スクエル、「世界禁煙デー」ICTを利用した禁煙治療 充実状況
世界禁煙デー。情報通信機器を使っての禁煙治療の体制がある医療機関の調査
5月31日は、世界保健機関WHOが定めた「世界禁煙デー」、国内では5月31日から6月6日は、禁煙週間です。
令和元年国民健康・栄養調査によると、「あなたはたばこを吸いますか。」の質問に、「毎日吸っている」「ときどき吸う日がある」と答えた人の内、「身近に禁煙治療が受けられる医療機関がある」と答えたのは4割程度にとどまる結果だったようです。
各関連学会が定めた「禁煙治療のための標準手順書」に従って、禁煙治療を提供している医療機関は、当社最新のデータによると 全国に 17,384 医療機関。(2021年4月時点 ミーカンパニー調べ)これはコンビニの店舗数(商業動態統計月報 2021年3月)の3分の1に迫る数であり、微増傾向。
■ コロナ禍でもオンラインでの禁煙治療が可能
2020年4月の診療報酬改定で、情報通信機器(オンライン)を使用した診療を組み合わせて、禁煙治療を行うことが可能となりました。(要件を満たす必要あり)(※1)
(地図は、2020年12月時点での情報通信機器(ICT)を使っての禁煙治療の体制がある医療機関を、都道府県別で表しています。:ミーカンパニー調べ)
■ コロナ禍ですすむ医療の情報化
医療の情報化が国の政策で進められているところでのコロナ禍。かかりつけ医機能の「医療の情報化」はどうなっているのか。以下の医療機関の施設基準届出状況を集計しました。(2020年12月時点 ミーカンパニー調べ)
- (1)オンライン診療 (対象、生活習慣病、てんかん、認知症など診療報酬の定めによる)
- (2)情報通信機器を使ったニコチン治療(禁煙治療)
- (3)オンライン診療、情報通信機器を使ったニコチン治療 の両方
2020年診療報酬改定以降、対応する医療機関数が急速に伸びている「オンライン診療」 オンライン診療の体制がある医療機関は 6,052件。そのうち、禁煙治療もICTを利用して行える体制がある医療機関は688件でした。
(二次医療圏毎の件数は 次のリンクよりDL可能です)
▶ホワイトペーパーDLサイト
SCUEL DATA REPORT Vol.5 ~「ICTを利用した禁煙治療体制」
オンライン診療の医療機関件数(二次医療圏毎)
ICTを利用した禁煙治療体制がある医療機関件数(二次医療圏毎)
https://scueldata.me/news/2021/05/28/5354/?from=refprt006
■ 禁煙指導の被指導人数に対する医療機関の体制
充足度の参考までに、保健所及び市区町村が実施した禁煙指導の被指導延人員(H30)に対し、ICTを使った禁煙治療ができる医療機関(R2/12)あわせてみたところが次の散布図
データ出典:平成30年度 地域保健・健康増進事業報告(地域保健編)総括表
第14表 保健所及び市区町村が実施した禁煙指導の被指導延人員
■ 医療機関ごとのニコチン依存症の治療の実績
データセットで、ニコチン依存症管理料を算定している医療機関の過去の診療状況等がわかります。
治療をうけた患者数/禁煙できた患者数
5回の治療回数を終了し禁煙できた患者数
5回終了はしなかったものの禁煙できた患者数 など
詳しくは
▶利用者データセット(ニコチン)
https://scueldata.me/dataset/nicotine/
■ ICTを利用した禁煙治療体制の推進に期待
禁煙治療は、初診から最終の診察まで合計5回継続的な受診が必要です。通常でさえ負担がかかる医療機関への受診。外出を控えたいという方でもオンラインでの受診であれば受診の手間もかからず、感染防止対策にもなります。オンラインでの診療体制の整備は、コロナウイルスの感染対策、重症化予防の視点からも、地域住民の生活を支えてくれるものと思います。
参考資料
※1)令和2年度診療報酬改定の概要(外来医療・かかりつけ機能)
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000605491.pdf
※2)新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて(その40)
https://www.mhlw.go.jp/content/000766044.pdf
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