道路インフラの老朽化対策 効率的なグラウンドアンカー点検技術を開発
応用地質株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:成田 賢、以下「当社」)は、中日本高速道路株式会社 (名古屋市中区、代表取締役社長CEO・宮池克人)のグループ会社である中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社(名古屋市中区、代表取締役社長・中村武夫)、および国立大学法人東海国立大学機構 岐阜大学(岐阜県岐阜市、学長・森脇久隆)と共同で、簡易で安価かつ安全なグラウンドアンカー緊張力の測定技術「VIBRES🄬(ビブリス)」を開発しました。
- 【開発の背景】
これらアンカー工は、他のインフラ構造物と同様、時間の経過などと共に老朽化し、機能が低下していく恐れがあるため、定期的にリフトオフ試験[1]と呼ばれる方法等によって残存する緊張力を測定し、健全度を点検しておく必要があります。
しかしながら、従来の方法では1日あたりの試験可能なアンカー本数が4~6本と少なく、路線上に施工された膨大な数のアンカーを点検していくためには時間と費用がかかることが大きな課題でした。また、著しく錆びたアンカーは、リフトオフ試験の過程で破断し、地表に飛び出してくることで周囲に危険を及ぼす可能性もあり、簡易・安価かつ安全な非破壊での検査方法が求められていました。
[1] アンカー頭部に緊張ジャッキを設置して載荷し、定着具が支圧板から離れ始めるときの荷重を測定することによって、アンカーに作用している残存緊張力を求める試験法
- 【開発技術の概要】
具体的には、アンカー頭部の引張り材余長部に小型バイブレータおよび加速度計を設置し、小型バイブレータにより時間とともに周波数が高くなるスウィープ振動を与えることで、アンカー緊張力が作用する引張り材(PC鋼より線)の固有振動を励起(れいき)(共振)させ、その固有振動周波数を読み取って、弦の固有振動周波数と緊張力の関係の理論式から、アンカー緊張力を求めます。
本技術は、従来のリフトオフ試験に比べて油圧ジャッキや仮設足場などの大掛かりな機材が不要であり、またアンカーの引張り材を載荷することなく測定することができることから、安価、効率的かつ安全にグラウンドアンカーの健全度を点検することができるようになります。
- 【今後の展開】
以上
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像