるエッジおよびファー エッジ ユース ケースに対応し、これらのイベントや場所での付加価値サービス (データのキャッシュ、処理、分析) をサポートします。
- Edge Lightweight and IOT (ELIOT) は、IOT ゲートウェイとuCPE (SD-WAN) のユース ケースをサポートします。産業用 IoT、スマート シティ、uCPE に対応する ELIOT は、ハードウェア性能が限られたエッジ ノードに展開できる軽量なソフトウェア スタックを可能にします。
- Kubernetes-Native Infrastructure (KNI) Provider Access Edge ブループリントは、Kubernetes のベスト プラクティスを活用して大規模にエッジ コンピューティング スタックを管理し、ベア メタルでもパブリック クラウドでも、インフラストラクチャからワークロードまで一貫不変のユーザー エクスペリエンスを提供します。
ドキュメントへのリンクを含む Akraino R1 の詳細情報については、こちら ( https://www.lfedge.org/projects/akraino/release-1/ ) を参照してください。LF Edge とそのプロジェクトに参画する方法については、https://www.lfedge.org/ をご覧ください。
今後の展望
コミュニティはすでに R2 を計画中です。R2には、新しいブループリントと既存のブループリントの強化のほか、ブループリントの検証の自動化ツール、エッジ API の定義、新しコミュニティ ラボ ハードウェアが含まれる予定です。
Linux Foundation のネットワーキング、オートメーション、エッジ & IoT 担当ゼネラル マネージャーである Arpit Joshipura は、6月25日 (火) に Open Source Summit China ( https://www.lfasiallc.com/events/kubecon-cloudnativecon-china-2019/ ) でオープンソース エッジ テクノロジーに関する基調講演を行います。
LF Edge は、8月21~23日にカリフォルニア州サンディエゴで開催されるOpen Source Summit North America ( https://events.linuxfoundation.org/events/open-source-summit-north-america-2019/ ) において、Akraino を中心とする LF Edge プロジェクトにフォーカスしたワークショップ「State of the (LF) Edge;」を開催いたします。詳細については、こちら ( https://events.linuxfoundation.org/events/open-source-summit-north-america-2019/program/co-located-events/ ) を参照してください。
コントリビュートメンバーによる支援の声 : プレスリリース https://www.linuxfoundation.jp/press-release/2019/06/akraino-edge-stack-issues-premier-release-sets-framework-to-enable-5g-iot-edge-application-ecosystem/ をご参照ください。
Linux Foundationについて
2000年に設立されたLinux Foundationは、1,000を超えるメンバーによってサポートされており、オープンソース ソフトウェア、オープン スタンダード、オープン データ、およびオープン ハードウェアに関するコラボレーションにおいて世界をリードしています。Linux、Kubernetes、Node.jsをはじめとするLinux Foundationのプロジェクトは、世界のインフラに必要不可欠な存在です。Linux Foundationは、ベスト プラクティスを活用し、貢献者、ユーザー、およびソリューション プロバイダーのニーズに対応することにより、サステナブルなオープン コラボレーション モデルを生み出します。詳細については、linuxfoundation.org をご覧ください。
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The Linux Foundation はさまざまな商標を登録および使用しています。The Linux Foundation の商標一覧はこちらのページ ( https://www.linuxfoundation.jp/trademark-usage/ ) でご確認いただけます。
Linux は Linus Torvalds の登録商標です。
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