生活者見立て通信#010「既定の楽しみ方にこだわらず、“好き”を味わい続ける生活者」を公開
注目した生活者動向:物価高による不安や節約の中、趣味や好きなことの楽しみ方が多様化
リサーチとプランニングを手掛けるQO株式会社(代表取締役社長:恒藤優/本社:東京都中央区、以下「QO」)は、2025年6月25日に生活者見立て通信の第10回「既定の楽しみ方にこだわらず、“好き”を味わい続ける生活者」を公開しました。

生活者見立て通信は、主にマーケティングの戦略立案に関わる方々を対象に、世の中の流行や最新トレンドに関する複数の事例から背景にある太い潮流やインサイト、見立てについて独自の視点でまとめた定期レポートです。
資料は以下URLからご覧いただけます。
●生活者見立て通信#010「既定の楽しみ方にこだわらず、“好き”を味わい続ける生活者」(PDF)
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【概要】生活者見立て通信#010「既定の楽しみ方にこだわらず、“好き”を味わい続ける生活者」
今回の生活者見立て通信では、以下の生活者動向に焦点をあてました。
生活者動向① 物価高で高まる節約意識
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株式会社400F「お金の健康診断」調べによると、約98%が物価高を実感していると回答した。また、約90%が家計の負担を感じていると回答し、そのうち、「食費」を減らそうと考えている人が60.1%、「水道光熱費」が51.7%、「趣味費」が51.0%となった。
(出典:株式会社400F・オカネコマガジン、2024年「【意識調査】物価上昇ほどの賃上げは期待せず。減らす消費、第3位は「趣味費」、第2位は「水道光熱費」、第1位は……」)
生活者動向② お金に関する不安感が高まる中での趣味や楽しみ方の工夫
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株式会社400F「お金の健康診断」調べでは、「将来に向けてお金に関する不安を感じることはあるか」という質問に対して、「不安を感じる」と回答した人が81.4%にのぼった。
(出典:株式会社400F・オカネコマガジン、2024年「【オカネコお金に関する調査2024】お金の話題が多かった2024年、資産形成などへの興味「増した」が81.9%!気になるトレンド1位は「新NISA」。一方約8割が「お金の不安あり」、特に不安割合が高いのは「40代」」) -
株式会社トータスの調査において、節約を意識する中でも生活の質を保つために工夫していることを尋ねたところ、「手頃な価格で楽しめる娯楽やレクリエーションを探す」「楽しみや趣味の費用を工夫して捻出する」「日常にプチ贅沢を取り入れる」などの項目がそれぞれ約20~30%となった。
(出典:株式会社PR TIMES・PRTIMES、2025年「株式会社トータス|20代~50代の男女の約8割が、近年の物価高の影響を受けて支出を見直したり、節約をする行動を意識している!株式会社トータスが「物価高による消費行動の変化」に関する調査を実施!」)
生活者動向③ 「疑似体験消費」の台頭
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北海道の玄関口、新千歳空港へ飛行機で行き、空港のなかで丸一日過ごして帰る“日帰り旅行”を楽しむ人がいるとして、一部で話題を呼んでいる。
(出典:株式会社アングルクリエイト・ビジネスジャーナル、2024年「新千歳空港で丸一日、食って飲む&買う「日帰り旅行」が贅沢の極みだった」) -
ディズニーパークに入らずにその周辺施設をめぐる楽しみ方が話題になっている。
(出典:株式会社集英社・non-no Web、2023年「【金欠必見】パークに入園しないディズニーの楽しみ方!」)
生活者動向④ 好きなものをいつでも、どこにでも
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株式会社SHIBUYA109エンタテイメントの調査によると、15~24歳の女性507名のうち、「ぬい活*」をしたことがある人は86.1%にのぼり、中でも「バッグにつける」(59.4%)、「日常的に持ち歩いたり、お出かけしたりする」(39.4%)、「モノや景色と一緒に写真撮影する」(37.9%)が上位となった。
(*ぬい活:「ぬいぐるみ活動」の略で、ぬいぐるみを推し活やファッションの一環で楽しむことを指す。)(出典:株式会社SHIBUYA109エンタテイメント、2025年「Z世代のぬい活に関する実態調査」)
生活者動向⑤ 大切なことに時間をかけたいZ世代
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株式会社SHIBUYA109エンタテイメントの調査では、「効率的な時間の過ごし方をしたい」という質問に対して「あてはまる」という回答が8割程度となる一方で、「自分が大切だと思う事柄には時間をかけたい」という質問に対しても「あてはまる」という回答が8割程度となり、効率的に時間を使いつつも、大切だと思うことには時間をしっかり費やしているということがわかる。
(出典:株式会社SHIBUYA109エンタテイメント、2025年「Z世代の時間の使い方に関する意識調査」)
今回執筆したQOプランナーの田野井氏、松﨑氏、増子氏は、この生活者動向の裏側にあるインサイト、見立てについて以下のようにコメントしました。
QOプランナーの見立て
「近年の物価高による不安や節約の中で、趣味や好きなことの楽しみ方が多様化しているように思います。テーマパーク、旅行先の観光地散策、アイドルのライブといった本来の目的(購入、体験)のみではなく、その前後や周辺の事柄にも注目し、個人で楽しみ方を工夫することで、「好き」を広く、深く、長く味わい続ける生活者が増えているのではないでしょうか。
このほか生活者見立て通信では、今回着目した社会動向に関する様々な事例や見立てとともに、日々のマーケティングに活用するための「生活者の心をつかむツボ」もQOプランナーがご提案しています。
●生活者見立て通信#010「既定の楽しみ方にこだわらず、“好き”を味わい続ける生活者」(PDF)
※QOの見立てを使ったマーケティングサポートに興味がある方は、ぜひ下記よりお問い合わせください。
【ご参考】公式noteで「生活者見立て通信 編集部こぼれ話」を発信中
QO公式noteでは、生活者見立て通信の執筆にあたってのこぼれ話をご紹介しています。QOのプランナーがめぐらせた思考過程や苦労したこと、「見立て」をつくるコツなどざっくばらんにお届けしています。あわせてご覧いただけましたら幸いです。
https://note.com/qo__note/n/n24db5e8223d6
【ご参考】サイト「MITATE Insight Lens」内でもご紹介中
生活者見立て通信を活用いただきやすくするために「MITATE Insight Lens」(通称:MIL(ミル))をオープンしています。これまでのテーマも含め、QOプランナー独自の「見立て」をレポート形式で解説した見立て通信のアーカイブなどを掲載しています。ぜひご覧ください。
https://mitate.insight.lens.q4one.co.jp/

【担当者】田野井 大貴(Hiroki Tanoi)、松﨑さくら(Sakura Matsuzaki)、増子 美照(Yoshiteru Mashiko)
QO株式会社 マーケティングプランナー
田野井 大貴
食品メーカーで市場調査・企画提案を経験したのち、現職。
生活者視点の仮説とデータアセット活用により、クライアントのマーケティング活動を支援。
QO株式会社 リサーチプランナー
松﨑 さくら
オンライン常駐もしながら、化粧品/ファッション関連を中心に得意先課題のヒアリング~ネクストアクションのご提案までを一貫して対応。
QO株式会社 アカウントマネージャー
増子 美照
幅広い業界の各種リサーチにおける企画設計~分析レポートを経験。
現在は、各事業会社向けにリサーチ&プランニングを提案しつつ、課題解決を支援。
【QO株式会社 会社概要】
QO 株式会社は、人と社会のために問いを探究する、リサーチとプランニングの会社です。
博報堂のストラテジックプラニングの知見と、マクロミルのデータアセットおよびリサーチケーパビリティを掛け合わせたJV 企業として、マーケティング機会の発見、戦略策定、コンセプト開発、施策実行のPDCA まで一連のマーケティング活動に伴走します。
代表取締役社長:恒藤優
本社:東京都中央区京橋2-7-19 京橋イーストビル9F
設立:1965年6月
事業内容:リサーチソリューション事業、マーケティングプランニング事業
【本件に関するお問い合わせ先】
QO株式会社 広報室
MAIL:corporate.info@q4one.co.jp
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