台湾電子・半導体生産設備製造業の振り返りと今後の展望<ワイズ機械業界ジャーナル2021年3月第1週号発行>

〜台湾機械業界の動向が分かる〜

ワイズコンサルティング グループ(本社:中華民国台北市、代表取締役:吉本康志)は台湾機械業界専門誌「ワイズ機械業界ジャーナル」の3月第1週号を発行しました。今週号では、電子・半導体生産設備業界、工作機械業界、動力手工具及び自動車用照明部品メーカーの正峰工業、自動車業界について紹介します。

<210304号内容>
1 台湾電子・半導体生産設備製造業の振り返りと今後の展望
2 台湾工作機械製造業の振り返りと今後の展望
3 動力手工具及び自動車用照明部品メーカー、正峰工業(JENNFENG)
4 台湾電動バス産業の発展概況


●今週号の記事を一部紹介します。
<台湾電子・半導体生産設備製造業の振り返りと今後の展望>

一、市場概況
 新型コロナウイルス感染症は世界経済に打撃を与えたが、同時にリモートワークや遠距離教育などが普及して新たな商機を生み出した。また、第5世代移動通信システム(5G)の商用化によって▽クラウドコンピューティング▽サーバー▽ノートパソコン▽ゲーム▽医療テクノロジーなどの需要が増加している。このほか、▽モノのインターネット(IoT)▽電気自動車(EV)▽人工知能(AI)▽機械学習(マシンラーニング)などの新技術の発展によって半導体需要が大幅増加し、半導体メーカーの設備需要も大きく伸びた。さらに、台湾と韓国半導体メーカーの技術競争に加えて、中国では政府主導で半導体産業が急成長していることから、2020年1〜9月の半導体生産設備の世界市場規模は前年同期比23.26%増の517億2,000万米ドルとなった。

 2020年、半導体需要は世界的に大幅成長し、台湾半導体メーカーの設備投資額も増加した。一方で、新型コロナウイルス感染症の流行拡大の影響でテレビ用パネルや車用パネルの需要が減少したことに加えて、中国でフラットパネルディスプレイ(FPD)産業が急成長したことからパネル価格が下落したことが台湾FPDメーカーの業績に打撃を与え、設備投資意欲が低下することとなった。

 しかし、20年下半期に入ると、新型コロナウイルス感染症の影響が弱まってパネル価格が回復し、パネルメーカーの業績が好転したことから、設備投資額は徐々に増加した。このため、20年下半期から台湾電子・半導体生産設備製造業の生産額と販売額も回復し始め、20年1〜10月の生産額は前年同期比2.85%減の788億1,300万台湾元、販売額は同1.41%減の773億4,800万台湾元の小幅減少にとどまった。

 ▽クラウドコンピューティング▽サーバー▽ノートPC▽ゲーム▽医療テクノロジーなど応用分野における需要は好調を維持しており、半導体メーカーの設備投資規模も拡大し続けている。また、パネル産業は巣ごもり消費、遠距離商機及びゼロ接触ビジネスが成長を続けていることから製品価格が上昇してメーカーの経営状況も改善したため、設備需要はさらに増加する見通しだ。このため、20年第4四半期の台湾当産業の生産額と販売額は成長傾向を示し、20年通年の生産額と販売額は前年比で横ばいか、小幅成長となる予測だ。

二、カテゴリー別の販売状況
 米中ハイテク冷戦の影響で、大手電子業メーカーはシンガポールへの投資を拡大しており、シンガポール市場における台湾半導体生産設備の調達規模は増加した。また、台湾市場における需要も増加したことから、2020年1〜10月の半導体生産設備・部品の販売額は前年同期比19.09%増の430億5,200万台湾元となった。
 FPD生産設備・部品については、中国パネル産業の設備投資需要がピークを過ぎたことに加えて、米中ハイテク冷戦の影響で中国電子産業が多数の制限を受けたため、中国市場からの需要は大幅減少した。このため、20年1〜10月のFPD生産設備・部品の販売額は同42.70%減の102億4,200万台湾元と大きく減少した。
 その他電子業生産設備・部品については、スマートフォンの販売低迷に加えて、従来型電子産業が新型コロナウイルス感染症の流行を受けて設備支出を削減したことから、20年1〜10月の販売額は同1.54%減の240億5,300万台湾元となった。

三、今後の展望
 2020年12月15日、国際半導体製造装置材料協会(SEMI)が発表した報告によると、21〜22年の半導体生産設備市場の世界規模は20年を超え、21年は719億米ドル、22年は761億米ドルとなると予測されている。とくに5G及び高性能計算(HPC)などの応用分野から派生した需要が強まるとみられる。

 FPD生産設備については、5Gの商用 化によって▽8Kテレビ▽ミニLEDパネ ル▽ゲーミング用ディスプレイ▽スマートシ ェルフなどのハイエンド製品向けの需要拡 大がしており、これが内需成長への追い風 となる見込みである。

 輸出市場については、主要輸出先である中国が米中両国の貿易摩擦とハイテク冷戦を受けて電子産業の強化に力を入れている。中国は設備を輸入品に依存しているため、台湾製電子・半導体生産設備の調達需要は増加すると予測される。また、21年も半導体生産設備の世界需要は拡大が続く見通しで、台湾電子・半導体生産設備製造業の輸出受注はさらに成長する見通しだ。

 このように内需・外需市場がそろって好調であることから、2021年の台湾当産業の販売額は大幅成長し、とくにFPD生産設備及び部品は比較水準の昨年数値が低く、かつ川下メーカーの設備投資規模が回復するとみられることから、販売額は大きく伸びる見通しだ。

<ワイズ機械業界ジャーナルとは>

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会社名:ワイズコンサルティング グループ
所在地:中華民国台北市襄陽路9號8F 
代表者:吉本康志
設立:1996年11月
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