ペットの同行避難、正しく理解できている飼い主は6割に留まる
ペットのための防災対策に関する調査
アイペット損害保険株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:山村鉄平)は、犬・猫(以下「ペット」)飼育者の2,214名を対象に、ペットのための防災対策に関する調査を実施しました。
東日本大震災から6年、熊本大地震から1年が経とうとしていますが、防災への意識や関心を高める活動は各地で開催されています。ペット飼育者にとっては、大切なペットの命を守るためにご自身の万が一の備えに加え、ペットのための防災対策を考える必要があると言えるでしょう。
過去の震災の際にはペットの「同行避難」と「同伴避難」の違いが分からず、受け入れを許可している一部の自治体やボランティアの避難所では混乱が起きた例もありました。「同行避難」とは、災害時に飼い主がペットを連れて一緒に避難することを指し、避難所でペットと一緒に過ごせるかどうかは各自治体や避難所の判断に委ねられています。一方「同伴避難」とは、ペットと一緒に避難し、かつ避難所で一緒に過ごすことを意味しています。環境省が作成している「災害時におけるペットの救護ガイドライン」※1では「ペットの同行避難」が推奨されています。
今後も大規模震災が懸念される中で、ペット飼育者の防災への意識、加えてどのような備えをしているか調査を行いました。
【まとめ】
ペットのために何かしらの防災対策を講じている飼い主は56.9%いました。犬飼育者と猫飼育者で比較したところ、犬飼育者の方がより災害への備えをしていることが分かりました。また、ペットのために備えている防災グッズとして、95.6%がフードやおやつなどの飲食料と回答し、今後備えておきたいものに関しては犬飼育者と猫飼育者に差が見られるものもありました。
また、ペットとの「同行避難」について、その意味を正しく理解できている飼い主は6割に留まりました。さらに、環境省が作成している「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」※1において「同行避難」を推奨していることを知っている飼い主は3割未満という結果でした。
最寄りの避難所を知っているが、ペットと一緒に過ごすことができるかどうか把握できていない飼い主は65%以上おり、ペットの防災対策にはまだまだ課題が残ることが浮き彫りとなる調査結果となりました。
※1「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」とは
環境省が、東日本大震災等の経験を踏まえて、各自治体が災害に対するペットの救護対策を検討する際の参考にするために作成したガイドライン。
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2506/ippan.pdf
1.ペットのための防災対策、「している」飼い主は56.9%
回答者の半数以上にあたる56.9%の方が「している」と回答しました。
2.ペットのための防災対策として犬飼育者は「基本的なしつけができている」が第1位
犬飼育者は基本的なしつけをしているという回答が第1位でした。犬の場合は、日頃から「待て」や「おすわり」といったしつけをしている飼い主が多く、猫飼育者と差が見られました。一方、猫飼育者は「特に対策をしていない」という回答が6割弱おり、している対策としては、「クレートやケージに入れることに慣れさせている」「ペット用の防災グッズを揃えている」が同率1位という結果でした。
3.ペットのための防災グッズとして、「フードや飲料水の備蓄」が95.6%
前問で、「ペット用の防災グッズをそろえている」と回答した方500名にどのようなものを備えているか伺ったところ、犬猫飼育者ともに「フード(おやつを含む)、飲料水」が9割を超えました。「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」※1によると、フードなどの飲食料は少なくとも5日分、できれば7日分用意することが望まれています。ただ、ペット用の救援物資が届くまでには時間を要する場合がありますので、余裕を持って準備しておくと安心です。この質問に対する回答に犬猫飼育者による違いは見られませんでした。
4.今後揃えたいグッズとして、犬飼育者と猫飼育者に差が見られた項目は「キャリーバッグ」と「靴」
今後ペットのために揃えたいものとして、犬猫飼育者ともに「飲料水やフード」との回答が第1位となりました。犬飼育者と猫飼育者に差が見られた項目として、「キャリーバッグ」と「靴」が挙げられました。猫飼育者にとっては、キャリーバッグがまだまだ身近な存在でないということがわかります。
5.「同行避難」を正しく理解できている飼い主は6割、さらに「同行避難」が推奨されていることを知っている飼い主は3割未満に留まる。
以下の文章を提示し、それが「同行避難」・「同伴避難」どちらに当たるかを質問したところ、正解である「同行避難」を選択した方は61.6%でした。
また、「同行避難」を環境省が推奨していることを知っているかどうか伺ったところ、73.6%が「知らない」と回答しました。まだまだ、「同行避難」という言葉や環境省が推奨していることが、飼い主に知れ渡っていないことが明るみになりました。
6.最寄りの避難所で、ペットと一緒に過ごせるかどうか知らない飼い主は約65%
最後に、最寄りの避難所を知っていると回答した1,763名を対象に、避難所にペットを連れて避難できるかどうか伺いました。その結果、「知っている(連れていけるが、建物の中に一緒に入ることができるかはわからない)と「知らない」と回答した方を合わせて約65%の方がペットと避難場所で一緒に過ごせるかどうか分からないという結果でした。
「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」※1では、飼い主はペットと一緒に避難することが推奨されています。しかし避難所での過ごし方については各自治体や避難所の判断に委ねられていることが現状です。万一の時にペット飼育者は大切な家族をしっかり守れるよう、行政の発信する情報に目を通した上で、備蓄やしつけ等、個々人で出来ることを徹底するなど日頃から災害に備えておくことが大切だと言えるでしょう。
アイペット損保では、ペット保険の提供とともに、ペットの健康促進やQOLの向上、ペット産業の発展に寄与するため、オウンドメディアやイベント等を通じて積極的な情報発信に取り組んでまいります。
【調査概要】
調査対象:全国の犬・猫飼育者2,214名(犬飼育者:1,212名 猫飼育者:743名 犬猫飼育者:259名)
調査期間:2017月1月24日-26日
調査方法:インターネットによるアンケート(複数回答可)を実施
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【アイペット損害保険株式会社について】
会社名:アイペット損害保険株式会社
代表取締役:山村 鉄平
本社所在地:〒106-0032 東京都港区六本木1-8-7 MFPR六本木麻布台ビル
事業内容:損害保険業 URL:http://www.ipet-ins.com/
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