90日前の予約は約4割が消滅?オーナーの収益を守る「キャンセル率」データ公開【タビルモ自社データ分析】
一棟貸し宿泊データ分析で判明。〜 3ヶ月前の「とりあえず確保」と10万円超の「超高価格帯のキャンセル」が大きなリスク。一棟貸しオーナーは「変動型ポリシー」の導入が急務か 〜
貸別荘やヴィラ・コテージ・民泊などの、一棟貸し専門予約サイトTABILMO(https://tabilmo.com/)を運営する株式会社タビルモ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:鵜山康宏)は、自社が保有する一棟貸し宿泊施設の一部予約データ(n=2117)を多角的に分析しました。
その結果、宿泊業界で一般的に「優良」とされる「早期予約(リードタイムが長い)」や「高単価予約」こそが、実は最もキャンセルリスクが高いという、実態が明らかになりました。
本レポートでは、データの詳細と、一棟貸しオーナー向けの具体的な対策を公開します。
■ 調査背景:在庫「1」の宿におけるキャンセルの致命傷
ホテルと異なり、一棟貸しや民泊は「1日1組限定」であることが多く、1件のキャンセルがその日の稼働率を100%から0%にしてしまいます。
「直前キャンセルが怖い」というオーナーの声を背景に、私たちは「どのような予約がキャンセルされやすいのか?」を解明すべく、予約リードタイム、金額、人数、目的などから分析を行いました。
<分析概要>
データ:一棟貸し専門予約サイト タビルモ予約データ
サンプル数:n=2217
予約期間:2024年〜2025年末(チェックイン日起算)
■ 分析結果サマリー:4つの「危険な予約」フラグ
1. 「早割」の落とし穴:90日前の予約は“幻”になりやすい
予約からチェックインまでの日数(リードタイム)ごとのキャンセル率を分析したところ、以下のデータが得られました。
直前予約(0-7日前): キャンセル率 4.67%(確実性が高い)
中間予約(15-60日前): キャンセル率 16.71%
長期予約(91日以上): キャンセル率 26.88%
長期予約 (91日以上) は直前予約 (0-7日) の約 5.8 倍のリスクがあり、中間予約 (15-60日の平均) の約 1.6 倍のリスクがあることが明らかになりました。この結果から、リードタイムが長くなるほど「とりあえず日程を押さえておこう」という仮押さえ心理が働き、キャンセルリスクが顕著に高まることが分かります。
90日以上先の予約は、約3〜4割が消滅するという前提での管理が必要です。

リードタイム別キャンセル率の分析と戦略提案
リードタイム別キャンセル率の折れ線グラフから、以下の傾向が明らかになりました。
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リードタイムが短い場合(0-14日): キャンセル率は非常に低い(0-7日で4.67%、8-14日で2.02%)。これは、直近の予約はキャンセルされにくい傾向にあることを示します。
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リードタイムが中間の場合(15-30日、31-60日): キャンセル率が上昇し始め、15-30日で13.08%、31-60日で20.33%となります。この期間は、顧客が旅行計画を確定させる時期であり、他の選択肢との比較や、計画変更のリスクが高まる可能性があります。
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リードタイムが長い場合(61日以上): キャンセル率はさらに高まり、61-90日で24.44%、91日以上で26.88%と、最も高い水準に達します。これは、長期的な予約ほど計画の変更やキャンセルが発生しやすいことを明確に示しています。特に91日以上の予約では、約4分の1がキャンセルされるという高いリスクがあります。
2.富裕層の気まぐれ?高単価な予約ほど脆い
宿泊合計金額を4つの価格帯(四分位数)に分けて分析した結果、金額が高いほどキャンセル率が高いことが判明しました。
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低価格帯(〜約4.6万円): キャンセル率 14.91%
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超高価格帯(約10万円〜): キャンセル率 20.80%
「高い宿を予約する顧客は質が良い」という通説とは裏腹に、高額決済を伴う予約は、他施設との天秤にかけられるなど、キャンセルに至るリスクが約1.5倍高いことがわかりました。

3. 「16人〜20人」グループのキャンセル率が高い
宿泊人数別のキャンセル率では、以下の傾向が見られました。
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3〜5人(小規模): キャンセル率 11.27%(最も安定)
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16〜20人(中規模団体): キャンセル率 25.45%(最も危険)
3〜5人の家族やパートナー利用は計画が堅い一方、サークルや部署旅行などが想定される16〜20人のグループは、幹事の日程調整が難航し、企画自体が頓挫(全キャンセル)するケースが多いと推測されます。

4. 月別のキャンセル率:高い12月、低い6月
チェックイン月別のキャンセル率では、12月予約のキャンセル率が最も高く、6月予約のキャンセル率が最も低いという結果で、季節要因による大きな変動が確認されました。
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ワースト:12月(21.95%) … 年末年始の予定変更や、体調不良のリスクが高まる時期。
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ベスト:6月(7.14%) … 梅雨時期のため、最初から確実性の高い旅行者しか予約しない傾向。

また、予約操作が行われた「曜日」では、水曜日・木曜日に予約された場合のキャンセル率が高い(約19.5%)ことも判明しました。週の半ばに「とりあえず」立てた計画は変更されやすい傾向にあります。
■ 総括
一棟貸し施設オーナー様への「変動型リスクヘッジ」戦略提案
1.長期リードタイム予約へのインセンティブ設計とリスクヘッジ
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限定的な早期予約割引:90日以上先の予約に対して、キャンセルリスクが高いことを考慮しつつ、魅力的な早期割引を提供します。ただし、割引率とキャンセルリスクのバランスを慎重に検討する必要があります。
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キャンセル料体系の見直し:長期予約に対しては、一定期間(例: 60日前まで)は無料キャンセルOKにし、それ以降は宿泊料金や時期に合わせて段階的にキャンセル料を課すなど、ゲストの安心感とオーナー様のリスクヘッジを両立させるキャンセルポリシーを検討します。
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「12月」と「高単価」には特別規定を:12月の予約や10万円を超える高額予約に対しては、通常よりも早い時期(例:30日前)からキャンセル料が発生するなどの「特約」設定を推奨します。
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日程変更の柔軟性:予約変更を柔軟に受け入れることで、キャンセルではなく日程変更で対応してもらう余地を作ります。
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団体ゲストには「柔軟な人数変更」を提案する:団体ゲストのキャンセル要因の多くは「人数の増減による調整疲れ」です。予約全体のキャンセルを防ぐため、「人数が減ってもキャンセル料なしで変更可能」と明記し、予約そのものを維持させる戦略が有効です。
2.リードタイム中間層(15-60日)へのアプローチ強化
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リマインドとエンゲージメント:予約から宿泊日までの間に、施設の魅力や周辺情報を紹介するメールを定期的に送付し、顧客の期待感を維持・向上させます。
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特別な体験の提案:この時期に、チェックイン時のウェルカムサービスや地域のアクティビティとの連携など、付加価値の高い体験を提案することでキャンセルの誘惑を減らします。
3.直前予約(14日以内)の機会最大化
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SNSやOTAでの即時性プロモーション:短いリードタイムで予約される可能性が高い顧客層(急な旅行、出張など)向けに、SNSやOTAで直前割引や限定プランを積極的に告知します。
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空室状況のリアルタイム更新: 直前予約客がスムーズに予約できるよう、サイトコントローラーを使って空室状況を常に最新の状態に保ち、予約プロセスを簡素化します。
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ダイナミックプライシングの活用:価格変動制を導入することで、直前予約で適正価格を提示できます。
4. 顧客属性に応じたパーソナライズ戦略
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「超高価格帯」予約の特性考慮: 「超高価格帯」の予約は、長いリードタイムを持つ傾向があり、グループ(友人や家族)での利用が多いです。このような顧客層には、大人数向けの施設や体験(BBQセット、大型キッチン、共有スペースなど)を強くアピールし、長期的な計画の変更にも対応できるよう、柔軟なオプションを提供することを推奨します。
今回の分析はタビルモのデータであることを踏まえたうえで、これらの戦略を施設に合わせて取り入れることができれば、キャンセル率の低減と、各リードタイム区分からの効果的な顧客獲得を目指せるでしょう。
TABILMO(タビルモ)について
私たちは、貸別荘・コテージ・民泊・ヴィラの一棟貸し専門予約サイトTABILMO(タビルモ)を運営しています。「ペット可」「サウナ付き」といった大手サイトでは埋もれがちな細かい条件で施設検索されやすいほか、複数家族や合宿などの大人数予約にも対応しており、施設の個性を活かした集客が可能です。
掲載募集ページ▶https://tabilmo.com/tips/owner-register/
<会社概要>
運営会社:株式会社タビルモ
所在地:東京都渋谷区恵比寿西2-1-8 Oak6ビル5F
代表者:鵜山康宏
設立:2016年4月28日
事業内容:貸別荘予約サイトTABILMOの運営
<お問い合わせ>
株式会社タビルモ
Email:info@tabilmo.com
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