「人生は何度でも、綴じ直せる。」――坂本葵『その本はまだルリユールされていない』が書店員の圧倒的支持で「日本ど真ん中書店大賞」を受賞! 感動の物語に、本を愛する人たちから絶賛の声が相次ぐ。
東海三県(岐阜・愛知・三重)の書店員が「本当にオススメしたい一冊」として選ぶ「日本ど真ん中書店大賞」で、坂本葵さんの小説『その本はまだルリユールされていない』(平凡社刊)が大賞に選ばれました。

2025年9月3日、東海三県(岐阜・愛知・三重)の書店員が「本当にオススメしたい一冊」として選ぶ「日本ど真ん中書店大賞」で、平凡社より刊行された坂本葵さんの小説『その本はまだルリユールされていない』(税込価格1,870円)が大賞を受賞しました。
物語は、司法書士になる夢をあきらめた主人公まふみが、非正規職員の図書館司書として母校の小学校に赴任するため、職場近くのアパート「リーブル荘」に引っ越してくるところから始まります。ルリユール工房を併設するリーブル荘には、世界的な製本家として活躍する綺堂瀧子(きどう・たきこ)親方とその孫で天才製本家の由良子(ゆらこ)が暮らしています。まふみは小学校の司書として子どもたちが抱える様々な問題に直面しながらも、親方と由良子を通じて製本の世界に触れることで、どの本の背景にも人間の物語があり、本が人の心を救いうることを学んでゆきます。
「ルリユール(relieur)」は、フランス語で「もう一度~する/し直す」という意味の〈re〉と、「(糸で)綴じる」という意味の〈lier〉、これら2つの単語を合わせた言葉であり、本書では、手製本する作業のことをあらわしています。
2025年3月の刊行以来、とくに書店や図書館関係の方々から「本を愛するすべての人に読んでもらいたい」と称賛や応援の声が相次ぎ、今回の受賞につながりました。
作家の小川洋子さんは、本書について「本の秘密をそっと教えてくれる特別な一冊。本という名の箱には、記憶を保存する洞窟がある。死者を抱き留める海がある」と推薦のコメントを寄せてくださいました。
また小説紹介インフルエンサーのけんご@小説紹介さんも、2025年上半期の「読んでよかった! ベスト小説10選」に本書を選出し、「読書が好きを超えて、紙の本が大好きな人に必ず読んでほしい!」と評していただきました。

著者の坂本葵さんは、今回の大賞受賞について、以下のように喜びの声を伝えています。
生まれ育った東海の地の本屋さんに大賞に選んでいただき、読者のもとへ本を送り出してもらうことを、本当に嬉しく思います。
読んでいただければわかるように、紙の本への愛情が詰まった物語です。
デジタルコンテンツがあふれるこの時代に、紙の本として書店の棚に並べてくださることに、とても感謝しています。

本を愛するすべての人の心に深く響く一冊です。「日本ど真ん中書店大賞」受賞を機に、ぜひ書店で手にとってみてください。
■著者プロフィール
坂本葵(さかもと・あおい)
1983年愛知県生まれ。東京大学文学部卒業、同大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。大学の非常勤講師の傍ら執筆活動を始める。『吉祥寺の百日恋』(2014年/新潮社)で作家デビュー。そのほかの著作に『食魔 谷崎潤一郎』(2016年/新潮新書)など。本書が二作目の文芸作品となる。
■新刊情報
【書名】その本はまだルリユールされていない
【著者名】坂本葵
【発売日】2025年3月24日
【仕様】:四六判/上製/240頁
【定価】1,870円(10%税込)
【ISBN】978-4-582-83982-1
【出版社】平凡社
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