ボーナスは過去最高水準を記録、一方約87%がお小遣い増えず お小遣いが減った人の約半数が“物価高”が要因と回答 値上げ実感ランキング第1位は「お米」
【ソニー損保2025年夏のボーナス&お小遣い事情を調査】〜ファイナンシャルプランナーが固定費削減のポイントを解説〜
ソニー損害保険株式会社(代表取締役社⻑:坪田 博行、本社:東京都大田区、以下「ソニー損保」)は、2025年夏のボーナスシーズンに合わせて、20代〜50代の全国の持ち家家庭でお小遣い制(※1)の800名を対象に、昨年と比較したお小遣いの実態やお小遣いが増減した要因に関する調査を実施しました。調査の結果、夏のボーナスが過去最高水準を記録するなかでも、87.5%の人が「お小遣いは増えていない」と回答。お小遣いの平均は全体で「28,969円」となり、2024年の結果(27,735円)と比較して増加は1,234円にとどまりました。
※1:この調査でのお小遣い制とは、家計のなかで毎月自由に使える金額が決まっていることを指します。

■夏のボーナス水準は4年連続増加、 2025年は85万円を超え過去最高水準
一般財団法人 労務行政研究所による東証プライム上場企業の2025年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結⽔準調査(※2)によると、全産業114社の平均金額は「86万2,928円」と、 2024年同期と比較して3.8%(※3)増加していることが分かります。

近年のボーナス水準を振り返ると、2021年はコロナ禍の影響を受け「71万397円」と減少傾向にありましたが、2022年は「76万5,888円」、2023年は「79万4,008円」、そして2024年は、初めて80万円台を突破し「84万6,021円」となり年々増加しています。そして2025年は「86万2,928円」とさらに増え、過去最高水準となりました。
このように、夏のボーナス水準が上昇する状況のなかでも、87.5%が「お小遣いが増えていない」ことが調査結果から明らかとなりました。
※2:一般財団法人 労務行政研究所「東証プライム上場企業の 2025 年 夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」
https://www.rosei.or.jp/attach/labo/research/pdf/000089053.pdf
※3:対前年同期⽐であり、各年の集計対象企業のうち前年同期と⽐較できる同⼀企業について伸び率を算出したものとなります。
<調査サマリー>
①ボーナスは過去最高水準を記録するが87.5%の人がお小遣いが「増えていない」、増加額の平均は「11,669円」に対して、減少額の平均は「12,948円」
・2025年(1月~5月)のお小遣いについて、2024年と比較して「変わらない」人は75.1%、「減った」人は12.4%となり、お小遣いが増えていない人が87.5%いることが判明。「増えた」人は12.5%にとどまる結果に。
・お小遣いが増えた人(100人)の増加額平均は「11,669円」に対して、減った人(99人)の減少額平均は「12,948円」と、減少額の方が上回る結果となった。
②お小遣いが減った要因として「物価高による支出の増加」が最も多く、約3人に1人が「お小遣いが足りない」と感じていることが明らかに
・お小遣いが減った人(99人)に、その要因について聞いたところ、「物価高などによって、家計の生活費に関する支出が増えたから」が約5割(48.5%)と最も多い回答に。次いで「本業の収入(給料や賞与)が減ったから(35.4%)」、「家の購入、住み替え、子供の教育費等、ライフステージの変化による支出が増えたから(30.3%)」。
・現在のお小遣い金額についての充足度を尋ねたところ、「とても不足している(12.8%)」 「やや不足している(19.8%)」と、不足を感じている人は32.6%という結果に。「とても満足している(9.5%)」「やや満足している(20.9%)」と満足している人は30.4%、「どちらとも言えない」が37.1%と最も多くを占めた。
③値上げ実感ランキング第1位は「お米」、次いで「ガソリン」「卵」と生活に欠かせない必需品が上位に挙がった
・全員に値上げを最も実感している項目について聞いたところ、「お米」が7割以上(77.6%)と最も多く、次いで「ガソリン(60.9%)」、「卵(59.1%)」、「お菓子・スイーツ(53.3%)」、「電気(50.1%)」という結果に。
④ボーナスの使い道は「預金」「生活費の補填」等堅実な用途が上位、お小遣いを増やす取組みは「ポイ活」が6割超となった一方、保険見直しはそれぞれ1割未満
・2025年夏のボーナスの使い道として最も多かったのは「預金(41.3%)」、次いで「生活費の補填(30.0%)」、「国内旅行(22.0%)」、「趣味・娯楽費(18.1%)」、「ローン等の返済(16.4%)」という結果となり、「預金」や「生活費の補填」「ローン等の返済」といった“堅実な用途”が上位に。
・お小遣いを増やすために行っていることを聞いたところ、6割以上(64.9%) が「ポイ活」を実施していることが明らかに。一方、火災保険など各種保険の見直しに取組んでいる人はそれぞれ1割未満に。
⑤火災保険を「定期的に見直していない」「値上げを知らない」が7割超
・火災保険の見直しについて聞いたところ、「補償内容を定期的に見直している」と回答した人は27.9%にとどまり、全体の7割以上(72.1%)が定期的な見直しを行っていないことが判明。
・2024年10月に実施された火災保険の値上げについて、知っているか聞いたところ、7割以上(74.3%)が「知らなかった」と回答。
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100%になりません。
[調査概要:ソニー損保 ボーナス時期お小遣いに関する調査]
調査対象者:持ち家で火災保険に加入しているお小遣い制の人 サンプル数:20代〜50代の男女800名
調査方法 :インターネット調査 調査期間 :2025年5月27日〜6月2日
①ボーナスは過去最高水準を記録するが87.5%の人がお小遣いが「増えていない」、増加額の平均は「11,669円」に対して、減少額の平均は「12,948円」
2025年(1月~5月)のお小遣い調査によると、2024年と比較して「変わらない」人は75.1%、「減った」人は12.4%となり、ボーナスが過去最高水準を記録しているにもかかわらず、お小遣いが増えていない人が9割弱(87.5%)いることが明らかとなりました。
2025年のお小遣いの全体平均額は「28,969円」。お小遣い額の男性平均は「32,897円」、女性平均は「25,040円」と男性の方が高い傾向となりました。また、お小遣いが増えたと回答した人の平均増加額は「11,669円」に対して、お小遣いが減ったと回答した人の平均減少額は「12,948円」と、減少額の方が上回る結果となりました。

②お小遣いが減った要因として「物価高による支出の増加」が最も多く、約3人に1人が「お小遣いが足りない」と感じていることが明らかに
お小遣いが減った人(99人)に、その要因について聞いたところ、約半数(48.5%)が「物価高などによる家計の生活費増加」を挙げました。次いで「本業の収入(給料や賞与)の減少(35.4%)」、「家の購入、住み替え、子供の教育費等、ライフステージの変化による支出増加(30.3%)」が挙げられています。お小遣いへの充足度については、「不足している」と回答した人が32.6%(「とても不足している(12.8%)」、「やや不足している(19.8%)」)であった一方、「満足している」人は30.4%(「とても満足している(9.5%)」、「やや満足している(20.9%)」)となり、「どちらとも言えない」が37.1%と最も多い結果となりました。

③値上げ実感ランキング第1位は「お米」、次いで「ガソリン」「卵」と生活に欠かせない必需品が上位に挙がった
値上げを実感している項目について聞いたところ、最も多くの回答を集めたのは近年値上がりが話題となっている「お米」で、7割以上(77.6%)が値上げを実感していることが分かりました。次いで多かった回答は「ガソリン(60.9%)」、「卵(59.1%)」、「お菓子・スイーツ(53.3%)」、「電気(50.1%)」という結果となり、日々の食卓に欠かせない主食であるお米や、食卓の定番である卵の値上がりを強く実感していることが分かります。また、自動車利用や生活に不可欠なガソリン・電気といったエネルギー価格の高騰も、家計に大きな影響を与えていることがうかがえます。

④ボーナスの使い道は「預金」「生活費の補填」等堅実な用途が上位 6割超が「ポイ活」でお小遣い増を図る一方、保険など固定費見直しは1割未満
最も多かったボーナスの使い道の回答は「預金(41.3%)」となり、次いで「生活費の補填(30.0%)」、「国内旅行(22.0%)」、「趣味・娯楽費(18.1%)」、 「ローン等の返済(16.4%)」が続きました。「国内旅行」や「趣味・娯楽費」といったレジャー関連の項目も上位に入ったものの、「預金」「生活費の補填」「ローン等の返済」といった“堅実な用途”が多く選ばれる結果となりました。物価高などによる生活費の増加を背景に、将来への備えや日々の生活費の工面、負債の解消に充てる傾向が強いことが示唆されます。

こうした堅実な意識は、日々の生活におけるお小遣いのやりくりにも現れています。お小遣いを増やすための行動として、6割以上(64.9%)が「ポイ活」を行っていることが明らかになりました。次いで、「食料品の節約(安い購入場所を探す、まとめ買いをするなど) (33.4%) 」、「日用品の節約(安い購入場所を探す、まとめ買いをするなど) (28.6%) 」、「外食を控えて内食(自炊)を増やす(25.9%) 」といった、日々の生活における節約行動が上位に挙げられました。一方で、各種保険などの固定費の見直しに取組んでいる人はそれぞれ1割未満にとどまり、特に火災保険はあまり意識されていないことが分かりました。

⑤火災保険の「値上げを知らない」「定期的に見直していない」が7割超
火災保険について調査したところ、「補償内容を定期的に見直している」と回答した人は27.9%にとどまり、全体の7割以上(72.1%)が定期的に見直しを行っていないことが判明しました。さらに、2024年10月に実施された火災保険の値上げについて尋ねたところ、7割以上(74.3%)が「知らなかった」と回答しました。多くの人が火災保険料の状況や、住まいの現状に補償が合っているかを十分に把握できていないことがうかがえます。火災保険を定期的に見直すことは、将来的な保険料負担を軽減し、結果として家計に余裕を生み出し、お小遣いを増やすことにつながる可能性があります。見落としがちな火災保険の見直しをしてみてはいかがでしょうか。

■ファイナンシャルプランナー 櫻井かすみさんによる解説
今回の「2025年 夏のボーナス&お小遣い事情に関する調査」は、今の日本の家計や消費者のリアルな声を非常によく表していると感じました。ボーナスは過去最高水準に達しているにもかかわらず、約87.5%の方が「お小遣いは増えていない」と回答している点がとても象徴的です。
その要因のひとつが、やはり生活費の上昇=物価高。今回の調査では「お米」「ガソリン」「電気代」「卵」といった日常生活に欠かせない品目の値上がりが強く意識されており、家計を圧迫していることがうかがえます。

では、こうした状況下で“お小遣い=使えるお金”を増やすには、何ができるのでしょうか?
①「固定費」を見直す
最初に取組むべきなのは「固定費」、特に「5大固定費」の一つと言われる「保険料」を見直すことです。固定費は、一度見直すだけで継続的に支出を減らせるのでとても効果的です。
調査では、火災保険の補償内容を定期的に見直していない人が7割以上という結果が出ています。保険は“なんとなく”入りっぱなしになってしまう方が多いのですが、補償内容を定期的に点検することで、自分の住まいに必要な補償を確保しつつ、余計な出費を減らすことができ、結果として家計の支出圧縮=お小遣いの創出につながることがあります。
②「お金が貯まる仕組み」をつくる
お金が貯まる人が、共通してやっていることがあります。それは「先取り預金」。先取り預金とは、毎月の収入から使う前にあらかじめ一定額を貯金する方法で、「自然にお金が貯まる仕組み」をつくることが出来ます。大切なのは、「増やす=大金を投資する」ではなく、生活の中でムリなく始められる範囲でお金を“育てていく”ことです。少額でも経験を積むことで、将来に対するお金の不安が少しずつ減っていくのです。

③「使っていいお金」を明確にする
もうひとつ大切なのが、「自由に使っていい」と思えるお金の枠を、自分で決めることです。今回の調査では「お小遣いが足りない」と感じている人が約3人に1人という結果でしたが、実際は“使ってはいけない”と無意識にブレーキをかけてしまっている方も多いのではないでしょうか。家計簿をつけるのが苦手でも、「自分のために使う口座」や「楽しみのための積立」を分けて管理するだけでも、お金を使うことへの罪悪感を減らし、メリハリある家計管理が実現できます。これは心の余裕、つまり「ファイナンシャル・ウェルビーイング(経済的な安心と幸福感)」を高める行動でもあります。
最後に、収入が増えても不安が増し、使えるお金が増えていないと感じる今だからこそ、「使う」「貯める」「増やす」のバランス感覚がとても大切です。そして何より、「お金に振り回されるのではなく、自分の人生の選択肢を広げてくれる存在にする」ためには、小さな一歩を積み重ねていくしかありません。
今回の調査結果が、多くのご家庭にとって「家計を見直す良いきっかけ」になり、より安心して未来と向き合えるヒントになればと思います。

解説:櫻井かすみさん
ママ金融教育家「ファイナンシャルプランナー」「小学校教諭免許状」保有、Voicy パーソナリティ、SNS 総フォローワー3.7 万人。株式会社トウシナビ代表、投資の学び舎スクール経営。
大阪府出身、1児の母、法政大学大学院地域創造インスティテュート在学中、ウェルビーイング学会会員。
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