インキュデータ、化粧品会社イプサにおける生成AIを用いた顧客データ抽出の実証実験を実施

〜 生成AIを用いたCDP活用や顧客データ活用業務の効率化に向けたプロジェクトを実施 〜

インキュデータ株式会社

インキュデータ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 兼 CEO:町田 紘一、以下「インキュデータ」)は、化粧品ブランド「イプサ」を手掛ける株式会社イプサ(本社:東京都港区、代表取締役社長:小田 淳、以下「イプサ」)における、生成AIを用いたCDP(Customer Data Platform)活用やイプサ内における顧客データ抽出業務の効率化に向けた実証実験を実施しました。

<実証実験実施の背景>

2022年11月のChatGPT公開を機に勢いがついた生成AIの市場規模は、日本では2030年までに年平均47.2%増で成長し、需要額で約1.8兆円まで拡大すると見られています(※1)。生成AIは目覚ましい進化を続け、業務効率の向上だけでなく、業務プロセスや事業そのものを大きく変化させていくことが期待されています。

生成AIへの期待が高まり、多彩な生成AIソリューションが登場し企業での導入が進む中、インキュデータでは、イプサが取り組むデータをもとに最適な顧客体験を提供する企業へ変革するためのプロジェクトのパートナーとして顧客データ活用を軸としたコンサルティングサービス提供(※2)しており、その支援の一環として、生成AIを用いたCDP活用やイプサ内の顧客データ抽出業務の効率化に向けた実証実験を実施しました。

(※1) 出典:株式会社野村総合研究所「2024年の生成AIの展望――生成AIは“試用”から“活用”へ」(2024年7月8日発表)より

(※2) インキュデータプレスリリース:https://www.incudata.co.jp/news/2024/000765.html(2024年11月12日発表)

<実証実験を通じて目指したこと>

顧客データを活用した業務プロセスにおける現状課題として「担当者間でのプロセス上のボトルネックが発生」「各システムが分離していてアクセスするだけで工数がかかる」「担当者の離職・異動に伴いナレッジの共有が困難」などが挙げられます。

インキュデータは、この課題を解決する生成AIを導入した業務プロセスとして「業務担当者が日本語で生成AIに問い合わせ、データ分析が可能になる」「各システムを統合し、工数をかけずにアクセスできる」を目指しました。

本実証実験においてインキュデータはビジネスとデータのプロフェッショナルとして、これまで培ってきた顧客データを軸としたコンサルティングサービスのノウハウを惜しみなく提供しつつ、生成AIを活用した顧客データ活用業務プロセスの効率化を目指しました。

<今回の実証実験で実施したこと>

生成AIによりTreasure Data CDPを操作し、業務ユーザーのデータ分析業務を支援するシステムの技術検証を行いました。検証内容はデータ抽出の精度向上に必要となる学習データの特定とプロンプトエンジニアリング(プロンプトフローなど)などになります。分析したい質問から適切なSQLが出力できるように質問内容をイプサ社内の用語の補足、Treasure Data CDP特有の関数の知識を追加、過去のデータ抽出業務の情報を複数のRAGを構成しました。また、生成されたSQLが実行可能かどうかを確認し、エラーに応じて修正する仕組みを導入することにより精度の向上を実現させました。

<実証実験の推進体制>

本実証実験を推進するためのプロジェクトチームを設置し、プロジェクトオーナーのもと、コンサルメンバー、AIエンジニアが各担当の役割を明確にし、イプサ側とも密に連携しつつ実証実験を進行しました。

プロジェクトオーナー:インキュデータ ソリューション本部 副本部長 河井健之助のコメント

データを真に活用した事業経営には、データ抽出の属人化や時間的制約を解消し、全社員が迅速にデータに基づく仮説検証とアクションを行える環境が必要です。この課題において、生成AIは重要な役割を果たす技術として注目されています。

しかし、生成AIを導入するだけでは十分な精度を得ることは難しく、企業特有の言語やドメイン知識、高度な文脈依存性を踏まえたカスタマイズが不可欠です。事業全体を深く理解し、語彙・構文・意味・文脈の曖昧さを解消する設計が求められます。

インキュデータは、CX変革のパートナーとして培った知見を活かし、単なる生成AI開発にとどまらない「自走化のためのエンジン」として生成AI導入支援を推進してまいります。

AIエンジニア:インキュデータ 事業推進本部 エンジニアリング部 内田匠のコメント

本検証は「Text-to-SQL」と呼ばれる技術です。SQLとはDBからデータを集計・抽出するプログラムコードで、「昨日の◯◯商品の売上は?」というテキストからSQLコードを生成します。生成AIの高いコーディング能力によって、実務での活用が期待されはじめた技術です。本検証では、生成AIに企業固有のビジネスロジック、データ構造や過去の分析SQLを考慮させた上で、AIに試行錯誤を繰り返すプロンプトフローを導入することで有効な結果を得られました。このような、実際のビジネスの現場での理論・技術の導入に参加できたことを嬉しく思います。

<実証実験の結果>

実証実験で定義した約100個の質問に対して、十分に学習されたデータを準備することで適切なSQLを生成し、回答できるという結果になりました。実際の業務利用には対話形式のアプリケーションやツールが必要であることも判明しました。加えて、生成AIが理解しやすい質問に変換する仕組みや、継続的な学習データの改善が必要ということが分かりました。

<今後の展望>

今回の実証実験の結果を踏まえ、インキュデータは他のお客さまにも生成AIを活用した同様の取り組みを通じて実用化に向け、更なる精度向上と事例蓄積を継続していきます。将来的にはお客さまが生成AIを活用した業務効率化を通じて、新たなアイデアや施策が組織内にて継続的に生まれ、社内で自走化される状態を目指しています。

インキュデータは、生成AIを用いたCDP活用や顧客データ活用を推進し、ビジネスとデータのプロフェッショナルとしてお客さまの顧客データ活用をトータルで支援し、企業の競争力強化や事業変革に貢献してまいります。

インキュデータ株式会社について                                                

インキュデータ株式会社は、ソフトバンク株式会社、株式会社博報堂およびTreasure Data, Inc.の合弁会社です。「アイデアが自走できる世界をつくる。」というPurposeのもと、データ活用領域における戦略立案や、CDPを活用したデータ分析基盤の構築・運用を支援するほか、ソフトバンク株式会社が持つデータやテクノロジーと、博報堂グループのマーケティング・コンサルティング力をかけ合わせることで、データ活用における課題をワンストップで解決し、企業の競争力強化や事業変革に貢献します。

本社所在地:東京都港区海岸一丁目7番1号

オフィス所在地:東京都港区西新橋1-1-1 日比谷フォートタワー9F WeWork内

設立:2019年10月

代表者:代表取締役社長 兼 CEO 町田 紘一

資本金:20億円

事業内容:データ活用領域における戦略立案やCDPを活用したデータ分析基盤の構築・運用を支援

コーポレートサイト : https://www.incudata.co.jp/

Facebook:https://www.facebook.com/INCUDATA/

LinkedIn:https://www.linkedin.com/company/incudata-ltd

<本件に関するお問い合わせ先>

インキュデータ株式会社 広報担当 Email:incudata-pr@incudata.co.jp

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会社概要

インキュデータ株式会社

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https://www.incudata.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区海岸一丁目7番1号
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代表者名
町田紘一
上場
未上場
資本金
20億円
設立
2019年10月