【総勢1,100人調査】介護を必要とする側と、介護を提供する側の両面から介護を取り巻く実態に迫る
介護離職への不安、在宅介護の限界、介護保険外サービスの役割が明らかに

介護の相談が増える年末年始。家族が集まる機会が増えるこの時期は、介護に関する悩みや不安が表面化しやすいタイミングです。このたび、イチロウ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:水野友喜)は、介護保険外のオーダーメイド介護サービス「イチロウ」の利用者および登録介護士・看護師を対象にした調査を実施しました。本調査では、介護と仕事の両立に悩む利用者の実態をはじめ、現場を支える介護士・看護師の働き方、さらに介護保険外サービスが果たす役割について、多角的に把握しました。介護を必要とする側と、介護を提供する側の両面から、現在の介護を取り巻く実態に迫ります。
■ 調査概要
調査対象・有効回答数:計1,100名
イチロウ利用者:149名
イチロウ登録 介護士:866名
イチロウ登録 看護師:95名
調査主体:イチロウ株式会社
調査方法:WEBアンケート(googleフォーム)
調査期間:2025年10月17日(金)〜10月29日(水)
■ 調査サマリー
・約8割の人が「介護保険だけでは在宅介護が難しい」と感じ、利用経緯の1位は「介護疲れ」
・利用者の半数以上は世帯年収600万円未満で、保険外サービスは幅広い層に利用されている
・介護保険外サービスの「必要な時にすぐ使える柔軟さ」が、介護離職の抑止に役立っている
・40〜60代の介護職ベテラン層が、スキマバイト型の働き方で現場に復帰
・介護保険外サービスは、要介護者と介護者双方の精神的負担を軽減している
■ 調査結果1
介護疲れの中で、介護保険だけでは在宅介護が難しいという実感
イチロウの利用経緯として最も多かったのは「介護疲れ」でした。また、「介護保険制度だけでは在宅介護を続けるのは難しい」と感じている人が8割にのぼっています。その背景には、介護保険サービスが時間や内容に制約が多く、必要なタイミングで十分なケアを受けにくい現状があります。特に、「困った時にすぐ頼めない」「早朝・夜間や休日に対応してもらえない」といった声からは、日常生活の中で突発的に生じる介護ニーズと、制度との間にギャップがあることがうかがえます。


「介護保険」サービスのみで在宅介護を続けるのは難しいと感じる理由は?
第1位:サービス内容に制限が多い(91票)
第2位:サービス時間に制限があり、十分なケアを受けられない(80票)
第3位:困った時にすぐ頼めない(75票)
第4位:早朝や夜間に対応してくれない(51票) 第5位:休日や長期休暇の対応が難しい(41票)
■ 調査結果2
保険外サービスは、必ずしも富裕層向けのサービスではない
利用者の半数以上が世帯年収600万円未満であり、月々の支払い額目安についても「5万円以下」がボリュームゾーンとなっています。こうした結果から、「自費の介護保険外サービス=富裕層向け」というイメージとは異なり、一般的な世帯にも幅広く利用されている実態が明らかになりました。


■ 調査結果3
介護保険外サービスの「必要な時にすぐ使える柔軟さ」が“介護離職”の抑止に
介護と仕事を両立する人(アンケート対象78名)のうち、3人に2人が不安を抱えている中で、88.4%が「介護保険外サービスは“介護離職”防止に役立つ」と回答しました。また、イチロウの利用により離職を踏みとどまった理由としては、「すぐに」「必要な時だけ」頼める利便性が最も多く挙げられています。

●不安に感じる理由は?
第1位:勤務中に介護対応が必要になる(31票)
第2位:介護で心身ともに疲れて仕事に集中できない(22票)
第3位:突発的な呼び出しが発生する(21票)

●イチロウが介護離職を踏みとどまる要因になった理由は?(該当者47名による複数回答)
第1位:困った時にすぐに頼めるから(27票)
第1位:必要な時だけ頼むことができるから(27票)
第3位:信頼できるパートナーを指名できるから(23票)
■ 調査結果4
40〜60代の介護ベテラン層がスキマバイト型で活躍
イチロウの登録介護士・看護師は40〜60代が全体の約88%を占めており、介護現場がベテラン層に支えられている実態が見えてきました。介護する側・される側の双方が高齢化していく中で、現場の持続性をどう支えるかが、より重要なテーマとなっています。介護業界から一度離れた経験のある介護士への調査からは、給与や働き方などの待遇を理由に現場を離れたケースが多いことが示されています。一方で、介護のスポット型・スキマバイトという柔軟な働き方が、現場復帰のきっかけとして有効であることも明らかになりました。これらの結果から、40〜60代の介護ベテラン層がイチロウのような柔軟な働き方を通じて再び現場で活躍し、潜在的な介護人材の活用につながっていることがうかがえます。


介護業界から一度離れたことのある介護士(388名)への質問
⚫︎介護現場から離れた理由は?
第1位:給与が低いため(129票)
第2位:過酷労働だったため(119票)
第3位:他にやりたい仕事が見つかったため(117票)
⚫︎なぜ再び介護士に戻ったのか?
第1位:都合に合わせて柔軟に働ける環境だったため(195票)
第2位:介護の仕事が好きだったため(162票)
第3位:給与の高い仕事を見つけたため(80票)
イチロウで働く介護士(866名)への質問
⚫︎公的な介護保険サービスの課題は何だと感じていますか?
第1位:利用できる内容に制限があり、柔軟な対応ができない(519票)
第2位:サービスの提供時間が短く、ニーズに対応しきれない(373票)
第3位:拘束時間が長い割に報酬が低い(331票)
⚫︎介護士として長く働き続けるために改善が必要だと感じていることは?
第1位:給与水準を上げること(695票)
第2位:頑張りに応じて昇給・評価される仕組みを整えること(487票)
第3位:休日や休暇を取りやすくすること(334票)
【補足】イチロウで働く介護士の報酬金額について
イチロウでは、介護士への報酬は1時間あたり2,000円で、指名がある場合は指名料330円が毎時間加算されます。他サービスと比べても報酬単価が高く設定されていることが、介護人材の現場復帰や活躍を後押しする仕組みとなっています。(詳しくはこちら https://ichirou.co.jp/helper)
■ 調査結果5
保険外サービスは、要介護者と支える家族、双方の精神的な負担軽減に寄与
イチロウの利用者満足度は90%以上と高く、介護保険外サービスは、要介護者と介護を担う人の双方にとって、精神的な負担の軽減に大きく寄与していることが示されました。精神的負担の軽減は、過去3年間の調査でも右肩上がりで、2023年度75.0%、2024年度87.4%、2025年度91.0%と推移しています。利用者からは、「困ったときにすぐ頼める」「必要な時だけ使える」といった利便性が、安心感や負担の軽減につながっていることがうかがえます。



●イチロウを含む介護保険外サービスについて、メリットだと感じる点は?
第1位:介護や看護の負担を軽減できる(89票)
第2位:スポットで利用できる(78票)
第3位:困った時にすぐ頼める(71票)
■ 調査まとめ
本調査から、介護を必要とする側、介護を担う側のいずれにおいても、精神的な負担が大きく、公的な介護保険サービスだけでは支えきれない場面が少なくない実態が明らかになりました。一方で、介護保険外サービスは、在宅介護の継続や介護離職の防止、さらには被介護者・介護者双方の精神的負担の軽減に寄与していることがうかがえます。また、「自費の保険外サービス=富裕層向けのサービス」というイメージを持たれがちですが、実際には利用者の世帯年収の分布からも、幅広い層に利用されている実態が確認されました。イチロウは今後も、現場の声に向き合いながら、利用者と介護職の双方にとって持続可能な介護のあり方を支えるサービスの提供と情報発信に取り組んでまいります。
■ イチロウのサービスについて

オーダーメイドの介護サービス「イチロウ」は、公的介護保険では支援が受けられない在宅介護ニーズに対し、介護士を手配するサービスのプラットフォームです。現在の介護保険制度では、サービス内容や利用時間に制限があるため、要介護者や家族の多様なニーズに対応しきれていない現状があります。イチロウでは、24時間365日、ニーズに応じた柔軟なサポートを提供。1回2時間からのスポット利用が可能で、最短当日から利用できる仕組みを整えています。
■会社概要
・設立年月:2017年4月
・所在地:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-12-4 ネクストサイト渋谷ビル5階
・代表者:水野 友喜
・事業内容:介護士シェアリング事業、居宅介護支援事業、介護施設紹介事業
・公式サイト:https://corp.ichirou.co.jp/
・お問い合わせ先:pr@ichirou.co.jp
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