孤独・孤立対策をテーマとしたグローバルリーダー間の学び合い事業をクロスフィールズが実施
~世界の知見を結び、日本の孤独・孤立対策の取り組みを加速~

クロスフィールズでは、2022年に国内外の社会課題の現場や担い手と共創的に課題解決に挑む「Co-Create事業」を開始し、特に孤独・孤立の課題に焦点を当て、クロスセクター連携を通じた活動を行ってきました。近年は日本に限らず世界各国で孤独・孤立への問題認識が高まっていることから、2023年からは独立行政法人国際交流基金の助成を受け、孤独・孤立対策領域におけるグローバルな学び合い事業を実施しています。
この一環として2025年6月に米国及び英国より、孤独・孤立予防の分野で長年活動してきたグローバルリーダーを日本に招聘し、日本国内の取り組みを視察するとともに、実践を推進するリーダーたちとの意見交換を行いました。
*参加者リスト
・ロサンゼルス郡 高齢者・障害者支援局 局長 ローラ・トレホ博士
・Social Isolation Impact Coalition 創設メンバー モーリーン・フェルドマン氏
・Campaign to End Loneliness 共同創設者 ポール・カン氏*
・*Global Initiative on Loneliness and Coalition 前CEOとしてグローバルでの取組も推進
※上記は、2025年6月当時の所属及び肩書
*訪問先団体概要
・内閣府 孤独・孤立対策推進室
・豊島子どもWAKUWAKUネットワーク/ほんちょこ食堂(東京都豊島区/NPO)
・LivE Qualityグループ(愛知県名古屋市/企業・NPO)
・コミュニティデザインラボ(宮崎県三股町/社会福祉法人)

訪問プログラムの最終日には「孤独・孤立の予防に関する日米英リーダーによる対談イベント」を開催。行政、自治体、財団、NPOなど全国から約40名が参加し、視察参加者が日本での学びや示唆を共有しました。
参加した専門家は、地域や市民が主体となって居場所づくりを行う事例や、地域参加の促進を通じて「支援する」「支援される」の関係を超えた包摂的な地域づくりを行う実践に強い感銘を受け、日本における孤独孤立予防の取組の特徴として以下が挙げられました。
・共助と共創の設計
支援ではなく「共につくる」プロセスを通じて、住民の尊厳と当事者意識が深まっている。
・多世代・多主体の参加設計
高齢者・子育て世代・学生などが「食べる」「創る」「遊ぶ」といった共通体験を介して交流し、共助のコミュニティが育まれている。

さらに、日本では「居場所づくり」や「つながりの場」のように、住民が自然に関わり合う文化的に根付いた“やわらかい”アプローチ が強みである一方、米国や英国では制度や政策が整備され、成果を測定・評価する仕組みが確立しており、実践の持続性が担保されている点も指摘されました。特に日本における「所属感を意図的に育む仕組み」や「スティグマを生じさせない共創モデル」は、孤独・孤立対策に取り組む他国にとって大きな学びであるとの評価がなされ、今後三か国及びグローバル間での継続的な学び合いや協働への期待が寄せられました。
今年7月には、世界保健機関(WHO)が「社会的つながりに関する報告書」を発表し、世界的にもこの課題への注目が高まっています。クロスフィールズは今後も視察参加者をはじめとするグローバルリーダーとの対話・連携を続け、孤独・孤立の課題や社会的つながりの重要性に対する認知と機運を、国境を超えて高めることを目指します。そして、グローバル連携を通じた孤独・孤立予防の実践、調査研究、情報発信、機運醸成に向けた協働の可能性を探り続けていきます。
【NPO法人クロスフィールズ】
クロスフィールズは、国内外の社会課題の現場とビジネスパーソンをつなぐことで、社会課題解決とリーダー育成の両方を実現することを目指す非営利組織です。社会課題解決の現場に企業の社員が飛び込み、現地のNPOや社会的企業とともに課題解決に取り組む新興国「留職」プログラムのほか、国内外の社会課題の現場を「体感」する経営幹部・役職者向けのプログラム「社会課題体感フィールドスタディ」などの事業も展開しています。 (ウェブサイト:https://crossfields.jp/)
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