【中央アフリカ共和国】ユニセフ、再び “子どもの兵士”とさせられた17歳の殺害を強く非難
昨年12月のセレカの武装蜂起後より、国内各地で戦闘が起き、情勢が急激に悪化、厳しい状況が続いています。
ユニセフは、一度は武装勢力から解放されたものの、再び“子どもの兵士”とさせられ、殺害された17歳の子どもの死を、
最も強い言葉で非難します。
4月14日、17歳と19歳*の少年たちは、反政府勢力の集合体「セレカ」の大佐として知られる人物に、バンギ近郊で車を盗むように命じられました。その現場を目撃した人々は暴徒と化し、少年たちに石を投げ続け、少年たちは殺害されました。少年たちに盗みを命じた大佐は、その場から逃れました。殺害された二人は、武力紛争が激化していた2012年12月に、首都バンギへ侵攻してきた武装勢力に巻き込まれ“兵士”となっていた子どもと若者64名のグループの一員で、反政府勢力CPJP(正義平和愛国者協定)に反発し、解放されたメンバーでした。子どもたちは、安保理の国連タスクフォースの活動の一環で、武装勢力から奪回されたのです。
解放された子どもと若者の多くは里親のもとに身を寄せましたが、3月にセレカがバンギを占拠してから、再び武装グループに巻き込まれた子どもたちもいました。「亡くなった二人のご家族に、心よりお悔やみ申し上げます。ひとりは18歳未満で、
まだ子どもでした。このような悲劇を招いた行動に、強い遺憾の意を表します」と、ユニセフ・中央アフリカ共和国事務所代表のスリマン・ディアバットは述べました。
「ユニセフは、紛争の影響を受けている子どもたちを守るために、可及的速やかな取り組みを訴えます。そして、武装勢力に巻き込まれている子どもたちの即時解放を求めます。子どもたちを武装勢力に加担させ、犯罪を犯すように促す人物に対し、断固とした行動を起こさなければいけません」
ユニセフは、武力紛争下でも子どもの権利を守るよう、すべての勢力に呼びかけています。
また、子どもたちを再び兵士とさせることを食い止め、子どもたちを武装勢力から開放し、
家族や地域社会に戻れるように支援活動を続けています。
すべての子どもたちには、暴力から守られる権利があります。子どもたちを武装勢力に取り込み、兵士とすることは、国連安保理決議1612号で、紛争下における6つの形態の子どもの権利の重大な侵害行為とされています。
■ 本件に関するお問い合わせ先
Linda Tom, ユニセフ・中央アフリカ事務所 広報官 携帯電話:+237 90077953 、メールアドレス: ltom@unicef.org
Marixie Mercado, ユニセフ・ジュネーブ本部 電話: +4179 756 7703 メールアドレス: mmercado@unicef.org
または
(公財)日本ユニセフ協会 広報室 TEL:03-5789-2016 FAX : 03-5789-2036 メール: jcuinfo@unicef.or.jp
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、世界の子どもたちの命と健やかな成長を
守るために活動する国連機関です。現在、150以上の国と地域で活動しています。
ユニセフは、子どもの権利を守る主要な機関として、保健、教育、栄養、水と衛生、保護、
緊急支援などの支援活動を実施しています。活動資金は、すべて個人や企業・団体・各国政府からの
任意拠出金でまかなわれています。(www.unicef.org)
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にある
ユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、
ユニセフ活動の広報、政策提言(アドボカシー)、募金活動を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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