株式会社カルディオの株式取得(子会社化)に関するお知らせ
パラマウントベッド株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役 社長執行役員:木村友彦、以下「当社」)は、補助人工心臓を必要とする小児患者の治療支援と医療事業のさらなる拡大を目的に株式会社カルディオ(本社:兵庫県神戸市、代表取締役社長:柳裕啓、以下「カルディオ社」)の株式の過半数を取得し、子会社化することを決定しました。
カルディオ社は2001年に設立され、世界で唯一の小児用体外設置式補助人工心臓システム「EXCOR® Pediatric」(ドイツ・ベルリンハート社製)の輸入販売および保守サービスを中心に事業を展開しています。カルディオ社は2015年に同システムを日本に導入し、保険適用を実現しました。
日本ではドナー(提供者)不足により、小児心臓移植待機患者が移植に至るまでに一般的には数年程度かかるといわれています。カルディオ社の小児用体外設置式補助人工心臓システムは移植待機中の小児患者をサポートする機器で、患者の救命および健康状態の維持を目指しています。同システムは高度な小児循環器医療体制を有する小児心臓移植認定施設などで導入されています。
カルディオ社は経営理念として「最先端医療機器提供による循環器系疾患の治療だけでなく、その他疾患における症状緩和、予防医療やヘルスケア推進によるQOL(Quality of Life、生活の質)向上」を掲げており、当社のブランドメッセージ「WELL-BEING for all beings」の考え方とも深く共鳴するものです。また、カルディオ社が有する医療機器の輸入販売・保守に関する知見は、当社の医療事業における経験とネットワークとの高いシナジーを生み出すと期待しています。今後はグループ一体となって、小児重症心不全患者の治療支援を通じ、豊かな社会の実現に寄与してまいります。
当社は、1947年に医療用ベッドメーカーとして創業し、介護施設や在宅介護の需要拡大に伴い介護用ベッド・システムの提供、さらには健康事業へと多角化してきました。医療分野においては、看護師の業務負担軽減を目指し、ベッドサイドケア情報統合システム「スマートベッドシステム™」や睡眠計測センサー「眠りSCAN®」を提供しています。さらに昨年は「RST®算出プログラム」(RST=Respiratory Stability Time、呼吸安定時間)を開発したハートラボ株式会社を買収し、心不全の治療領域へと事業を拡大しています。
株式の取得完了は2025年7月末を予定しています。当社による株式取得後もカルディオ社の独立した運営を維持し事業支援を行います。
■株式会社カルディオ 柳裕啓代表取締役社長のコメント
小児重症心不全患者を救うことは社会的にも重要な課題で、その治療には医師、看護師、臨床工学技士、その他医療従事者の協力と熱い思いが不可欠です。小児用体外設置式補助人工心臓システムは移植待機患者の救命と健康状態維持に必要な医療機器であり、安定供給が必須です。事業として継続的に安定供給し、さらに領域を拡大するには、継続的な投資と新たな体制構築の必要性がございました。この度、パラマウントベッド社の子会社となることで製品の安定供給に関する不安を解消し、小児重症心不全治療にさらなる貢献ができるよう尽力してまいります。
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