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華為技術日本株式会社
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Eric Xu氏 ファーウェイアナリストサミットでの質疑応答

ファーウェイ・ジャパン(コーポレート)

3月12日、中国・深圳で開かれたファーウェイの第18回グローバルアナリストサミットで、輪番会長の徐直軍(Eric Xu)が基調講演後に記者やアナリストとの間で質疑を行いました。そのやり取りは次の通りです。
01 サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙:現在、多くの企業がインテリジェント・ビークルの開発に名乗りを上げています。この流れの中、ファーウェイはインテリジェント・ビークル開発を行わないとの戦略に変更はありませんか?自動車産業では比較的投資利益回収サイクルが長くなります。ファーウェイは、キャッシュフローにおけるプレッシャーおよびチップの不足を考慮してこの判断をされたのでしょうか?ファーウェイのインテリジェント・ビークル事業への将来の計画およびその動機についてお話しいただけませんか?

Eric Xu氏:この質問は様々な場面でいただいています。北京、そして上海モーターショーでメディアの方々に対しお答えした内容が、十分説明となっていると思います。この質問に多くの人がご興味をお持ちになるのは理解できます。ファーウェイのブランドの立ち位置と技術的専門能力を鑑みれば、ファーウェイが自社で自動車を開発すると考えるのは当然のことでしょう。シャオミなどの多くの企業が既に自動車開発を発表しており、ファーウェイもそれに続くとお考えの方がいらっしゃるようです。

しかし長年に渡る社内での議論の末、慎重な決断に至っています。ファーウェイの自動車産業での研究は、2012年には既に始まっています。当時、当社の研究課題の一環であった2012 Laboratoriesでコネクテッド・ビークルの研究院を設立しました。その時点では、インテリジェント・ビークルと自動運転の概念は成熟しておらず、電気自動車のみが話題となっていました。当初は、電気自動車に必要なテクノロジーの研究を志していました。

しかし、研究が続くに連れ、自動車産業で電気自動車から自動運転へと注目が変化するのを目の当たりにしました。2012年以降、特に人工知能の採用以降、未来志向の車両を取り巻くコンセプトは劇的に変化し、必要とされるテクノロジーも大きく変化しました。過去では、充電、電気駆動、バッテリーマネジメントにのみ取り組めばいいと考えていました。しかし、未来のインテリジェント・ビークルのための「運転手」の開発の必要性に気づき始めました。自動運転システムは根本的に、人間の代わりとなる「運転手」を作り上げることだと考えます。

時を経て、当社のテクノロジーと能力は車両においてもっと多くの事に活用できることが分かり、ICTの能力が未来の自動運転電気自動車においてますます価値あるものとなることに気づきました。

2012年以降、ドイツおよび日本の自動車メーカーの経営層を含め、中国のすべての自動車OEMの会長や最高経営責任者と個人的に交流してきました。この流れの中、自動車産業はファーウェイを必要としていることを理解しました。ファーウェイブランドではなく、未来志向の車両を作るための当社のICT専門技術が必要とされているのです。

2018年には、三亜市でのファーウェイ経営陣の会議で、ファーウェイは車両を作らないこと、その代わりに自動車OEMによるより優れた車両の生産を支援していくことを決定しました。この戦略は、以来変わっていません。

ICT企業として、自動車OEMと協働するに当たり新たなビジネスモデルを促進していくことを期待しています。少数の選びぬいたパートナーと綿密な連携を構築し、ファーウェイ・インサイドと呼ぶモデルに沿って自動車OEMパートナーがサブブランドを構築できるようにすることを目指していきます。こうした協働により、ファーウェイのICT能力を未来の車両を作り上げるために活用する支援ができるのです。

このモデルに沿って、既に3社のパートナーを選出しており、サブブランド構築を支援し始めています。当社が開発を支援するBeijing New Energy Automobile Co., LtdのARCFOXについては、既にご存知のことと思います。このブランドのすべての車両シリーズが、まもなく市場投入されます。ARCFOXブランドでは、ファーウェイの全ICT能力がBeijing Automotive Groupの車両製造能力と完全に統合され、相乗効果を生み出し消費者に全く異なるユーザーエクスペリエンスを届けることになります。当社はまた、Chongqing Chang'anおよびGuangzhou Automobile Groupとも同様のパートナーシップを構築していますが、こうした深きに渡るコラボレーションはそれほど多くはありません。

ファーウェイ・インサイドには、HIとしてロゴをデザインしています。HIは、ファーウェイ・インサイドのことになります。将来このロゴを目にするなら、つまりその車は当社のパートナーが製造したことを意味することになります。しかし、HIロゴはファーウェイコンポーネントを搭載するすべての車両に掲示されるわけではありません。このロゴは、ファーウェイの自動運転ソリューションを採用する車両にのみ、掲示されます。

02 China Business Network:Xu氏は昨年、ファーウェイの主な目標はアニュアルレポートを公表し続けられる企業として生き残ることだとおっしゃいました。ファーウェイの2020年アニュアルレポートは公表され、安定した成長を維持しています。今年の外部環境は複雑なものとなるともおっしゃいました。今年のファーウェイの新たな課題、もしくは目標は何になりますか?

Eric Xu氏:今年の当社の目標は、やはり生き残ることになります。しかしまた、今年は次のステップとより良い存続が可能かについて検討する時間が取れることを期待しています。

ご存知の通り、2019年と2020年には当社はほとんどの時間を3つの米制裁への対応に費やしました。真に生き残るには、そしてより良い存続を実現するにはどうするべきか考える時間はほとんどありませんでした。長い時間をかけて事業ポートフォリオを見直しおよび調整した後、当社の存続についてはるかに確信が持てるようになりました。しかし、よりよく存続するためにはまだまだやるべきことが多くあります。来年も通常通り、アニュアルレポートを公表しファーウェイ・グローバルアナリストサミットを開催できることを期待しています。もちろん、毎年開催を続け、皆さんにお会いできることを期待しています。

 03 <略>
 
04 IHS Markit:近年、より高度な自動運転能力を備えたインテリジェント・ビークルが市場に投入され始めています。多くのハイテク企業がこの市場に参入しています。5Gをもって、車両はモノのインターネットのノードとなり、車両を取り囲むアプリケーションとエコシステムは発展を続けています。車両同士の間での、車両と道路との間での、車両と端末との間での、そして車両とハイブリッドクラウドとの間でのコネクションが生まれています。Eric氏に2つ質問があります。1つ目ですが、5Gと未来の5.5Gにおける変化はインテリジェント・ビークルに何をもたらすのでしょうか?2つ目ですが、ファーウェイのインテリジェント・オートモーティブ・ソリューション・ビジネスユニットの直近における開発にはどのようなものがありますか?


Eric Xu氏:自動運転車両においては、5Gの持つ価値が何であるかについて様々な見方があります。運輸分野の人々は、自動運転を実現するには車両と道路の間でのシナジーが必要になると考えています。この場合、5Gまたは未来の5.5Gはより大きな価値を持つでしょう。しかしここで疑問が生まれます。5Gまたは5.5Gなくして、自動運転は可能になるのでしょうか?自動運転は必要とされるのでしょうか?

ここで、他の分野の人々が持つ2つ目のスタンスについて見ることになります。自動運転を現実のものとするには、車両自体が自律的である必要があります。つまり、車両が外部からの支援なく自動で運転される必要があるのです。杖に頼らずとも自分で歩行する人間のようなものです。

自動運転で5Gまたは5.5Gに完全に依存することは、必ず問題を引き起こすでしょう。5Gサイトに問題が発せした場合を考えてみてください。モバイルネットワークオペレーターにとって、これは非常に大きな障壁となります。ネットワークのカバレッジを至るところに広め、あらゆる状況で障害が起こらないようにし、さらに高度な復元力が必要になるでしょう。これは単純に言って、非現実的な要求だと言えます。

この観点から、5Gと5.5Gは必要不可欠と言うよりは、あるといいもの、と言えます。補助的な能力としての位置づけとなるでしょう。5Gは政治的なものになると常々確信してきました。5Gの能力はしばしば、大げさに取り上げられます。

一度、会議に出向いた時、5Gについて熱い議論が交わされていたのを覚えています。しかし私は、どの世代のテクノロジーについて話されているのかがわかりませんでした。あらゆるモバイル・コミュニケーションテクノロジーの世代は、約10年続いてきました。ですので私にとって、5Gは進化した4Gのアップグレード版に過ぎません。2Gから3Gにアップグレードしたときに見られた進歩とさほど変わりはないのです。

もちろん、4Gと比べ5Gが真に優れている点はあります。産業により10年に値する努力が注がれ投資が続けられてきており、4Gと比較して明らかな優位性があります。しかし5Gは無敵で、他のあらゆるものの礎になると主張する人がいます。私にとってその主張は、誇張に過ぎません。

インテリジェント・オートモーティブ・ソリューションビジネスユニット(IAS BU)は、ファーウェイの主要注力分野の一つです。ファーウェイでは、このビジネスユニットが最も完全に揃った機能を持つものの一つとなっています。独自の販売部門、納入部門、その他多くの機能が備わっています。コンシューマービジネスグループと同じ程度に完結していると言うことができるかも知れません。今年、インテリジェント・オートモーティブ・コンポーネントへの当社の研究開発投資は10億米ドルを超えるものとなります。中国は毎年3,000万台の自動車を製造しており、この数字は将来の成長が見込まれています。私たちは中国国外での市場では事業を行っていないものの、この事業で自動車1台あたり10,000元の収益を得られれば、ファーウェイにとって十分なものとなります。もちろん、ファーウェイで取り組み始めるすべての事業と同じように、グローバルな事業となり、中国市場のみにとどまらないことを期待してはいます。

今まで取り組んできたコンポーネントのすべてが、市場投入されてきました。そして、今では当社のコンポーネントが活用され始めています。4月に開催される上海モーターショーでは、「ファーウェイ・インサイド」の元開発された車両モデルにより、都心部で消費者に自動運転の実体験が提供されることになるでしょう。私のチームは、これが存在する中で最高の自動運転車両であり、人間の干渉なく都心部で1,000kmの移動が可能だと報告しています。テスラよりはるかに優れた性能です。このサミットの後、上海で是非体験してみてください。

05 ガーディアン紙:2つ質問があります。1つ目はもちろん、米国の制裁についてですが、ファーウェイはチップのグローバルサプライヤーに圧力がかかるよりはるか以前代替供給を確保し、対応しなければなりませんでした。この問題は長期間続くと思われる中、需要はますます急増していきます。チップ市場で起こったことに、効率よく耐性をつけられるのは制裁に先駆け準備を行ったからなのでしょうか?2つ目の質問は、バイデン大統領と民主党の政策についてですが、米国との関係とファーウェイに対する規制はどのように変わると見ていますか?

Eric Xu氏:ファーウェイのすべてのお客様、パートナー、そしてファーウェイの開発を注視している方々にとって、この質問は心配される点でしょう。ファーウェイには後どれほどの在庫があるのか?ということです。2020年アニュアルレポートの公表に当たり、当社は現状の在庫がB2Bのお客様のニーズに答えるのに十分であることを明確に示しましたが、在庫は永遠に続くわけではありません。

この問題に対処するためによりどころとなるものは、2つあります。1つ目は、より長持ちするよう現状の在庫を活用することです。つまり、様々な地域とお客様との取り組みにおいて、より選択を絞ったアプローチを取ることです。2つ目は、ファーウェイはチップセットとコンポーネントに関しグローバルでの大口バイヤーとなっています。アップル、サムスンに次ぐ3番目の規模となっています。加えて、中国はチップセットに対する膨大な需要を持つ巨大市場となっています。1年で4,000億米ドルの需要があります。他の多くの中国企業もファーウェイに起こったことが自らの身にも降りかかるのではないかと不安になっており、ファーウェイと同じ必要性を感じています。

こうした巨大な需要により、米国の規制ルールに対応しながら必要な投資を行い、ファーウェイおよびその他類似の中国企業の需要を満たす方法を探る企業が現れるでしょう。当社のグローバルパートナーが、いずれこれを実現することを期待しています。もし当社の在庫がそこまで続けば、当社が直面する問題を解決する助力となるでしょう。その日がやってくると信じています。

新たに成立したバイデン政権については、最新の展開を常に追いかけ続けています。しかし、ファーウェイが米輸出制限対象企業のリストから除外されるという非現実的な望みはもっていません。むしろ、米輸出制限対象企業のリストに長期間のったまま、努力を続け生き残る方法の模索が必要であると確信しています。誤った前提または非現実的な望みに基づく戦略を立てることはできません。当社の全体としての戦略および特定のイニシアチブはすべて、米輸出制限対象企業のリストに長期間乗ったまま生き残り、発展を続けていくために組み上げています。

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07 ITR Research:ファーウェイの5Gおよび5.5Gのビジョンについてのプレゼンテーション、更新情報のご提供、ありがとうございました。私の質問は、2030年について話をしている中ではありますが、多くのオペレーターやベンダーは既に、2030年までの6Gの導入を検討しています。6Gテクノロジーに関するファーウェイの戦略とビジョンについて、お聞かせください

Eric Xu氏:当社では、6Gは2030年頃までには市場に登場すると考えていますが、まだ6Gの姿はおぼろなものです。私たちの業界は、4Gと5Gで行ったように、2030年頃までには事業者とコンシューマーに対し貢献できる何かを立ち上げるつもりでいます。ファーウェイは現在、6Gに関する2つのことに取り組んでいます。1つ目は、他の業界関係者と6Gがどのようなものになるかを定義することに取り組んでいます。近い将来にはおそらく、6G白書を公表することになるでしょう。事業者およびコンシューマーと、6Gの在り方について議論したいと思っています。2つ目は、6Gへのビジョンと想定され得る定義に基づき、共に定義する6Gを現実のものとすることを狙う基礎科学と最先端テクノロジーの研究を行っています。

ファーウェイまたはグローバルでの産業の想像力が限られることがあれば、また6Gの逼迫したユースケースが見つからなければ、6Gは必要ではなくなるかも知れません。産業が必要とする6Gのユースケースがすべて5Gまたは5.5Gでサポートされれば、6Gは必要ありません。

その場合、私たちより賢く、そして異なる需要を持つ次世代を待つ事となります。その時点で、6Gのみが実現し得るユースケースが現れるかも知れません。それこそが、6Gの持つ価値となるでしょう。

以前ワイヤレス部門と議論した中で、2Gから5Gまでの変遷の間同じメンバーが取り組んできており、6Gには全く新しいグループで取り組むことになるかどうか尋ねたことがあります。しかし、6Gの議論に取り組むのは、やはり同じメンバーのグループなのです。ですので、同じグループが6Gに取り組み続けることになります。

これこそ、ワイヤレス製品群の責任者に新たな人材を取り入れることを指示した理由です。産業が6Gに取り組み始める時、想像力に欠ける旧世代のメンバーが入れ替わり、新たなメンバーが成長し新たな地平を切り開けるように、です。

まとめると、6Gがもたらすものについてはもちろん検討していますが、6Gは必ずしも実現されるとは限りません。そしてさらに、私達自身の準備を整えるために、研究と必要な投資を行う必要があります。

08 日本経済新聞社:米輸出制限を踏まえ、ファーウェイはどのように日本企業とのコラボレーションを維持し拡大していく予定でしょうか?2019年、ファーウェイは1兆1,000億円分の部品とコンポーネントを日本企業から購入しています。2020年の実績と、2021年に予想される数字はどのようなものになるでしょうか。ご意見よろしくお願いいたします。

Eric Xu氏:日本企業とファーウェイのコラボレーションは、通常通り続きます。主に、3つのエリアで協働しています。1つ目は、製品とソリューションを日本のキャリアに提供し、そのお客様へのサービスの充実を支援しています。2つ目は、当社は日本企業のデジタル・トランスフォーメーションに協力しています。3つ目は、日本の産業関係者と未来の産業および関連基準の発展に関し取り組んでいます。2019年の当社の日本企業からの調達は約100億米ドルでしたが、2020年には80億米ドルに20%ほど落ち込みました。日本企業は、チップセットをファーウェイに販売する前に米国政府に認可を得なければならないため、不公正で非自由主義的な貿易の影響を受けている事業体の典型例となっています。不公平な貿易、そして自由貿易の阻害が進展されている現状の好例となっています。そしてこれは、日本企業にのみ起こっていることではないのです。

09 DBS:HiSiliconについて質問です。HiSiliconは今では先進プロセス技術へのアクセスを持っていませんが、今後の収益モデルはどの様になるでしょうか。

Eric Xu氏:現在、HiSiliconは同社の生産するチップセットを使用する企業を見つけられていません。しかしHiSiliconは、ファーウェイのチップセット設計部門に過ぎません。収益を求める事業としての位置づけではありません。当社では現在、この部門に直近での収益を求めずに投資しており、社として可能である限り投資を続けます。もちろん、未来への準備としてテクノロジーの研究開発を行うことはあり得ます。

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