【ヒアリング調査結果】名刺交換はまるでシンクロダンス?!若手外国人社員4人が語った『日本の職場のリアル』

株式会社オリジネーター

外国人留学生の人材紹介を強みとする、株式会社オリジネーター(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:勝山純一)は、当社が運営する外国人留学生就職情報サイト『リュウカツ®』登録者のうち、日本で働く入社1~2年目の若手外国人社員を対象に、職場における日本語コミュニケーションについてヒアリング調査を実施しました。

グローバル化や多様性の推進、人材不足による労働力の確保といった観点から、日本企業における外国人採用が増えていますが、その一方でコミュニケーションのずれなどが原因で、定着や活用に悩むケースも多く見受けられます。今回行ったヒアリング調査では、職場で戸惑った日本語や日本特有の仕事文化、仕事を円滑に進めるために必要なスキル、会社に求めるサポートなど率直な意見が多く寄せられました。外国人社員のリアルな声から見えてきた、日本企業が取り組むべき体制づくりのヒントをご紹介します。

<ヒアリング調査結果のポイント>

●外国人社員が職場で最も戸惑うのは、日本語そのものよりも、「検討します」のような曖昧な表現や、「暗黙のルール」「空気を読む文化」など、日本特有のハイコンテクストなコミュニケーションであることが浮き彫りになりました。

●外国人社員は、AIツールの活用で日本語のメール作成や文章チェックが便利になった一方、実際の日本語レベルとかけ離れて後々苦労したり、鵜呑みにしてトラブルになることを避けるため、AIツールを頼りすぎないよう心がけていることがわかりました。

●外国人社員の成長や活躍を後押しするために「何でも聞ける職場環境」「特別扱いではなくチームの一員として接してほしい」など、受け入れ企業へ向けた率直な提言も寄せられました。

■ ヒアリング調査概要

 [実施日] 2026年5月24日 ※オンラインで実施  [参加者] 日本企業で働く若手外国人社員4名

【Aさん】トルコ 女性 30代

母国の大学院卒・日本語学校修了(文系)

就職先:製造業

勤続年数:約1年(中途)

【Bさん】ベトナム 男性 20代

日本の大学卒(理系)                              就職先:情報通信業

勤続年数:約1年半(新卒)

【Cさん】マレーシア 男性 20代 

日本の大学卒(理系)                                就職先:製造業

勤続年数:約1年(新卒)

【Dさん】中国 女性 20代                         日本の大学院卒・修士(理系)
就職先:建設業
勤続年数:約1年(新卒)

① 意味が分からなかった・勘違いしてしまった日本語

●「検討します」は、本当に検討するとは限らない?

「入社したばかりの頃、『検討します』と言われると、文字通りに『後で確認する』『前向きに進めてもらえる』と理解していました。しかし実際には、『今すぐは難しい』『保留』という意味が含まれていることもあり、少し戸惑いました。言葉だけではなく、言い方や状況など相手の意図も含めて理解することが大事だと学びました。」(Bさん、ベトナム・男性)

●「差し替え」「差し戻し」「折り返し」、学校では習わないビジネス日本語

「『差し替え』『差し戻し』『折り返し』など、日常生活ではあまり使わない日本語に混乱することがあります。なんとなく意味は分かっていても勘違いしてしまうことがあり、その都度、辞書で調べていました。」(Cさん、マレーシア・男性)

●“方言の壁” 方言なのか新しい言葉なのか判断できない!

「上司や先輩の方言が強く、朝礼やミーティングで急に早口になると聞き取れないことがあります。聞き返しにくい雰囲気の時もあり、後から他の先輩に確認することがよくありました。」(Dさん、中国・女性)

「私も関西弁が全く分からないわけではありませんが、新しい言葉なのか方言なのか、たまに分からなくなってしまうことがあります。」(Cさん、マレーシア・男性)

●日本人でも分からない!?ベテラン社員の“難解な日本語”

「入社当初は方言にショックを受けましたが、慣れると面白く感じるようになりました。ただ、年配のベテラン社員の話は難しく、日本人の同僚に聞いても『実は私たちもよく分からない』と言われることがあります。」(Aさん、トルコ・女性)

② 外国人社員が驚いた、日本特有のマナー・習慣・働き方

●まるで“シンクロダンス”のような名刺交換

「ビジネスマナー研修で初めて名刺交換を見た時は、まるで“シンクロダンス”のようだと思いました。実際に仕事を始めてみると、本当に丁寧に名刺交換をしていて驚きました。ただこういった細かいマナーには、『相手への敬意』を大切にする日本の文化が表れていると感じ、興味深かったです。」(Aさん、トルコ・女性)

●“普段通り”が一番難しい!?暗黙のルール

「取引先との会食がホテルであったのですが、そこは温泉のあるホテルでした。どのような服装で行ったらよいか確認したところ、『日常的な服装でいいですよ』と言われたため、ジーンズで参加しました。しかし実際は、スーツなどきちんとした服装ばかりで、自分だけジーンズでした。別の日の会話で『結婚式もジーンズで行くの?』と冗談を言われてしまいました。日本のビジネスシーンでの『日常的な服装』が何を指すのか、具体的に説明してもらいたかったです。」(Dさん、中国・女性)

●本音が見えにくい…日本独特の遠回しなコミュニケーション

「私の職場では、直接本人に伝えればすぐ解決できることでも、メールや別の人を介して伝えることがあります。また、会議で上司が『何か意見はありますか?』と聞いても、誰も発言しないことがあります。皆さん意見は持っていると思うのですが、発言しづらい雰囲気があるように感じました。」(Aさん、トルコ・女性)

●日本ならではの仕事の進め方に驚き

「入社当初は、1日に何度も報連相をする必要があるのか不思議でした。しかし実際に働いてみると、チーム全体で情報共有することでミスを防ぎ、仕事をスムーズに進められることが分かりました。」(Bさん、ベトナム・男性)

③ 仕事で求められるのは「日本語力」だけじゃない?必要なスキルとは

●日本語力+「伝える力」「空気を読む力」が重要

「もちろん日本語力はとても重要だと思います。ただ、それと同じくらい、コミュニケーション能力も大切だと感じています。話し方や声のトーン、相手への接し方なども大きく影響すると思います。間違えることを恐れず、分からないことはハッキリ伝えながらコミュニケーションを取ることで、スムーズに仕事が進むと感じています。」(Aさん、トルコ・女性)

「ベトナムでは『空気を読む』という文化はないのですが、日本では『空気を読む力』も大切だと感じます。会議中に質問しづらい雰囲気であれば、終わった後に先輩へ確認するなど、その場の状況に合わせてコミュニケーションを取ることが必要だと思います。」(Bさん、ベトナム・男性)

●相手の立場で考えることも欠かせない

 「大切なのは日本語が流暢に話せることよりも、自分が聞きたいことや伝えたいことを相手に分かりやすく言語化する力だと思います。相手の立場で考えながら伝えることが重要です。」(Cさん、マレーシア・男性)

『リュウカツ®』からのワンポイントアドバイス

外国人社員が戸惑うのは、日本語そのものだけではありません。「検討します」のような曖昧な表現や方言、ベテラン特有の言い回しなど、日本特有のハイコンテクストなコミュニケーションへの対応が課題です。

また、「報連相」や「空気を読む文化」、「暗黙のルール」など、日本の職場ならではの適応も求められています。日本語教育に加え、自社特有の用語や職場文化を丁寧に伝える「オンボーディング設計」が重要です。

 ④ AI活用の実態 ―「頼りすぎ」に注意!

●AIが作る日本語は自然すぎる?上手に使いこなすことが大切

「日本語のメール作成や文章のチェックでAIを活用しています。建設現場の朝礼で発表する原稿を作る際も、役立っています。」(Dさん、中国・女性)

「AIが作る日本語はとても自然ですが、自分の実際の日本語レベルとかけ離れた文章になることもあります。メールを送った後に電話や対面で会う場合もあり、直接話をしたら『あれ?今までのメールと全然違うね』と思われるかもしれないので、私はAIに頼りすぎず、自分で書いた文章を同僚に確認してもらうようにしています。」(Aさん、トルコ・女性)

「AIツールは使っていますが、トラブルがあった際には責任が伴うので、AIで生成した文章やコードは、自分で内容を理解することが大切だと思っています。」(Bさん、ベトナム・男性)

『リュウカツ®』からのワンポイントアドバイス

AIツールの活用で、日本語のメール作成や文章チェックが便利になった一方、実際の日本語レベルとかけ離れて後々苦労したり、鵜呑みにしてトラブルになることもあります。日本人社員にも同じことが言えますが、AIの出力内容を自分で理解・検証する習慣が重要です。

⑤ 外国人社員が活躍する職場の秘訣

●活躍のカギは、何でも聞ける環境

「分からないことを気軽に質問できる環境が大切だと思います。まずは自分で調べますが、それでも分からないことを遠慮なく聞ける職場であれば、安心して仕事に取り組むことができます。」(Bさん、ベトナム・男性)

「私も社内に聞きやすい人がいることはとても大事です。また、社外で相談できる人がいると、問題解決につながることもあります。」(Cさん、マレーシア・男性)

「入社前にビジネス日本語研修があり、名刺交換や電話対応、メールの書き方などを学びましたが、実際の業務で使う専門用語は、仕事をしながら覚えることがほとんどです。入社して半年間は、メンターが指導してくれるのですが、自分と年齢が近い人で気軽に相談できました。メンターは年齢が近い人が一番良いと思います。」(Cさん、マレーシア・男性)

●外国人を特別扱いするのではなく、「チームの一員」として接してほしい

「外国人だからといって特別扱いするのではなく、同じチームの一員として接してもらえる環境が大切だと考えます。また、日本語自体は理解できても、曖昧な表現だと何を求められているのか分からないことがあるため、伝えたいことをハッキリと伝えてもらえると働きやすいと思います。」(Aさん、トルコ・女性)

『リュウカツ®』からのワンポイントアドバイス

外国人社員が活躍するには、「質問や相談がしやすい環境」を重要視する声が多く挙がりました。業務で必要となる専門用語や仕事の進め方は、実際の業務を通して身につけている外国人社員が多く、気軽に相談できる上司や先輩の存在が彼らの成長を支えているようです。

⑥ 外国人社員が描く、今後の目標とキャリアビジョン

●資格取得やスキルアップを通じて成長したい

「建築業界では資格が重要なので、施工管理に必要な資格や日本語能力試験(N1)の取得を目標にしています。会社も資格取得に向けた学習時間を勤務時間内に設けてサポートしてくれています。今後も専門性を高めていきたいです。」(Dさん、中国・女性)

●さまざまな業務経験を積み、自分の可能性を広げたい

「まずは現在担当している仕事を完全にマスターし、自信を持って対応できるようになることが直近の目標です。その後は別の業務にも挑戦し、新しい経験を積みながら成長していきたいと考えています。」(Cさん、マレーシア・男性)

●専門職としてのスキルを磨き、日本と母国をつなぐ架け橋になりたい

「今後も日本企業で経験を積みながらスキルアップし、将来は日本とベトナムの人材・ビジネス・文化交流の架け橋となり、両国に価値を提供できる存在になりたいと考えています。」(Bさん、ベトナム・男性)

●将来は女性管理職として活躍し、組織に貢献したい

「日本の経理・財務の仕組みや仕事の進め方をさらに深く学びたいです。また、管理職の多くが男性である現状を見て、将来は女性マネジャーとして活躍できるよう成長していきたいと思うようになりました。」(Aさん、トルコ・女性)

 【外国人採用・活躍支援の現場から】 

株式会社オリジネーター 取締役 専務執行役員 工藤尚美

昨今、企業のグローバル化や多様性の推進に伴い、外国人材の採用が広がっている一方で、コミュニケーションのずれなどが原因で、優秀な人材であっても本来の力を発揮できず、早期離職に至ってしまうケースもあります。日本語という「言語」の壁だけでなく、日本特有の「ハイコンテクストなコミュニケーション」に問題がある場合も少なくありません。

 今回の座談会に参加した若手外国人社員のように、日本企業で経験を積みながら成長して自身の可能性を広げたいという前向きな姿勢や、将来は管理職を目指したいといった明確なキャリアビジョンを持って働いている方が多くいます。企業側は受け入れ体制を整備し、外国人材が長く働きたいと思える職場環境をつくることが重要なポイントになります。

そのためには、外国人社員が一人で悩みを抱え込まないよう、心理的安全性の高い職場環境を作ることが急務となりますが、社内だけでの解決が難しい場合は、外部のプロフェッショナルによるビジネス研修やメンター制度を取り入れることも効果的です。『リュウカツ®』がこれまでに支援した内容を取りまとめた「外国人受け入れ事例集」もぜひ参考にしてみてください。

『リュウカツ®』のサービスについて

■ビジネス日本語研修 https://ryugakusei.com/company/jptraining/

100社以上の受託実績から、企業のニーズと受講者レベルに応じ、多様な研修スタイルと学習内容を提案。日本語でのコミュニケーションを重視したトレーニングが好評。

■外部メンター制度 https://ryugakusei.com/company/diversity/

 外国人対応経験が豊富な専任メンターが1on1で悩みごとをヒアリング&アドバイス。外国籍社員採用後の定着・活躍を細やかに支援し、全社員が力を発揮できる環境づくりをサポート。

■採用支援 https://ryugakusei.com/company/

理系を中心とした多様な優秀層が多く登録する「リュウカツ®」の中から、外国人留学生専門のコンサルタントが最適な人材を紹介。また合同説明会や個社説明会など採用に直結する各種イベントも実施。


■『外国人材受入れ事例集』PDF無料配布中!

外国人材の採用・活躍支援を行うオリジネーターの『リュウカツ®』は、当社がサポートした企業の中から、評価制度・育成方法/社内コミュニケーション/日本語能力/文化・マナー・商習慣…など企業と外国人材のお悩み別に 全30事例を紹介する事例集を無料配布しています。


<会社概要> 株式会社オリジネーター

[代表者] 代表取締役 勝山純一

[設 立] 2001年12月

[資本金] 1,000万円

[U R L ] https://originator.co.jp/

[所在地] 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-19-12 monparte北参道6階

[主な事業内容] 外国人材採用支援事業『リュウカツ®』

[事業許可] 有料職業紹介事業許可番号(13-ユ-300900)

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会社概要

株式会社オリジネーター

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URL
https://originator.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-19-12 monparte北参道6階
電話番号
03-6432-9390
代表者名
長谷部 裕樹
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2001年12月