AquaBlade
世界的な自動車部品サプライヤー、ヴァレオは、2015年5月20日(水)から22日(金)までパシフィコ横浜・展示ホールにて開催される「自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展2015」に出展し、CO2 排出量の削減と直観的ドライビングに貢献するヴァレオグループの新技術を展示します。
- AquaBlade®によるフロントカメラ前方クリーニング
ヴァレオは、フロントガラス全体を洗浄しつつ、自動運転などに貢献するフロントカメラ前方を重点的に洗浄する機能を備えたワイパーシステムを今回初展示します。小型カメラはすでに防眩性を備えたヘッドランプ、歩行者検知と緊急ブレーキなどの運転支援システムに活用されています。数年後には、これらのカメラは人間の目よりもより広くより正確に状況を捉え、ドライバーをサポートするようになるでしょう。この新しいワイパーシステムにより、カメラの視界は常にクリーンに保たれます。自動運転においては、カメラの動作と視認性に妥協することは許されません。フロントカメラ前方クリーニング機能を備えたAquaBlade®システムは、カメラの視界を保つための優れたソリューションとなります。
ヴァレオは低速時のダイナミックレスポンスを大幅に高める電動スーパーチャージャーを初めて製品化する自動車部品サプライヤーとなります。ターボチャージャーと異なり、電動スーパーチャージャーはエアループとは独立して機能します。スイッチリラクタンス技術を使用した電気モーターによって駆動するため、電動スーパーチャージャーは250ミリ秒という速さで反応します。これにより、迅速にトルクを生みだし、ターボラグを解消することができます。今回、ヴァレオは、48Vシステムに対応した水冷タイプの電動スーパーチャージャーを初めて展示します。
ヴァレオは高効率オルタネーターを初めて展示します。高効率オルタネーターは、ダイオードの代わりに、MOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)による同期整流を使用するものです。MOSFETはそのマイクロ電子構造により、整流時の電圧低下をほぼ防ぐことができます。これにより、オルタネーターの効率が約10%向上します。高効率オルタネーターは、2015年オートモーティブニュース PACE (Premier Automotive Suppliers' Contribution to Excellence)アワードを受賞しました。
レーザースキャナー「SCALA」は、車両周辺をスキャンし、車、バイク、歩行者、静止物である木や停止している車、ガードレールなどを検知します。このデータを基に障害物ごとに種類分けされた車両周辺マップを作成することで、車両や歩行者に対する緊急ブレーキ、自動回避等のアクティブセーフティー機能の向上、自動運転、自動駐車や渋滞時の自動追従などが可能になります。
- 「Sightstream」 カメラモニタリングシステム
「Sightstream」カメラモニタリングシステムは、従来のミラーに代わる新しいカメラのシステムです。車室内のバックミラーと、外のサイドミラーが取り付けられる位置にカメラを設置し、車室内のモニターにその映像を表示します。バックミラーについて考慮する必要がなくなるため、車のリアウインドーを狭くすることができ、デザインの可能性が広がります。また、サイドミラーをなくすことにより、車のエアロダイナミクスが良くなり、CO2排出量が最高で1キロメートル当たり1.3グラム近く削減されるほか、ミラーによって生じていたドラッグがなくなるためノイズを低減することができます。さらに、サイドミラーによって隠されていた死角をなくすことができます。
水冷インタークーラーは、水冷式を採用したプレートタイプのインタークーラーです。水冷式は従来の空冷式に比べ冷却効率が約4倍に向上するため、燃費を向上することが可能となり、CO2排出量の削減につながります。また、インテークマニホールドに搭載した場合は吸気配管をコンパクトに設計できるため、エンジンルーム内をより広く使えます。さらにターボチャージャーの下流側の吸気容積を小さくできるため、加速時のターボラグを減らすことができます。
水冷インタークーラーの技術と同様に、EGR(排気ガス再循環)モジュールは、燃費を向上し、CO2排出量の削減に貢献するソリューションです。EGRシステムは、排気ガスの一部をシリンダーヘッドの排気側から、エンジンの吸気側に戻して再利用します。これにより、燃費の向上とNOxの排出量の削減が見込めるため、エンジンの燃焼プロセスを高効率かつクリーンにすることができます。
出展製品の詳細に関しては、5月20日より、報道関係者の方向けに配布するプレスキットにてご紹介いたします。同キットはヴァレオWEBサイトでも20日よりご覧いただけます。
自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展2015 ヴァレオ展示ブース: 264番
ヴァレオグループ
自動車部品サプライヤーであるヴァレオは、世界の全自動車メーカーのパートナーです。高い技術力を持つヴァレオは、CO2 排出量の削減と直観的なドライビングの発展に貢献する革新的な製品とシステムを提供します。
2014年度のヴァレオグループの売上高は約127億ユーロであり、OEM売上の10%以上を研究開発に投資しました。ヴァレオは、29カ国に133カ所の工場、16カ所の研究センター、34カ所の開発センター、15カ所の物流センターを構え、約81,200人の従業員を擁しています。ヴァレオはパリ証券取引所に上場しており、CAC40指数に採用されています。
日本におけるヴァレオグループ
ヴァレオの日本における歩みは、1985年12月の日本法人設立から始まりました。現在、(株)ヴァレオジャパン、ヴァレオユニシアトランスミッション(株)(合弁会社)からなる日本のヴァレオグループ2社は、日本国内に9カ所の生産拠点、3カ所の研究開発センターを構え、約2,800人の従業員を擁しています。また、ヴァレオは自動車用ランプ事業において市光工業(株)と事業提携し、日本におけるアフターマーケット製品の販売においてPIAA(株)とビジネスパートナーシップを締結しています。