デザイナーたちの壮大な物語。『世界を変える「デザイン」の誕生 シリコンバレーと工業デザインの歴史』(CCCメディアハウス)は1月27日刊行!
機能重視・デザイン軽視の風潮は、シリコンバレーを長らく支配しました。潮目は70年代にアップルを始めとする新興企業の台頭から。デザインがイノベーションを信条とするエコシステムの重要な「最後の1ピース」となるまでの紆余曲折の歴史をたどります。
アメリカ経済を牽引する一大ハイテク産業集積地であり、先進地になったシリコンバレー。1950年代は、ほんの片田舎に過ぎなかったこの地に、技術者が集まり、IT産業は生まれました。そんなシリコンバレーの歴史を「デザイン」というキーワードで読み解きます。著者は、世界的なデザイン・コンサルティング会社IDEOに所属する工業デザインの泰斗。資料を徹底的に渉猟し、関係者へのインタビューを繰り返し、本書を執筆しました。
シリコンバレー黎明期である50年代は、ヒューレット・パッカード、アンペックス、IBMといった大手企業でさえ、デザイナーが片手に余る人数であったことが象徴するように、デザインは顧みられることなく、製品は機能重視が当たり前でした。転機を迎えるのは、70年代。誰もが知るアップルを始めとする中堅企業の躍進からです。アップルの創業者スティーブ・ジョブスやスティーブ・ウォズニアックは、技術者だけがパーツを組み立てて使っていたコンピュータを、一般向けに製品化し、さらには斬新なデザインでユーザーの絶大な支持を受けるようになりました。この成功が機能重視からの転換をもたらしました。
グーグルやフェイスブックといった世界的な企業が躍進する現在にいたっては、デザインの重要性はゆるぎなく、イノベーションを起こす引き金にすらなるというポジションを占めました。現在ビジネス戦略と同格で、デザイン戦略が語られるようなっているのが何よりの証拠であり、デザインがイノベーションを信条とするエコシステムの重要な「最後の1ピース」となった瞬間でした。
■目次
まえがきby ジョン・マエダ
はじめに
第1章 喜びの渓谷
第2章 研究と開発
第3章 大転換(シー・チェンジ)
第4章 デザインの系統
結論
第5章 デザイナーをデザインする
第1部 創設する者
第2部 建設する者
結論
第6章 来たるべき世界の物語
結論
結論
謝辞
注釈
※邦訳版は、写真を大幅に増やして掲載しています。
■著者 バリー・M・カッツ Barry M. Katz
カナダのマギル大学、イギリスのロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで学び、カリフォルニア大学サンタクルーズ校で博士号を取得。専門は工業デザイン。現在は、カリフォルニア美術大学工業デザイン科教授、スタンフォード大学d.school教授、および東京大学i.school特別研究員(フェロー)として未来のデザイナーを育成。また、工業デザインコンサルタントとしてシリコンバレーの著名なデザインコンサルティング会社IDEOに所属し、世界中の大企業や政府など数多くのクライアントをもつ。
■訳者 髙増春代(たかます・はるよ)
埼玉県生まれ。日本女子大学大学院文学研究科英米文学専攻博士課程前期修了。大手電機メーカーで社内翻訳を担当後、フリーランスとなる。F1、NBA、サッカーなどスポーツ記事の翻訳の他、エンターテイメント関連の書籍英訳も手掛けている。茨城県在住。
詳細はこちら→http://books.cccmh.co.jp/list/detail/1986/
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