【ミリオンアクションキャンペーン2024開催報告】存続危機の「食」と「日常生活」を守る国内最大規模のフェアトレード啓発キャンペーン。目標を上回る265万アクション達成
中南米の気候変動基金に265万円を寄付
4年目となる今年は、イオン株式会社、エスビー食品株式会社、小川珈琲株式会社、UCCジャパン株式会社などの大手企業をはじめ、国内の小売店・食品メーカー・飲食店・商社・自治体・教育機関など最終的に過去最大の188社・団体・飲食店等と協働で開催、フェアトレードの商品購入数、SNS投稿数、イベント参加数などを合計し、これまでで最大の250万アクションを目標に活動を行いました。期間中は、キャンペーンの一環として未来を味わい、現在の食と生活のあり方を考えるPOPUPショップを2024年5月9日(木)〜5月22日(水)東京・渋谷に期間限定オープン、世界フェアトレード・デーである5月11日(土)には、キャンペーンアンバサダーの髙梨沙羅さんや望月理恵さん、エバンズ亜莉沙さんによるトークイベントも開催しました。その他、全国でイベントの開催やフェアトレードメニューを提供するキャンペーンの開催、フェアトレード商品の割引キャンペーンなど、様々な取り組みが行われました。
■キャンペーン総括:フェアトレード・ラベル・ジャパン 事務局長 潮崎真惟子
今年は、昨年の目標からプラス50万の250万アクションを目標に、過去最大数の全国の参加企業・団体等と共に活動を行いました。テーマは「気候変動」。ただ、従来と同じように問題の深刻さ等をただ伝えるだけでは、多くの方に「自分事化」してもらうことが難しいと感じ、今年は新しい伝え方にチャレンジしました。それは「このままでは、私たちの食や日常が消えてしまうかもしれないこと」です。コーヒーやバナナ、カカオをはじめとして、2050年には手に入りにくくなると予想される農産品が沢山あります。奇しくも、キャンペーンの時期に世界的なカカオやコーヒーの不作による供給不足が実際に起き、相次ぐ商品の値上げが国内でも大きなニュースとなり、本キャンペーンも注目されTVをはじめ多くのメディアに報道いただくことにも繋がりました。これまでフェアトレードに関心がなかった方にも、気付きを得て自分事化し参加いただくことに繋がったと感じています。
今年は目標を大きく上回る265万アクションを記録し、265万円を中南米の生産地に寄付し気候変動対策を実際に進めることができます。商品販売数が昨年に比べ約50万増えて1か月間の販売数は211万件に上り、イベント参加者は1.4倍に増え、フェアトレードに関心を持つ人が増えていることを実感する結果となりました。農林水産省やJICAに後援をいただき、大手から中小まで188もの企業・団体・飲食店にもご参加いただき、各地の自治体や学生も活発に活動してくださり、こうした産官学のセクターを超えた「うねり」を更に広げることに、社会を変革する鍵があると感じています。多くの皆さまの多大なお力添えに改めて心より感謝申し上げます。
■アクション事例
●未来を味わい、食と生活のあり方を考えるPOPUPショップを開催 青山学院大学との産学連携プロジェクト
フェアトレード大学である青山学院大学が企画・運営に入り、学生たちとの産学連携プロジェクトとして、5月9日から22日まで「フェアトレード×気候変動」をテーマに食べて、学んで、買える体験型のPOPUPショップを渋谷スクランブルスクエアで開催しました(株式会社 Innovation Design協力)。会場では学生たちがセレクトしたフェアトレード商品の販売のほか、未来の食をイメージした「2050年カフェセット」として容量半分のコーヒーやスイーツの販売や、フェアトレードを楽しく学ぶクイズパネルなどを設置しました。
●11名にアンバサダーの就任。アンバサダーによるイベント登壇やSNS投稿なども活発
今年は11名のアンバサダーに就任いただきキックオフイベントやトークイベントへのご登壇、SNSでの発信などご協力いただきました。
●飲食店、企業、自治体など全国で様々なイベントが開催
(ホットマン工場見学ツアー、鎌倉エシカルラボによるイベント、小川珈琲店等)
全国各地でキャンペーンやイベント、社食でのフェアトレードの活用、フェアトレードタオル工場見学ツアーなど様々な取り組みが行われました。
■ キャンペーン開催の背景
フェアトレードはSDGsのすべてのゴール達成に寄与すると海外の第三者研究で言われています。経済・環境・社会の3つの幅広い側面から国際フェアトレード基準は作られており、昨今の国内におけるSDGsの認知の高まりや、環境や人権などを意識しサステナブルな消費活動を選択する消費者が増える中で、フェアトレードの市場も急速に拡大し最新の市場規模は、初めて200億円を突破しました。フェアトレードは人権問題解決の手段や途上国支援という印象が強く、気候変動への対応はまだ多く知られていませんが、途上国の生産者が地球環境を守り、持続可能な生産ができるための技術支援やトレーニング、また気候変動に対応した生産支援のサポートなど幅広い活動を行っています。私たちは本キャンペーンを通して途上国の生産者や環境、未来の地球を守り続けるために、日常的にフェアトレードが選択される世界が当たり前になることを目指し活動を行っています。
■ 中南米フェアトレード生産者ネットワーク団体CLACについて
中南米フェアトレード生産者ネットワーク団体CLAC (The Latin American and Caribbean Coordinator of Small Fair Trade Producers and Workers) は、ラテンアメリカ及びカリブ地域の24ヶ国において約1000団体の小規模生産者・労働者組織が加盟するフェアトレード組織のネットワーク団体です。中南米地域でフェアトレードの理念と価値観を広め、地域の人々が現状を自身の力で変えていく主体となり、より公正で公平、かつ持続可能な世界の実現に貢献するために活動しています。CLACはフェアトレード・インターナショナルを構成する生産者ネットワークの一つとして、生産者の声をフェアトレード認証の仕組みに反映させています。
■ キャンペーン概要
・名称:フェアトレード ミリオンアクションキャンペーン2024(https://fairtrade-campaign.com/)
・キャンペーン期間:5月1日(水)~5月31日(金)
・参加方法:フェアトレード商品の購入、#Fairtrade2024のSNS投稿、全国のフェアトレード関連イベントへの参加、フェアトレード・ラベル・ジャパンへの寄付、登録レストランでのフェアトレードドリンク・フード購入など、フェアトレードに関するアクションを行う
【フェアトレードとは?】
フェアトレードとは直訳すると「公平・公正な貿易」です。通常の取引では、市場価格の情報や販売先の選択肢の欠如により、末端の小規模生産者は、安く買い叩かれてしまうことが今も多くあります。その結果、生産者の生活水準低下、コスト削減を目的とした児童労働・強制労働、過剰な農薬による環境破壊や生産者が健康被害をうけるという問題が引き起こされます。フェアトレードは、人と環境に配慮して生産されたものを適正な価格で取引し、持続可能な生産と生活向上を支援する仕組みです。フェアトレードによる取引では、適正価格の保証・プレミアムの支払い、児童労働・強制労働の禁止、環境に配慮した生産などが行われます。国連のSDGs(持続可能な開発目標)の17の目標全ての達成に寄与すると言われ、特に8つ(目標1貧困、目標2飢餓、目標5ジェンダー、目標8労働環境、目標12持続可能な消費と生産、目標13気候変動、目標16平和、目標17パートナーシップ)の達成に大きく寄与すると言われています。
【認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパン】
1993年設立、2023年11月に30周年を迎えた認定NPO法人。国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade International)の構成メンバーとして、日本国内における国際フェアトレード認証ラベルの認証・ライセンス事業、フェアトレード の啓発・アドボカシー活動を行います。国際フェアトレードラベル機構は、公正な取引を通じた世界の貧困問題の解決、生産者の持続可能な生活の実現を目指して1997年設立された国際組織。現在開発途上国 70カ国・200万人以上の生産者・労働者と消費国30カ国メンバーが参加しています。(https://www.fairtrade-jp.org/)
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