インドの法定CSRを地域課題の解決へーーMusubi-Te FoundationがCSR-1登録を取得

企業のCSR活動を実施する登録団体となり、インド現地で活動する日本人代表を窓口に、インド日系企業との協働を本格化

NPO法人結び手

Musubi-Te Foundationに発行されたCSR-1登録通知書
グルグラム教育現場の子供たちと代表理事・福岡洸太郎

NPO法人結び手(代表理事:福岡洸太郎)のインド現地法人「Musubi-Te Foundation」は、2026年6月10日、インド企業省(Ministry of Corporate Affairs:MCA)所管の電子申請様式「Form CSR-1」による登録が承認され、CSR活動を実施する団体として登録されました。

Musubi-Te Foundationは2023年の設立以降、インドのビハール州ガヤ、ハリヤナ州グルグラムなどで、子どもへの教育、女性の自立・就労支援、医療アクセスの改善、災害支援、調査事業に取り組んできました。2026年6月9日にForm CSR-1を申請し、翌10日に登録が承認されました。

今回の登録により、Musubi-Te FoundationはCSR Registration Numberを有する実施団体として、企業のCSR事業を担うための登録を完了しました。

今後は、インド現地で活動する日本人代表が企業との窓口となり、CSRの目的や予算、対象地域、実施内容について日本語・英語で相談・調整しながら、結び手の現地チームと地域住民とのネットワークを通じて活動を実施します。

▷CSR協働・法人連携に関するお問い合わせ : info@musubite.org

■CSR-1登録により、企業のCSR活動を実施する団体へ

Form CSR-1は、企業のCSR活動を実施する対象団体が、CSR Registration Numberを取得するために使用する電子申請様式です。

Form CSR-1登録前、Musubi-Te Foundationは、自らをCSR実施団体として企業の法定CSR事業を直接実施することができず、CSR-1登録を有する他団体を介して連携していました。

今回の登録により、企業は各社のCSR方針、審査および意思決定に基づき、Musubi-Te FoundationをCSR活動の実施団体として選定できるようになりました。

CSR-1登録概要

登録団体

Musubi-Te Foundation

申請日

2026年6月9日

登録承認日

2026年6月10日

登録番号

CSR00112694

所管省庁

Ministry of Corporate Affairs, Government of India

登録承認・通知書発行

Registrar of Companies(ROC Bangalore)

Musubi-Te Foundationに発行されたCSR-1登録通知書

■企業のCSR支出は約5,900億円。インドで広がる法定CSR

インドでは、Companies Act, 2013のSection 135に基づき、直前の会計年度において、純資産50億ルピー以上、売上高100億ルピー以上、または純利益5,000万ルピー以上のいずれかに該当する企業が、CSR規定の適用対象となります。

対象企業は原則として、直近3会計年度の平均純利益の2%以上を、教育、保健、職業訓練、女性支援、農村開発などの分野のCSR活動に支出することが求められます。※1

インド政府が公表した企業の申告データによると、CSR支出額は、2019-20年度の2,496億5,820万ルピーから、2023-24年度には3,490億8,750万ルピーへ増加しています。2026年7月24日時点の為替レートで日本円に換算すると、約5,900億円です。※2、3

以降の最新データは公式サイトには掲載されておりません。

また、在インド日本国大使館、各総領事館およびJETROが実施した自主回答形式の調査によると、2024年10月時点で、インドに進出する日系企業は1,434社、事業拠点数は5,205拠点に上ります。※4

インドで事業を展開する日系企業にとって、CSRは法令への対応だけでなく、事業を行う地域との関係を築き、自社の資金、人材、技術、専門性を社会課題の解決につなげる機会でもあります。

一方、CSR活動を現地で実施するには、地域ごとに異なる課題を把握し、住民や関係者と調整しながら、継続的に事業を動かす実施体制が必要です。

(出典)

※1:India Code「The Companies Act, 2013」Section 135およびSchedule VII

※2:Press Information Bureau, Government of India「Annual filings by companies on development CSR expenditure totals over 1,44,159 crores in last five FYs(2019-20 to 2023-24)」2026年2月10日

※3:Reserve Bank of Indiaウェブサイト掲載のFBIL為替レート(2026年7月24日、100円=58.93インドルピー)をもとに換算。為替変動により日本円換算額は変動します。

※4:在インド日本国大使館・在インド各総領事館・JETRO「List of Japanese Companies in India(as of October 2024)」

■日系企業のCSR方針と、インド地域社会のニーズをつなぐ

結び手が目指すのは、企業からCSR資金を受け取り、現地で活動を実施するだけではありません。

日系企業が持つCSR方針や資金、人材、技術、専門性と、インドの地域社会が抱える課題や住民のニーズをつなぎ、双方が納得できる形で活動を実現することです。

代表理事の福岡洸太郎は、2018年からインドを拠点に、村や都市部の低所得地域を訪問し、教育機関、現地NGO、企業、地域住民との関係を築きながら活動してきました。

2021年に任意団体として活動を開始し、2022年に日本でNPO法人化。2023年にはインド法人Musubi-Te Foundationを設立し、現在は日本法人とインド法人の双方を通じて活動しています。

CSR協働においては、日本人代表が企業の目的や方針を日本語・英語で伺うだけでなく、その意図をインド現地の課題や住民の声と照らし合わせます。一方で、地域社会が必要としていることを、企業が社内で検討・判断できる形に整理し、活動内容へ落とし込みます。

企業側の考えを一方的に現地へ持ち込むのでも、現地の要望をそのまま企業へ伝えるのでもなく、双方の目的や状況を丁寧にすり合わせながら、地域に必要とされ、企業にとっても意義のあるCSR活動を設計・実施します。

■【結び手の活動内容】教育機会を1,500人以上に提供ーー地域に根差した活動を継続

結び手は、「外部環境が原因で努力できない人をゼロにする」という理念のもと、教育、女性の自立、医療、災害支援などの活動を行っています。

2026年6月末時点で、インドにおいて1,500人以上へ教育機会を提供したほか、累計50名以上への女性雇用創出、延べ1万人への緊急食料支援、800人への緊急医療支援を実施してきました。また、27団体との協業・連携体制を構築しています。

主な活動分野は、次のとおりです。

教育|自分で考え、判断し、行動できる力を育む

  • 学校がない地域や、学校に在籍していても授業を受けられない地域で、読み書きや計算などの基礎教育を行っています。

  • 結び手が教育で重視しているのは、知識を身に付けることだけではありません。自分と他者の権利を尊重し、周囲の意見や慣習に流されるのではなく、状況を理解したうえで自ら判断する力を育むため、道徳教育にも取り組んでいます。

  • 子どもたちが将来、被害者にも、加害者にもならず、自分の意思で人生を選択できるようになることを目指しています。

女性の自立・就労支援|収入を得て、自分の人生を選べるように

  • 女性が経済的に自立し、家庭や将来について自ら選択できる状態をつくるため、職業訓練と就労機会の創出に取り組んでいます。

  • 現在、特に注力しているのが、布ナプキンの製造です。女性たちは裁縫や製品づくりの技術を学び、製造・販売に関わることで、継続的な収入を得ることを目指しています。

  • 布ナプキンの製造は、女性の仕事を生み出すだけでなく、生理用品へのアクセスや衛生に関する地域の課題にも向き合う活動です。女性が自ら収入を得ることで、生活や進学、就労などについて選択できる可能性を広げることを目指しています。

災害・緊急支援|緊急物資の提供から、生活の立て直しまで

  • 洪水や感染症の拡大などが発生した際には、食料、医療物資、生活必需品などを届ける緊急支援を行っています。

  • 一方で、物資を届けるだけでは、被災した人々の生活を長期的に立て直すことはできません。そのため、洪水被害を受けた家屋の補強・修繕など、次の災害への備えと生活再建につながる支援にも取り組んでいます。

  • 行政や他の支援につながりにくい人々の状況を現地で確認し、その時点で必要な支援を届けるとともに、同じ被害を繰り返さないための活動へつなげています。

医療・衛生|「病院に行けない」を理由に、治療を諦めないために

  • 活動地域には、医療機関までの距離や移動手段、費用などを理由に、体調が悪くても受診につながれない人がいます。

  • 結び手はこれまで、医療物資の提供や緊急時の医療支援に取り組んできました。今後は、ビハール州に整備した複合拠点を活用した定期的な医療活動や、医療機関への移動を支える専用リキシャの導入を計画しています。

  • 病気やけががあっても、移動手段がないことを理由に治療を諦める人を減らし、必要な人が医療へつながれる仕組みをつくることを目指しています。

教育活動の様子
女性の職業訓練の様子
洪水緊急支援の様子

■企業の資金だけでなく、社員参加までつなげた協働実績

結び手はこれまで、企業からの資金提供だけでなく、物品の寄贈や社員の現地参加を組み合わせた協働にも取り組んできました。

インド・ビハール州では、企業からの支援を受け、子どもの教育、女性の就業支援、地域の医療アクセスを支える複合拠点を整備しました。拠点の開校時には、協働企業の社員も現地を訪れ、文房具やデジタル機器の寄贈、子どもたちとの交流、式典の運営などに参加しました。

この取り組みでは、企業の資金や物品を現地の活動に届けるだけでなく、社員が地域住民と直接関わり、活動の背景や地域の状況を知る機会も生まれました。

Musubi-Te Foundationは今後も、企業ごとのCSR方針や強みを踏まえ、資金、物品、人材、技術、社員参加などを、インド地域社会が必要としている活動につなげていきます。

■企業の方針と現地のニーズに応じたCSR協働を検討

Musubi-Te Foundationでは、既存活動への資金提供に限らず、企業のCSR方針や事業領域に応じた活動について相談を受け付けます。

協働例

教育

教員拡充、教材・学用品の提供、教育拠点の整備・運営、デジタル教育

女性の自立・就労

職業訓練、製造機材・材料の提供、就労機会の創出

医療・衛生

医療アクセス支援、医療・衛生用品の提供、啓発活動

災害・緊急支援

食料・生活物資の提供、家屋や生活環境の復旧支援

企業の専門性を生かした活動

IT、製造、建築、農業、環境などの技術・知見の活用 等

社員参加

現地訪問、交流活動、専門性を生かした研修・ワークショップ

※具体的な活動内容および各費用の法定CSR支出への算入可否は、Companies Act, 2013のSection 135、関連するCSR規制、各企業のCSR方針等に基づき、個別に確認・決定します。

■インド日系企業からのCSR協働相談を受付

Musubi-Te Foundationでは、インドにおけるCSR活動を検討している日系企業からの相談を受け付けています。

次のようなご相談も受け付けております。

  • CSR活動の新しい実施先を探している

  • 現在のCSR活動や連携先を見直したい

  • 自社の事業や専門性を生かした活動を考えたい

  • 資金の使途や活動の進捗を日本語・英語で確認したい

  • 社員が現地で参加できる活動を実施したい

現時点で対象地域、活動内容、予算が決まっていない場合も、企業の方針や事業内容を伺いながら、現地で実施可能な活動を検討します。

▷CSR協働・法人連携に関するお問い合わせ : info@musubite.org


■NPO法人結び手について

NPO法人結び手は、「外部環境が原因で努力できない人に機会を提供する」ことを目指し、インドを拠点に活動する団体です。

教育を受ける機会が限られている子どもへの基礎教育、女性の自立に向けた職業訓練、医療へのアクセス改善など、地域の状況に応じた活動を行っています。

団体名:NPO法人結び手

代表理事:福岡洸太郎

関連法人:Musubi-Te Foundation(インド現地法人)

公式サイト:https://www.musubite.org/

公式Instagram:https://www.instagram.com/npo_musubite

■本件に関するお問い合わせ先

NPO法人 結び手/Musubi-Te Foundation

広報/取材窓口:info@musubite.org

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業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都港区南青山二丁目2番15号  WIN青山531
電話番号
-
代表者名
福岡 洸太郎
上場
未上場
資本金
-
設立
2022年03月