株式会社ウィザスに対する公開買付けへの応募契約締結のお知らせ
Press Release
Global ESG Strategy
2025年6月9日
(プレスリリースPDF)
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株式会社ウィザスに対する公開買付けへの応募契約締結のお知らせ
Swiss-Asia Financial Services Pte Ltd(以下「SAFS」)の運営ファンドであるGlobal ESG Strategy(以下「GES」又は「当社」)は、東証スタンダード上場の株式会社ウィザス(証券コード:9696、以下「ウィザス」)に対する投資を行い、同社へのエンゲージメントを継続し、主に創業家による不適切な影響力の排除や上場企業として求められる経営体制への改善などを求め、同社の企業価値及び株主価値の向上を目指してまいりました。
この度、株式会社日本産業推進機構及びそのグループ会社が管理し又はサービスを提供している法人がその発行済株式の全てを間接的に所有する株式会社NSSK-J1(以下、「公開買付者」)が、ウィザスの普通株式及び新株予約権の全てを取得し、ウィザスを完全子会社化するための一連の取引の一環として、金融商品取引法に基づく公開買付け(以下、「本公開買付け」)を実施することが公表されました。当社は、本公開買付けにあたり、SAFSを通じて公開買付者との間で応募契約(以下、「本応募契約」)を締結しましたのでお知らせいたします
なお、本公開買付け及び本応募契約の具体的内容につきましては、公開買付者より提出予定の公開買付届出書に詳細が記載されておりますのでご参照下さい。
中長期的な事業構造改革が必要となっていた状況
当社はこれまでウィザスの株主として、企業価値及び株主価値最大化の実現に向け、ウィザスの経営陣との建設的なエンゲージメント活動を継続してきました。2024年度に入り、ウィザスにおいて、同社の2大事業である通信制高校事業と学習塾事業について、通信制高校事業では成長の鈍化が見られ始め、再び成長路線に乗せるには事業運営体制再構築の検討が必要であること、及び学習塾事業においては利益率の低迷が顕著であり、同業の上場会社の平均並みの営業利益率を経営陣も目指したいとするものの、経営陣自らどのようにして実現するのか未だ分からないと我々に説明するなど、中長期的な事業構造改革が必要な状態に陥っていると当社は認識していました。
非公開化検討への動き
上場を維持したままでは、ウィザスの経営陣は、本来ウィザスにとって必要な中長期的な事業構造改革を行うよりも、短期的な利益を追求する株主のため施策を追求せざるを得ない可能性があります。そのため、当社は2024年11月、ウィザスの経営陣に対し、非公開化を通じて抜本的な構造改革を実行することを推奨しました。そして、2025年1月に、非公開化を検討する際には企業価値及び株主価値の最大化のため複数の潜在的な買収提案を模索すること、株主共同の利益の最大化に資する買収提案を自主的に模索すること、株主にとってできる限り有利な取引条件を目指して買収提案者と交渉するなどの真摯な検討が求められること等を提言しました。
その後、2025年3月、ウィザス経営陣より、企業価値向上及び株主共同の利益の実現に向けた各種施策に関する守秘義務契約(以下「本守秘義務契約」)の締結の提案を受け、同年4月18日に締結いたしました。本守秘義務契約締結後は、ウィザス経営陣より、複数のプライベート・エクイティファンドを対象とする非公開化プロセスを開始している旨の説明と、当社に対し公開買付けへの応募契約締結の検討の打診があり、非公開化について同社の特別委員会による検討と並行して、当社も買い手候補からの提案書を検証し、その選定プロセスについてウィザス経営陣に対して助言を提供して参りました。
GESによる2025年6月株主総会に向けた株主提案
一方で、当社はウィザス経営陣による「企業価値向上及び株主共同の利益の実現に向けた各種施策」の具体的な内容と実現可能性が不明であり、不十分な内容となる可能性があること、仮に非公開化を検討したとしても最終的に決定に至らない可能性があること、新たな各種施策においても創業家に忖度した内容である可能性があること等ついて懸念を有しておりました。そのため、あくまでもウィザスが上場を維持したままであっても、創業家に忖度した「番頭経営」を脱却し、ガバナンス改革を進め、経営体制の改善などを通じて企業価値及び株主価値の最大化を実現するため、2025年4月にウィザス取締役会を刷新する複数の取締役候補の提案、取締役会議長を社外取締役から選定する提案、買収防衛策を廃止に関する株主提案を提出しました。
非公開化受け入れと応募契約締結の経緯
ウィザス取締役会は同社特別委員会の意見を踏まえた上で、2025年5月19日に公開買付者を最終候補者として入札プロセスの最終協議を実施することを公開買付者に通知したのち、同26日には同社特別委員会は公開買付者に対し、公開買付価格を3,207円とすることについて内諾の連絡をしており、また創業家も同価格で合意していました。
当社は、ウィザス全株主の株主価値最大化のため、公開買付者と公開買付価格に関して複数回協議を重ね、同年6月6日に、公開買付者との間で、ウィザス特別委員会が公開買付者との間で内諾していた買付価格から30円引き上げられた3,237円を公開買付価格とすることを合意しました。全ての株主の皆様も、この引き上げられた価格にて公開買付けに応募することが可能です。
当社としてはウィザス経営陣が幅広い選択肢の中から適切かつ合理的なプロセスを経て公開買付者を選定したこと、本公開買付けを通じてGESが追求してきたウィザスに対する不適切な創業家の影響力の排除が期待できること、GESは2025年5月13日に同社として初めて公表した中期経営計画の業績目標は同社の潜在的な成長性に比べ不十分であると判断していたものの、公開買付者の支援も受け同社単独では実現が困難なより高い水準の企業価値及び株主価値の実現を目指されるという同社経営陣の意思決定は評価できること、及び当社としてもエンゲージメント活動で追求してきたことが実現できたともいえることから、経営陣の皆様が賛同を決定された本公開買付けを受け入れ、応募契約を締結することを決定いたしました。(ただし、一定の条件の下に本公開買付けに応募する義務を免れる、いわゆるフィデューシャリー・アウト条項が含まれています。詳細については下記※の公開買付届出書「(6)本公開買付けに関する重要な合意」の「①本応募契約(スイスアジア)」より抜粋をご参照ください。)
なお、GESはウィザスの第49回定時株主総会において、上記の株主提案を提出しておりますが、公開買付者による本公開買付けに賛同し、支援する観点から、一定の条件を満たしていることを前提として株主総会前日までにウィザスに対して株主提案の取り下げを申し出る予定です。
以上
※公開買付届出書「(6)本公開買付けに関する重要な合意」の「①本応募契約(スイスアジア)」より抜粋
(6)本公開買付けに関する重要な合意
① 本応募契約(スイスアジア)
(中略)
a)スイスアジア・フィナンシャル・サービシズは、(i) 本応募契約(スイスアジア)締結日から公開買付期間の満了日までの間に、(i)第三者により本応募株式(スイスアジア)を対象とする公開買付け又は公開買付け開始の予告(以下「本対抗公開買付け」といいます。)(但し、対象者の非公開化を目的とし、買付予定数の上限を定めず、かつ、成立した場合に対象者の非公開化を確実に実現できるような買付予定数の下限を定めたものであることを要します。)が開始若しくは公表され、又は(ii) スイスアジア・フィナンシャル・サービシズ若しくは対象者が、本対抗公開買付けに係る法的拘束力のある提案(条件付きの提案を含みます。)を第三者から受領した場合であって、スイスアジア・フィナンシャル・サービシズが本公開買付けに応募することが、スイスアジア・フィナンシャル・サービシズがその投資家に対して負う受託者責任に違反する可能性があるとスイスアジア・フィナンシャル・サービシズが合理的に判断した場合、本対抗公開買付けの公開買付価格又は当該提案に係る買付価格が本公開買付価格を259円以上上回る場合には、スイスアジア・フィナンシャル・サービシズは、書面にて公開買付者に通知することにより、本対抗公開買付けの公開買付価格又は当該提案に係る買付価格が本公開買付価格を259円以上上回っている間に限り、本公開買付けに応募する義務を免れることができることとされています。なお、既にスイスアジア・フィナンシャル・サービシズが本公開買付けに応募している場合においても、上記の条件を満たす場合には、スイスアジア・フィナンシャル・サービシズは当該応募を撤回することができるものとされています。但し、対象者株主及び一般投資家への適時開示の観点から、スイスアジア・フィナンシャル・サービシズは、応募撤回の決定については、決定後実務上可能な限り速やかに公開買付者及び対象者に通知するものとされています。
(以下略)
本件に関するお問い合わせ先: globalesg@swissasia-group.com
Global ESG Strategyについて
GESは、ESG(Environment(環境)、Social(社会)及びGovernance(ガバナンス))の視点から中長期的な投資を行う投資ファンドであり、投資先との建設的な対話等を通じ、投資先の企業価値・株主価値の向上を実現することを後押ししていくことを方針としています。
Swiss-Asia Financial Services Pte Ltdについて
SAFSは、2004年設立、シンガポールを拠点とし、シンガポール証券先物法に基づく資本市場サービスライセンス(Capital Markets Services License)を保有する投資運用会社です。
免責事項
本資料は、SAFSの運営ファンドであるGESによるウィザスに対する株主提案に係る情報提供を目的としており、それ以外の用途に用いられてはなりません。
本資料に記載された情報は、SAFS による独自の調査及び分析並びに一般に入手可能な公開情報に基づいています。SAFS、GES又はSAFSのその他の関係者 (以下「SAFSら」といいます。)は、その正確性、完全性、適切性、網羅性等について何ら保証するものではありません。
本資料は、SAFSらの独自の見解、予想、意見を示すものであり、これらは今後変わることがあり得ます。いかなる目的においても本資料に依拠してはならず、また、本資料を投資、金融、法律、税務その他の助言であると理解してはなりません。
本資料に含まれる情報又は意見には将来に関する記述が含まれています。これらの将来に関する記述や予測、予想は、説明のみのために記載されているものであり、もとより不確実、かつ、重大な不測の事態により実際の結果がこれら将来に関する記述と大きく異なることがあります。SAFSらは、かかる将来に関する記述や予測、意見、本資料に含まれる記載に関連して発生する直接的又は間接的なものを含む何らの損害について、一切の責任を負いません。
本資料に含まれるいかなる情報ないし内容も、いかなる意味においても、募集、推奨、サービスや商品の販促、広告、勧誘若しくは表明と解釈してはならず、また、いかなる投資商品の売買若しくは証券へのいかなる投資に関する助言若しくは推奨であるとも解釈してはなりません。
本資料は、株主総会における議案に関し、SAFSらが、ウィザスの株主を代理して議決権を行使する権限をSAFSら又はその他の第三者に対して付与することを要請するものではなく、そのように解釈されてはなりません。また、ウィザスの株主に対して、SAFSら又はその他の第三者を自らの代理人と定め自らに代わってその議決権を行使する権利を付与することを提案し、奨励し、勧誘し又はこれを目指すものではなく、そのように理解されてはなりません。
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