株式会社脱炭素化支援機構が株式会社AZNICSに対して支援決定および出資を実行
株式会社脱炭素化支援機構(代表取締役社長:田吉禎彦、英語名称:Japan Green Investment Corp. for Carbon Neutrality(JICN))は、株式会社AZNICS(本社:東京都文京区、代表取締役:古澤利成。以下、AZNICS)の資金調達に対して30百万円を支援決定し、出資を実行しました。
今後は、AZNICSが実施する事業のモニタリングを通じて、同社のGHG削減に向けた取組等を確認していく予定です。
1.事業者の概要
(1)名称 株式会社AZNICS
(2)本社所在地 東京都文京区
(3)代表者 代表取締役 古澤利成
(4)設立年月日 2023年1月27日
(5)主な事業内容
パワー半導体※1を制御する集積回路(IC)、デジタルゲートドライバICの開発・販売等。
(6)事業の実施状況と今後の計画
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AZNICSは、東京大学生産技術研究所の高宮真研究室で開発されたデジタルゲートドライバ※2技術を社会実装するために株式会社先端技術共創機構(ATAC)が設立したスタートアップです。
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主としてパワーエレクトロニクスメーカーに対してデジタルゲートドライバを提供し、性能やコストの観点で自由にパワー半導体を選ぶことを可能とするとともに、短期間の開発で熱・ノイズを抑制、スイッチングを高速化し、パワー半導体の性能を最大化することを可能にするなどの価値を提供することを目指しています。
※1パワー半導体(パワーデバイス):高電圧・大電流を高速でスイッチのON/OFFを繰り返す動作(スイッチング)により各種の電力変換を行うデバイス。
※2ゲートドライバ:パワー半導体を正しいタイミングと速さで動かすための回路。半導体素子の中を流れる大きな電流を、外部からの小さな信号で制御する機能を有します。ゲートドライバを介在させなければパワー半導体は異常発熱、エネルギー損失、誤作動を起こし、最終的に破壊されるため、特にカーボンニュートラルに直結するインバータ、DC/DCコンバータ、UPS(無停電電源装置)、EV、産業機器、次世代パワー半導体(SiC・GaN)を高速・確実かつ安全に駆動するために必要不可欠となります。デジタルゲートドライバは、特にデジタル制御できめ細かく制御を行います。
2.支援決定に係る政策的意義
(1)温室効果ガス排出削減・吸収等の観点
・パワー半導体は交流を直流に、あるいは直流を交流に「変換」したり、オン・オフの切り替えを行い「制御」(スイッチング)したりする役割を担い、各種自然由来エネルギー発電装置、電気自動車、家電やデータセンターなど、生活に密着した製品をはじめ、カーボンニュートラルに不可欠な用途に大量に使われています。近年はSiC(シリコンカーバイド)やGaN(窒化ガリウム)といった次世代パワー半導体の商用化も進んでいます。
・AZNICSが保有する『デジタルゲートドライバ集積回路設計技術』では、パワー半導体を駆動するゲート波形※3について、単一ゲート波形ではなく、1つのチップにさまざまなゲート波形を生成可能な集積回路チップを備えており、これによって製品ごとに最適なゲート波形を生成できることからパワー半導体におけるエネルギー損失のうち約50%の低減を実機で実証済であり、省エネルギー化に貢献します。
・AZNICSの技術の社会実装化により、カーボンニュートラルに向けて必要不可欠なデバイスであるパワー半導体において、エネルギー損失の改善を通じて、温室効果ガス排出量の削減に貢献することが期待されます。
※3 ゲート波形:ゲートドライバが出力した電圧の時間変化を表した波形。スイッチングのタイミングや速さなどを判断する指標となるもの。
(2)経済と環境の好循環の観点
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デジタルゲートドライバを通じたパワー半導体の効率改善に向けた技術は未だ商用化されておらず、新技術・新ビジネスモデルの普及に資することが期待されます。
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また、グローバル展開を行うエレクトロニクスメーカーにおける導入を通じて、日本発技術の海外展開が期待されます。
JICNは、引き続き、様々なステークホルダーと連携しながら、脱炭素に資する多種多様な事業に対する資金供給を行い、また、ノウハウや情報、人財を普及・輩出し、多様な主体がもつアイデアや技術をつなぐことで、豊かで持続可能な未来づくりに貢献してまいります。
【参考1】事業・投資スキーム概要

【参考2】株式会社脱炭素化支援機構 会社概要
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名称 株式会社脱炭素化支援機構
Japan Green Investment Corp. for Carbon Neutrality(JICN)
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代表者 代表取締役社長 田吉禎彦
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設立年月日 2022年10月28日(予定活動期間:2050年度末まで)
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資本金等 651.5億円
(民間株主から110億円、国の財政投融資(産業投資)から541.5億円)
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所在地 東京都港区虎ノ門1丁目21-19 東急虎ノ門ビル7階
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ウェブサイト:https://www.jicn.co.jp
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