2日間で250名が来場!岡山市で初開催の『うみごmeの惑星展』
海洋ごみの“抑制”にチャレンジする『うみごme』岡山県岡山市にて展示イベントを開催しました!
デザインを通じて社会課題の解決に取り組むissue+design(特定非営利活動法人イシュープラスデザイン:東京都文京区)は、海洋ごみの“抑制”を目標に、人間がごみを出してしまう気持ちや社会構造をキャラクター化した「うみごme」を調査する対話型展示イベント、『うみごmeの惑星展』を開催いたしました。
このイベントは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催するものです。

イベント概要
2XXX年、地球はごみだらけになり、「ごみの星」と呼ばれるようになりました。昔は青くてきれいだった地球も、もう食べ物や飲み水を手に入れるのも大変な場所になってしまいました。困った人々は話し合い、新しい星を探すための調査団をつくりました。そして、一部の仲間を地球に残し、宇宙へと旅立ちました。100年、200年、300年…
長い年月がたち、ついに調査団は人間が住めそうな星を見つけました。しかし、その星に降り立ったとき、彼らが見たものは…!?
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日程
2025年3月29日(土)10時~16時30分
2025年3月30日(日)10時〜14時00分
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開催場所
体験学習施設 百花プラザ1F(岡山県岡山市東区西大寺南1-2-3)
うみごme(みい)とは
拾っても、拾っても、なかなか減らない海ごみ。 海洋ごみのおよそ8割が、街で発生したプラスチックごみ等が河川を伝って海に流出したものだと言われています。その裏側には「ゴミ」自体を生み出してしまっている私たちの社会で何が起きているのか、 私たち自身がそこに向き合えていないという現実があります。
うみごmeは、身近に落ちているゴミを収集し、そのゴミからみえてくる私たちの社会の「身勝手な気持ち=エゴ」を可視化することで、海ごみを生み出している社会構造に向き合うためのプロジェクトです。

展示内容
本展示は、現在の私たちの消費活動によって、ごみに覆われてしまった未来の地球を舞台にしています。調査団が新たに住める星を探すために地球を飛び出した一方で、地球に残り「うみごme」の研究に勤めた研究員たちがいました。その中でもキーマンとなるのが、地球上で最後の人間となった、シオリという少女です。新しい星の発見を喜び、かつての地球に訪れた調査団(来場者)には、シオリが残したうみごmeの研究結果と日記を頼りに、人類がうみごmeと向き合うためのアイテムを手にいれるミッションが課せられます。親子やお友達同士で対話をしながらミッションに挑むことで、ごみを出す行為や社会を自分ごととして理解してもらうことを目指します。

1日目
開場の10時から、「SNSで見ました!」「学校からチラシを持って帰ってきて…」と、事前にイベントを知った来場者が続々と訪れました。宇宙飛行士に扮したスタッフたちが迎え、来場者のワクワク感を一層高めました。入り口では、ダンボール製のロケットを通過し、受付でミッションシートを受け取ります。こうして子どもたちは、惑星に降り立った調査員として、うみごmeの惑星展の世界へと足を踏み入れます。
本展示の見どころは、ダンボールパネルに大きく記されたうみごmeの生態です。うみごmeの特徴を表す4コマ漫画や発見時の記録写真、生態を記録したテキストを通じて、うみごmeがいつ・どこで・どんなごみとともに発生するのか、また、どのような社会背景のもとで発生せざるを得ないのかを学ぶことができます。
会場のある東区西大寺は、瀬戸内海に繋がる吉井川や用水路が細かく通る地形をしています。地域特有の陸と海のつながりを可視化したマップの前では、地域に住むからこそ生まれる深い対話が繰り広げられていました。初めて目にするうみごmeの姿を真剣に観察する子どもたちが、大人に質問したり、時には大人を導きながら一緒にミッションに挑んでいる様子が印象的でした。


2日目
肌寒い気温ながらもよく晴れた天候に恵まれ、通りがかりに興味を持ち、ふらりと立ち寄る来場者も見られました。前日の振り返りを踏まえて、会場レイアウトやオペレーションを一部改善したことで、親子での会話が増えた印象でした。うみごmeをきっかけにごみについて話すことで、「よくお菓子のごみポイポイするもんね、気をつけないとね。」「何気に使っているものがごみになって海に流れていっちゃうんだ...知らなかった...」と、思わず口に出してしまうような場面が多くありました。
初日同様、子どもたちは「なにこれ、おもしろそう!」と目を輝かせ、展示を隅々まで観察し、熱心にシオリからのミッションに取り組んでいました。ミッションをクリアすると、自分の中のうみごmeと向き合うためのアイテムとして、オリジナルのうみごmeを描けるカードを手に入れることができます。
うみごmeプロジェクトでは、ごみ拾いと対話を組み合わせたワークショッププログラムを実施しており、これまでに多くのオリジナルうみごmeが生まれてきました。今回の来場者も、自分が普段どのような場面でごみを出しているのか振り返りながら、自由にうみごmeを描き、最後には封印することで、ごみを出してしまう気持ちとお別れをしました。


参加者からの声
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キャラクターのデザインが可愛い。子どもも関心を寄せられる言い回しでした。
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思わず「確かに!」「あるある!」と納得してしまううみごmeたちの生態、シンプルでかわいいキャラに子どもたちの自分ごと化が進むと思います。
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いろいろなゴミをちゃんとすてないといけないのはしっていたけど、もっとしれてよかったです。
きょうはとてもたのしくてべんきょうになったのでうれしかったです。 -
漢字が未就学児には読めないためミッションが難しかった。
嬉しい反応をもらう一方で、対象者や子どもたちへの内容の伝え方については課題が残る感想もいただきました。今後もうみごmeの考え方をより多くの方に伝えられるよう手を加えていくとともに、共感するパートナーとのコラボレーションによって起こる化学反応を楽しみながら、プロジェクトを展開していきます。
団体概要

issue+design
「社会の課題に、市民の創造力を。」を合言葉に、2008年から始まったソーシャルデザインプロジェクト。市民・行政・企業が参加し、地域・日本・世界が抱える社会課題に対して、デザインの持つ美と共感の力で挑む。東日本大震災のボランティアを支援する「できますゼッケン」、妊娠・出産・育児を支える「親子健康手帳」、人との出会いを楽しむ旅のガイドブック「Community Travel Guide」、300人の住民とともに地域の未来を描く「高知県佐川町 みんなでつくる総合計画」、認知症の方が生きる世界を見える化する「認知症世界の歩き方」他、行政や企業とともに多様なアプローチで地域が抱える課題解決に挑むデザインプロジェクトを多数実施中。

CHANGE FOR THE BLUE
国民一人ひとりが海洋ごみの問題を自分ごと化し、”これ以上、海にごみを出さない”という社会全体の意識を向上させていくことを目標に、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として2018年11月から推進しているプロジェクトです。
産官学民からなるステークホルダーと連携して海洋ごみの削減モデルを作り、国内外に発信していきます。

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
お問い合わせ先
特定非営利活動法人イシュープラスデザイン事務局(担当:白木)
メールアドレス:info@issueplusdesign.jp
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