フリービット、20年以上にわたる技術革新の集大成として、web3時代の非中央集権型プラットフォーム「Portfolia(ポートフォリア)」を開発

中央集権型インターネットに対する「アンチテーゼ」として、サーバーレス、個人情報を取得しない設計で持続可能なプラットフォーマー構築へ

フリービット株式会社

フリービット株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長CEO兼CTO:石田 宏樹、以下「フリービット」)は、創業以来20年以上にわたり構想・開発を続けてきた完全web3実装型の基盤技術「Portfolia(ポートフォリア)」の概要を初めて公開いたします。「Portfolia」は、現代のプラットフォーマーのあり方に対するアンチテーゼとして、未来のインターネットの姿を提示するものとなります。

背景:過剰な中央集権とAI開発競争がもたらす社会課題

近年、爆発的なデータ需要に対応するため、世界中でデータセンター構築競争が進んでいます。※1しかしその裏では、土地、水、電力といった資源が逼迫し、深刻な社会課題が生まれています。※2また、利用者から個人情報を吸い上げるような過激なAIの開発競争や、巨大プラットフォーマーによる市場の歪みは、中央集権型システムの限界を露呈しつつあります。※3「AGI(汎用人工知能)がすべてを解決する」という期待が高まる今、フリービットは、「本当に持続可能で、個人の尊厳が守られるデジタル社会を築けているのか?」という問いに、技術で挑んでまいります。

 

「Portfolia」とそれを構成する技術構造:社会課題を解決するマルチレイヤ型分散基盤

「Portfolia」は、フリービットが創業以来20年以上にわたり蓄積してきた独自技術群から生まれた、中核的かつ象徴的な存在です。「Portfolia」は、“本来のインターネット”の思想を取り戻した、プラットフォーム構築を実現します。また、新たなマルチレイヤ型非中央集権化基盤(下記参照)と、フリービットが培ってきた基礎技術を統合することで、インターネットにおける「新しいノード」として機能します。これにより、利用者のスマートフォンが「新しいインターネットを支えるインフラの一部」となり、スマートフォン利用における余剰な電力・CPU・ネットワーク・ストレージなどを用い、ユーザー同士のコミュニティの力で丁寧に繋ぎながら、コアサービス部分をスマートフォン上で動作するL1ブロックチェーン環境に置くことで、サーバーレスで稼働させることが可能になります。これは、データセンター問題などの環境負担に対しての新しい解決策を示すと同時に、インターネットインフラ自体には、プロトコルとして存在していなかったデータの「信頼」をも担保します。

マルチレイヤ型非中央集権化基盤 

◆DIDウォレット(Decentralized Identity Wallet):

W3C標準に準拠した分散型IDウォレットを内蔵。個人データや認証情報を利用者のスマートフォン上に暗号技術などを使って安全に保存し、自己主権型のID/DATA管理を実現します。これにより、個人が完全に個人情報自体に主権を持つことができ、情報を吸い上げ、プライバシーを脅かすような現在のAI開発やプラットフォーマーのビジネスモデルと一線を画します。

◆モバイルブロックチェーン(完全EVM互換):

モバイル端末上で安定的に動作するEVM互換のL1ブロックチェーン「Trusta(トラスタ)」を基盤として採用。非中央集権型アプリケーション(dApps)の実行環境を提供します。主に、DID ウォレットサービスに必要なサーバー環境自体を非中央集権型で動作させる役割を担い、DID ウォレット自体の完全な非中央集権化運用に貢献します。

◆Emotion Link(SDN):

アプリケーション自体が、TCP/IPスタックを内包できるSDN(Software Defined Network)技術です。この技術により、「Portfolia」は、実在するインターネットの多様な接続ポリシー(各種セキュリティポリシーなど)に依存せず、Edge to Edgeでのセキュアな通信とデータ連携を可能にし、あらゆる環境でのDID ウォレットの確実なP2P通信を実現します。

◆Edge LLM:

エッジデバイス(スマートフォン)上で動作する軽量なLLM(Large Language Model)との連携により、データ/VCのローカル処理を強化し、プライバシー保護と効率的なサービス提供を両立させます。各種AIモデルは連携先と提携しながら開発を行っていきます。

「Portfolia」は、W3C互換のDID ウォレット技術と、マルチレイヤ型非中央集権化基盤(L2~L7+ブロックチェーン)技術を丁寧に組み合わせることで実現しています。「Portfolia」では、個人情報が様々なVC(Verifiable Credential)として利用者のスマートフォン上のDIDウォレットに安全に保存されるため、外部サービスはユーザーの明確な許諾がなければ情報を取得できません。また、スマートフォン上に構築されることで、利用者はDID番号およびSDNによって割り当てられたIPv6アドレスによってインターネット上において認識=抽象化され、サーバー側が個人情報を一切保有しない構造となります。これは、現在のプラットフォーマーが生み出す社会問題に対する、フリービットからの力強いアンチテーゼともなります。

「Portfolia」の社会実装は、すでに複数の大手企業などとのプロジェクトにおいて実証稼働中で、年内には複数サービスでの導入が予定されています。

「Portfolia」による具体的な社会実装例

「Portfolia」は、フリービットが通信企業として築き上げたアセットを土台に、巨大プラットフォーマーがweb2型技術を駆使して、あらゆる人やサービスを媒介する仕組みとは異なり、フリービットが、様々な人やサービスが直接きめ細やかなやり取りをすることを可能とするweb3型のプラットフォーマーを生み出していく「web3 Platformer Maker」へと進化する象徴的な存在となります。また、先行的にフリービットグループ内の各事業にてシームレスな実装を進められておりweb3実装企業への加速を目的として掲げる「One freebit ~Giga-speed for freedom」というグループビジョンのもと、すでにグループ各社における独自の実装例として、以下のような連携を進めています。

●フリービット/DTI/トーンモバイル:

すべてのプロダクト群への「Portfolia」実装を行い、非中央集権型のセキュリティ、アイデンティティ管理を実現し、利用者の利便性向上のみならず、運営者の劇的な費用削減を目指しています。また、「TONE Coin」「株主DAO」などのステークホルダーの皆様に向けた先行プロダクトにおいての実装を行います。さらに、トーンモバイルで生み出したテクノロジーを外部企業に対してご提供していくために、TONE IN プロダクト群は全て「Portfolia」の実装を進めております。

●ギガプライズ:

ソフトバンク社との提携をはじめ、「Portfolia」に内蔵した専用アプリ等によって、固定通信とモバイル通信の連携を可能にする次世代認証基盤/個人情報保護基盤/インセンティブ提供基盤の構築をめざします。

●フルスピード/フォーイット:

「Portfolia」ベースの広告配信基盤構築の実証の準備を進めており、利用者の個人情報保護を異次元に高めた形でのOne2Oneマーケティングの実現をめざしていきます。

●クライド:

ファンコミュニティアプリ「StandAlone」(すでに、坂口健太郎氏、赤楚衛二氏、ディーン・フジオカ氏、Play.Gooseなどが利用展開中)のコアとして「Portfolia」を実装し、真の

web3ファンエコノミーの基盤としての運用実証を開始いたします。

このように、「One freebit ~Giga-speed for freedom~」は、「Portfolia」によって技術的・戦略的に一体化され、社会実装フェーズへ移行しつつあります。株主の皆さまには、先日の決算発表における翌期予想に対しご懸念の声もいただきましたが、フリービットは、すでに「Portfolia」による戦略転換の初期投資フェーズに入っており、通信企業から、web3実装企業へと進化する比類なき飛躍の時を迎えていることをここにお伝えいたします。

そして、人生の「航海日誌」としての「Portfolia」へ

スティーブ・ジョブズ氏は、かつてコンピューターを、人間の知性を拡張させる「自転車」のような存在と表現していたと言われています。「Portfolia」は、人とデータの新しい関係性を作り、「個人主権型インターネット」への回帰を実現する、まさに、ひとりひとりにとっての「人生の航海日誌(ログブック)」となっていきます。AI開発競争により、知性の「自転車」は加速度を増しつつあります。そんな時代において、完全に利用者が主権を持つ人生の航海日誌(ログブック)を保有することは、「自分らしさ」を大切にした人生を送るための重要なパートナーとなりうると、フリービットグループは考えています。我々は、このネットワークこそが、本来のインターネット自体が目指したものであると信じ、「持続可能で、個人の尊厳が守られる」デジタル社会のあるべき未来を切り開いてまいります。               

※フリービットのHPの「Our Roadmap」ページもご参照ください。

https://freebit.com/profile/roadmap.html

 補足:フリービットが培ってきた基礎技術

「Portfolia」は、下記のフリービットの培ってきた基礎技術と上述の新しい技術群を統合し、web3時代のまったく新しいインターネットのノードを実現しています。

■Emotion Link:2004年に発表したSDN技術。

■Emotion Link Active node:アプリケーション自体がTCP/IPスタックを内包し、完全にEdge to Edge SDNを実現。2007年発表、2008年特許取得。

■Trusta:モバイル端末上で安定的に動作するEVM互換のL1ブロックチェーン。2017年開発開始、2024年特許取得。2024年3月7日においてノード数において世界第三位を記録(最大時)。

※1 東洋経済オンライン「日本のデータセンターが“爆増”している根本原因」2024年6月15日
https://toyokeizai.net/articles/-/789473

※2 ロイター通信(日本語版)「グーグルのデータセンターが干ばつ下の水を大量消費、ウルグアイで波紋」2023年10月1日
https://jp.reuters.com/world/environment/6LCDSJPYDJKANBSSSPA4TB7FNE-2023-10-01/

※3 共同通信PRワイヤー「企業の生成AI利用実態調査:6割が“情報漏洩リスク”に懸念」2025年3月11日
https://kyodonewsprwire.jp/release/202503115519 ↩

 

※ その他すべてのブランド、製品名、会社名、商標、サービスマークは各社に権利が帰属します。

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会社概要

フリービット株式会社

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URL
https://freebit.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都渋谷区円山町3-6 E・スペースタワー
電話番号
03-5459-0522
代表者名
石田 宏樹
上場
東証1部
資本金
45億1400万円
設立
2000年05月