ギャルリーためながにてルノワール展開催
このたびギャルリーためながでは、2017年11月1日よりルノワール展を開催いたします。
印象派の巨匠ピエール=オーギュスト・ルノワールは、世界中の人々に最も愛されている画家のひとりです。美しさ、楽しさ、そして愛らしさを生涯のテーマとして描いた作品には、見る人すべてを包み込むやわらかな愛情が満ち溢れています。
ルノワールは約50年にわたる画業の中、絶えず伝統と革新を探求し、新たな技法を果敢に模索しました。初期の革新的な印象派時代、古典に回帰した1880年代、そして円熟していく晩年の作風へと移り変わっていきます。詩人ギョーム・アポリネールは1913年こう記しました。「ルノワールは絶えず成長している。一番新しい絵が常に一番美しい。そして一番みずみずしい」。
本展は、1870年代から最晩年まで、風景・静物・肖像の油彩画30余点を一堂に会しその変遷を辿ります。
70年代制作の瞳が印象的な存在感際立つ少年の肖像画。やわらかな肌、バラ色の頬、そして夢見るような表情が特徴の「真珠の時代」と呼ばれる90年代の女性像。そして晩年の作品では、細やかな筆致でやわらかな陽光を表現した南仏風景、艶やかな質感のティーカップ、大胆な筆致の豊麗な花、赤と緑の豊かな諧調で描かれた生命力あふれる女性像などお披露目致します。
ルノワールは積極的に人生を肯定し、健やかな生命力を見つめ続けました。幸福の画家ルノワールが描いた静穏な生への讃歌を、この貴重な機会に是非ご鑑賞戴きたくご案内申しあげます。
尚、本展開催に際しまして、美術館及び個人コレクターの方々から出品のご協力を賜っております。
ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919)
1841年、フランス南部のリモージュに生まれたルノワールは、13歳で磁器の絵付け職人になりますが、産業化の影響による仕事の減少を受け、惹かれていた絵画の道を歩み始めます。
20歳でパリのシャルル・グレールのアトリエに入り、モネやシスレーらと出会い、1874年に行われた第一回印象派展を皮切りに1877年の第三回まで参加しました。
1870年代のルノワールは、屋外の自然の中でイーゼルを立て、輝かしい自然と行楽に興じる人々を明るい色彩と活き活きとした筆遣いで描き、成功をおさめます。
次々と傑作を生み出したルノワールですが、1880年代初頭から87年まではイタリア旅行にて古典の影響を受け、質感や存在感を出すために、はっきりとした輪郭線で描いた時期があります。
1880年代の後半からは、輪郭線と色、両方を生かす真珠色の時代の様式へと変化し、ルノワール芸術の円熟期を
迎えます。
晩年は南仏カーニュのコレット荘で過ごし、リューマチの悪化による手の麻痺を患いながらも、亡くなる直前まで豊麗で清らかな作品を描き続けました。
【 ルノワール展 開催概要 】
会期:2017年11月1日(水)~ 12月24日(日)
ギャルリーためなが
10:00-19:00 (月~土)
11:00-17:00 (日・祝)
東京都中央区銀座7-5-4
TEL:03-3573-5368
www.tamenaga.com
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