2016年本屋大賞受賞の宮下奈都、待望の新刊『つぼみ』発売!タイトルに込められた想い、6つの短編が出来るまでの11年間を振り返る―生活と執筆の密接な関係、中には主人公と長男の姿を重ねて執筆した作品も?
旬な作家の意外な素顔が・・・?旭屋書店「本TUBE」ピックアップ本、著者出演インタビュー企画!【旭屋書店主催イベント:著者出演インタビュー】
旭屋書店では、10月9日から各店舗で“秋の夜長、静かに読みたい一冊"にて、作家・宮下奈都の新刊『つぼみ』をご紹介&本書をフィーチャーした『本TUBEニュース』コーナーを設置!連動して、1億人の本と本屋の動画投稿サイト「本TUBE」のスペシャル企画、ピックアップ本の著者への直接インタビューも開催!今回は、『つぼみ』発売を記念し、宮下さん自身に、作品についてじっくりと語っていただきました。
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旭屋書店では、宮下奈都さんの新刊『つぼみ』発売を記念し、著者インタビューを実施した。宮下さんは、2004年、『静かな雨』が第98回文學界新人賞佳作に入選し、デビュー。2010年『よろこびの歌』が坪田譲治文学賞候補となり、さらには昨年『羊と鋼の森』が第154回直木三十五賞候補、第13回本屋大賞受賞作品として話題となったことが記憶に新しい。本作『つぼみ』は、帯にある“宮下奈都11年の軌跡”という言葉通り、宮下さんが長い歳月をかけて大切に書き綴った物語を、6つの短編集にまとめたもの。11年を振り返りながら、作品への想いを伺ってみた。
「11年というのは、4つ目に入っている『晴れた日に生まれたこども』という作品から数えてなんですが、あっという間でした。小説と生活が結びついているので、これまでを振り返ると、10年前これを書いていた頃、どこに住んでいたかとか、子どもが何年生だったとか重ねて考えますね。」
生活の中で感じたものが作品にも反映されているという宮下さん。親としては切ないお話に仕上がっている『なつかしいひと』は、当時まだ幼かった長男の姿を重ねて書いているという。
「書いていたときに、主人公が長男と同じ年だったんですよ。彼だったらどうだろう?とか思いながら書いていて、書きながら辛いと感じることもありました。これを読み返すと、その時の気持ちが思い出せて、とても好きですね。でも長男自身、『なつかしいひと』が自分を重ねた作品ということは、知らないと思いますし、読んでいないと思います。(自分の作品を)読まないように頼んでいるので…。」
「以前書いた『スコーレ№4』のスピンオフ作品が3編入っているのですが、それがお花に関する話だったこと。あとは、6編に共通するものを考えたときに、これから開こうとしている“つぼみ”だと考えた。タイトルは、ちょうどこれ以外にないなって思いましたね。もちろん登場人物の中に、大人もいるのですが、大人もここから枯れていくわけじゃない。違う形かもしれないけど、また花開くのかなと。」
主人公たちの織りなす物語は、どこか懐かしく、暖かく、身近にも感じ、読む者の心を打つ。一方で、宮下さんが哲学科出身ということもあり、哲学的な思想も作品世界に反映されており、作品に深みを与えている。
「花を活けるという精神的なものに憧れがあり、そういった思想は作品に込められていると思います。また、意識してこの哲学家の思想を出そうという事はしていないけれど、自分の良いと思っている考え方とか、哲学はどうしても反映されていると思うんですよね。」
育児をしながら執筆を続けている宮下さん。子供の存在や、成長を続ける彼らの感性が執筆の救いになっているという。執筆と生活が結びついている宮下さんにとって、彼らと過ごす時間や彼らの成長は、作品を形成する大切な要素となっている。そんな“宮下奈都の生活”とともに進化し続ける作品の軌跡が凝縮された『つぼみ』をぜひ一度手に取っていただきたい。そしてまた、今後も良い意味で変わり続ける宮下作品に期待する。
出版社: 光文社
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