日本材料技研、スピン熱伝導物質LCCOの技術開発で「ゼロエミッション推進に向けた事業転換支援事業」に採択
~可変熱伝導材料LCCOの技術開発を通じた冷暖房の省エネ化を推進~
日本材料技研株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長 浦田 興優、以下「当社」)は、このたび、東京都中小企業振興公社が実施する助成事業「令和7年度ゼロエミッション推進に向けた事業転換支援事業」(以下「本事業」)に採択されましたので、お知らせします。
本事業は、都内中小企業等がゼロエミッションに資する製品の開発・改良や規格等への適合化を行う際に、その経費の一部を助成することで、ゼロエミッション関連産業への参入を促進し、「ゼロエミッション東京」の実現に貢献することを目的としています。当社は、「冷暖房省エネ化のための可変熱伝導部材の開発」を研究開発テーマとして本事業に申請し、採択されました。本取り組みは、京都大学大学院工学研究科の寺門信明特定准教授が研究を進めるスピン熱伝導物質LCCO(La5Ca9Cu24O41)について、その技術開発と事業化を推進するものです。
<LCCOの結晶構造*>

LCCOは、電子が持つスピンの集団的な揺れ(スピン波)を粒子として扱った準粒子「マグノン」によって熱を輸送する「スピン熱伝導物質」です。LCCOの熱伝導メカニズムは、従来の格子振動(フォノン)や自由電子による熱伝導とは異なっており、外部刺激に応じて、金属並みに高い熱伝導状態とガラス並みに低い熱伝導状態とを動的に切り替えることができる可能性を有しています。
現在、住宅設備、家電製品、電子機器など多くの工業製品は、材料の熱伝導率が一定であることを前提として設計されています。そのため、放熱が必要な場合と断熱が求められる場合とで材料を使い分ける必要があり、熱制御の最適化には限界がありました。スピン熱伝導物質を利用することで、冷却が必要なときには高い熱伝導状態で効率よく熱を放出し、不要なときには低い熱伝導状態で熱の流出入を抑制することが可能となります。これにより、冷暖房機器や電子機器における過剰な冷却や加熱を低減し、エネルギー消費の削減につながることが期待できます。
本事業への採択を受け、当社は京都大学と連携し、LCCOの工業的生産技術、熱伝導可変技術、ならびに実装技術などの要素技術開発を加速させることで、可変熱伝導部材の実用化を目指します。これにより、工業製品における熱設計に対する新しいソリューションの提案を通じ、冷暖房分野をはじめとしたエネルギー消費の削減と脱炭素社会の実現に貢献してまいります。
<本件に関するお問合せ先>
日本材料技研株式会社 問い合わせフォーム https://www.jmtc.co.jp/contact/
【日本材料技研株式会社 概要】
■会社名 :日本材料技研株式会社
■設立 :2015年8月
■資本金 :2億円 ※資本準備金を含む
■代表者 :代表取締役 浦田 興優
■事業内容 :機能材料事業
■企業ホームページ : https://www.jmtc.co.jp
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