ペッツファーストグループ マンスリーペットレポート 2024年7月度

〜マンスリーペットレポートで示す想いとは〜

“Pets always come first”を理念に掲げるペッツファーストホールディングス株式会社(本社:東京都⽬⿊区、代表︓正宗 伸⿇)は、傘下のペットショップ「Pʼs-first」の 2024年7月度における流通過程の重要指標をご報告いたします。

■当社のマンスリーペットレポートで示す想いとは

私たちは、"Pets always come first"を理念に、ペットショップを運営し、これまで毎年 2 万⼈以上、創業以来 40 万⼈以上のお客様へ「ペットと共に暮す幸せ」を提供してきました。また獣医師をはじめ沢⼭のスタッフ、提携ブリーダー様たちが病気や疾患、死亡事故からペットを守るために⽇々獣医師を中⼼に原因の分析・再発防⽌策を講じることをしてきました。

昨今ペット業界に対して、ペットショップでペットを販売すること、その⽂化そのものに対して様々なご意⾒があり、特にいわゆる売れ残りや⾏き先がわからないペットが多数存在するのではないか、不透明なブラックボックスが流通過程にあるのではと指摘されています。⾔葉を変えれば、ペットの命の適切な取り扱いを定めた動物愛護管理法に反する疑いが、ペット業界全体へ持たれているということです。

私たちペッツファーストグループの理念、ミッションは社内での病気や疾患を根絶し、死亡事故を0にすること、またいわゆる売れ残りや⾏き先が分からないペットを⼀頭も出さないことです。

これらの理念を実現するための⼀歩は、関わる情報を包み隠さず外部へ情報開⽰することであり、2021 年 10 ⽉よりペッツファーストマンスリーペットレポートとして社外への発信を開始しました。これはペット業界でもはじめての試みでしたが、以来、社内での健康やウェルネス管理における業務改善にも⼤きく繋がり、近い将来の死亡事故ゼロの実現を⽬指しています。

私たちペッツファーストグループは、あるべき健全なペットショップを想い、これからも改善し続けていきます。

■2024年7月度の流通過程における重要数値の結果報告

2024 年7月1日から7月31日までにペッツファーストグループが取り扱ったペット、すなわち契約ブリーダーから引き受けたペットの頭数が1,662頭、Pʼs-firstでのご契約数は1,621頭、里親譲渡数が9頭、ご解約数が7頭です。

⼀⽅、病気や疾患などが発見され、当社内メディカルセンターやペッツファースト動物病院内等で治療を施したものの、残念ながら発生した死亡事故数は5頭、店舗内等においての死亡事故数は4頭、ペットケア&アダプションセンター⽇光内での死亡事故数は 0頭でした。全体の死亡事故数は9頭、死亡率として0.54%でした。

2024年7月末時点においてペットケア&アダプションセンター⽇光には 54頭が生活し、主に治療を終えた、または回復期にある52頭が⾥親を募集中であり、2頭は終生飼養を行う予定です。

2024年7月度において、ペッツファーストグループで取り扱ったペットのうち、いわゆる売れ残りや行き先が分からないペットは一頭も存在しません。

■2024年7月度におけるペットの死亡事故と対策

2024年7月の死亡事故数は9頭(前月比-2頭)死亡率は0.54%(前月比-0.07%)でした。なお、死亡原因の内訳は、呼吸器疾患5頭、感染症2頭、低血糖1頭、消化器疾患1頭、その他原因による死亡が0頭でした。*1

 

ペッツファーストグループは経営理念に沿い、“ペットの死亡事故ゼロ”を⽬指して当社獣医師を中心に「死亡事故ゼロプロジェクト」を社内で運営し、社内の病気の発生や死亡原因を獣医学に基づき分析して再発防⽌に向けての対策を講じています。

7月度は、前月より死亡事故数・死亡率ともに減少することができました。特に、整腸サプリメントの導入により、先月の課題であった感染症および消化器疾患による死亡事故数を減らすことができました。

ただし、残念ながら7月度は呼吸器疾患が多く発生してしまいました。この対策として、ペットへの給餌方法を再度見直し、8月度は健康管理スタッフに向けて、誤嚥性肺炎が起こる原因を伝え、それを防ぐための給餌方法の研修を行ってまいります。日頃からペットの健康管理を行うスタッフの知識と技術の向上により、呼吸器疾患の発生と重症化を予防してまいります。

*1:前月度のマンスリーペットレポート

■2024年7月度のペットの治療

 死亡事故ゼロの実現には、疾病の予防だけでなく、獣医療によって疾病を患ってしまったペットの命を救うことも不可欠です。当グループでは、ウェルネス管理センターとペッツファースト動物病院で治療を行い、7月度には26頭のペットの健康が回復いたしました。回復したペットは十分な療養期間を設けた上で、P’s-firstもしくは当グループのケア施設であるペットケア&アダプションセンター日光でご理解いただける方へお迎えいただいています。治療後に回復したペットの一例を下記にご紹介します。

ペッツファースト動物病院 神戸三宮医院 院長 上杉翔 獣医師

【猫伝染性腹膜炎(FIP)/ペッツファースト動物病院 神戸三宮医院にて治療】
店舗にてお腹が張っている症状が見られ、当院で受け入れました。血液検査で炎症の値が高くなっており、エコー検査では微量の腹水貯留を認めた為、入院にて経過をみました。入院5日目に腹水の量が増加、抜去してみると透明だった色が薄い黄色に変化しておりFIPを強く疑いました。

 

そこから84日間注射薬にて治療を行い、炎症の数値が正常化し腹水もなくなってくれた為、寛解といたしました。

1ヶ月間経過を観察しても体調が良好であったため、当院で避妊の手術も頑張ってくれました。

4ヶ月も一緒に過ごしていた為、スタッフ全員がこの子に夢中になり、話し合いの末、当院のスタッフがお迎えしました。今では入院していた頃より甘えん坊で、毎日元気に過ごしてくれているようです。私もまたすぐにでも会いたいです。

現在は家庭で元気に過ごしているマンチカン

■日本獣医生命科学大学 田中亜紀特任教授 コメント

日本獣医生命科学大学 田中亜紀特任教授

ペットの集団飼養適正化や健康および福祉向上を目的とした共同研究を、ペッツファーストグループと協力して進めています。本学にてペットの健康状態のスコアリングを実施し、体調不良の要因分析と傾向把握のサポートとして、定期的にウェルネス管理センターへの訪問をし、ペッツファーストの獣医師を中心とした健康管理チームには、動物福祉の観点から見た指摘・指導もしております。

 私が常日頃から伝えていることの一つとして、ペットにとって一番良い環境とは大切に育ててくれる飼い主の元で過ごすことです。1日でも早く飼い主の元に行くためには、健康体であることは最も重要な事です。マンスリーペットレポートの開示は社外に対する透明性を示すことはもちろん、従業員の健康管理の意識向上にも繋がっています。

また、ペッツファーストではこれまでも1頭1頭の体調記録を紙で実施されていましたが、現在ではデジタルを活⽤したペットの体調記録・管理を実施が開始されました。データ化をすることにより、さらに緻密かつタイムリーに体調不良の前兆や原因の究明が可能となり、今後は予兆管理による早期発見が期待され、体調不良を起こしにくいウェルネス管理ができるようになると期待されます。

ペットショップのような集団環境の中で動物が健康と福祉を保つためには、個々の体調管理はもちろんですが、それに加えて集団全体の最適化も必要不可⽋です。今後もペットがお客様のもとに迎えられるまで動物福祉を最善の状態で維持できるよう、研究を進めてまいります。

【プロフィール】

名前:田中亜紀 先生  

経歴:現職 日本獣医生命科学大学 特任教授

   日本獣医生命科学大学卒業 獣医師

   動物病院勤務を経て、2001年渡米

   米カリフォルニア大学デービス校にて、環境毒性学部で修士課程修了後、

   シェルター・メディスンの研究で獣医予防修士課程修了。

同校でシェルター・メディスンと災害獣医学の研究をテーマに博士課程修了。博士(疫学)。2019年4月より現職。獣医師。

■代表取締役社長CEO 正宗伸麻コメント 「私たちペッツファーストの想い」

ペッツファーストホールディングス株式会社 代表取締役社長CEO 正宗伸麻

私たちは、"Pets always come first"を理念に、これまでペットをいつも最優先に考えたペットショップ運営を心がけてきました。

近年ペットショップ文化そのものに対して様々なご意見があること、特にいわゆる売れ残りや行き先がわからないペットが多数存在するのではないか、不透明なブラックボックスが流通過程にあるのではと疑問視されていることも承知しています。

もしそれが事実であれば、動物愛護管理法において明らかな法令違反とも言えます。

ペットの命に最後の一頭まで責任を持つことは、飼い主だけではなく私たちペットショップにも求められているからです。

本来ペットショップは、ペットの命を扱う社会的責任として、取り扱い状況を自ら開示するべきではないでしょうか。不透明なブラックボックスを隠さずに開示することが、彼らの命を守ることにつながることは明らかです。

これが、私たちペッツファーストが業界に先駆けてレポートを開示した理由です。

これからもブラックボックスを無くすために、開示範囲や対象をさらに広げていきます。当社内のペットの命に関わる各種指標をはじめ、取引ブリーダーへ対しても適切な情報のフィードバックを通じて、繁殖流通過程の数値開示を求めていきます。

また国や行政、ペット業界、愛護団体、ペットオーナーが更に連携を深め、ペットの文化や流通販売の健全化を適切に議論し、悪質な違法業者に対しては退場させる覚悟も必要なのではないでしょうか。

‟ペットショップで売れ残ったペットはどうなるのか?“

私たちペッツファーストでは、はたらく誰もがこの質問に対して ‟ペットの命を最後まで責任を持って守っているので、いわゆる売れ残りや行き先が分からないペットは一頭も存在しない“ と、開示されたレポートに基づいて自信を持って答えることができます。それはペットが大好きなスタッフばかりのこの会社では、あたりまえのことなのです。

私は一人の愛犬家としても、この誰にとっても当然の考え方が、いつか日本のペットショップ全体のスタンダードになることを強く願っています。

私たちペッツファーストはこれからも笑顔のペットを増やし、不幸なペットを一頭でも減らせるようなペットショップを目指していきます。

■会社案内

【会社名】ペッツファーストホールディングス株式会社

【所在地】〒153-0063東京都目黒区目黒1-24-12 オリックス目黒ビル9F

【資本金】1億円

【代表者】代表取締役社長CEO 正宗伸麻

【従業員数】1,261名(うち獣医師68名 愛玩動物看護師55名※業務委託含む)2024年7月末時点

【その他】

●公益財団法人日本補助犬協会と連携し13頭の聴導犬と1頭の介助犬を育成しユーザーへ提供

ペッツファースト動物病院

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<本掲載関連記事>

・vol.1 ペットの命を守るための取り組み〜売れ残ったペットはどうなるのか

・vol.3  ペッツファースト初の医療センター「ペッツファースト動物病院 代官山高度医療センター」を開院

・vol.4 「ペッツファースト動物病院 福岡大野城医院」開院〜なぜ動物病院を拡大するのか〜

・vol.5 第1回譲渡会を開催〜なぜペットケア&アダプションセンター日光を開業したのか〜

・vol.6 私たち動物病院グループの高度医療への取り組み

・vol.7 日本獣医生命科学大学との猫の難病FIPの共同研究の取り組み〜不治の病を治る病気へ〜

・vol.8 ペットの遺伝子病対策の取り組み〜重篤な遺伝子病で苦しむペットを生み出さないために〜

・vol.9 2023年マンスリーペットレポ―ト総括〜売れ残りを一頭も出さない、病気や死亡事故根絶のための取り組み〜

・vol.10ペット販売の生後8週齢(56日齢)規制に対する私たちの考え方〜生後60日齢での取引基準への引き上げに関するお知らせ〜

・vol.11ペット業界におけるペットオークションやブリーダーなどの日齢偽装問題への対策〜「生後60日齢以上への取引基準引き上げ」に関する進捗報告〜

・vol12 すべてのペットが幸せな⽣涯を送るための取り組み〜いわゆる衝動買いや飼い主を失うペットをゼロにするために〜

マンスリーペットレポート

■お問い合わせ先

【本掲載内容について】

ペッツファースト株式会社 広報部

電話番号 03-6417-3503/E-mail pr@pfirst.jp

担当者 粕谷・西河

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ビジネスカテゴリ
ペット・ペット用品
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会社概要

URL
https://pfirst.jp/
業種
商業(卸売業、小売業)
本社所在地
東京都目黒区目黒1-24-12 オリックス目黒ビル9F
電話番号
-
代表者名
正宗伸麻
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2008年04月