「南半球で史上最悪」のサイクロン被害…モザンビークに対し、NGO「日本国際ボランティアセンター」が種子・農業を通じた生活再建支援を開始
中長期を見据えた、現地の声に基づいた支援を届けるために。栄養価の高い在来種の野菜種子や農具、畑づくりへのサポートを通じ、人々が災害前の暮らしを取り戻せるよう支えます
■「南半球で史上最悪」のサイクロン被害
3月中旬に南部アフリカを直撃したサイクロン「イダイ」。モザンビーク、ジンバブウェ、マラウィの3カ国で、インフラや家屋破壊など甚大な被害が出ています。国連・世界食料計画(WFP)は、その規模と緊急度を、紛争下のシリアや南スーダンと同じ「レベル3」と認定しました。約200万人の被災者の9割以上がモザンビークの住民と言われています。
■住民の多くは農民、育てた作物に打撃…農業再開のための支援が必要
農業を主要な産業とするモザンビーク。今回の災害は収穫期直前に発生しました。作物が表土ごと流されたり、種子や農具を失うなど、農業生産に対するダメージが非常に大きく、中長期にわたる食料・栄養不足が懸念されています。6月には乾期が始まり、農業ができなくなる時期が到来します。
人びとが生活を再建するために、避難先から自宅に戻った人びとがすぐに農業を再開できるよう、JVCは「種子と農具」の緊急支援を行います。
■「本当に深刻な状況」現地からの声
サイクロンは私たちの地域に大きな被害をもたらしました。 多くの家が倒されて家の中でけがをした人も多く、中には命を落とした人もいます。また、サイクロン後の浸水被害によって事態は更に悪化し、死者の数が増えました。
そして農業も…ちょうどトウモロコシを干している最中でした。作付けされていた 11 万ヘクタール全ての農地が被害に遭い、失われました。本当に深刻な状況です。
■JVCによる緊急支援
モザンビークの人々が直面する危機に対し、JVCは緊急支援を開始します。
皆様からいただいたご支援は、現地の農家200世帯が今すぐに必要としている、栄養価の高い在来種の野菜種子や農具、畑づくりへのサポートへ使わせていただきます。 人々が元の暮らしを取り戻せるよう、どうか募金への情報拡散にご協力ください。【募金ページ】https://lp2.ngo-jvc.net/
【1】対象地域とその状況:ソファラ州 Nhamatanda 郡
最も被害が深刻な地域のひとつ。農村地帯で、決壊したダムの水が流れ込んだこともあり、111,210 ヘクタールの耕地がダメージを受け、1,000 トンの種子が緊急に必要とされています。
【2】対象者:200 世帯(1,000 人)
最も生活の困難を抱える 200 世帯の小規模農家を選定します。
【3】活動実施内容:
a)支援対象者 200 世帯の選定
b)耕作準備のための農具(クワ)の配布
c)メイズと野菜類の種子を配布:
※種子は現地の諸条件に適応した在来品種(native varieties)で、 生育の早い品種を選定
d)畑づくりと種まきへの技術的サポート
e)モニタリングと報告書作成
【4】予定活動期間:2 ヶ月間(4 月上旬〜6 月上旬)
活動期間は現地の被害状況や資金状況によって延長する可能性があります。
■農民たちの声に基づいた支援を
元々モザンビークの農民たちは、自分たちに恵みをもたらす自然、そして種子をとても大切にしてきました。
JVCはそんな現地の農民とともに、モザンビークで計画されている日本政府主導の大規模農業開発に対し、農民たちの声に耳を傾けるよう求めてきました。 彼らは「支援と言うならば、まず何が必要かを私たちに聞いてほしい」と訴え続けています。現地の状況に合わない支援は、むしろ人々に被害を与えてしまうこともあるためです。
今回の緊急支援でも、JVCは現地の人々の声に耳を傾け、人々が元の暮らしを取り戻せるように支えてまいります。どうか募金にご協力ください。
■支援に関する詳細ページ
https://lp2.ngo-jvc.net/
■問い合わせ先:
特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター(JVC)
〒110-8605 東京都台東区上野5-3-4 クリエイティブOne秋葉原ビル6F
TEL:03-3834-2388 / FAX:03-3835-0519 / E-mail:info@ngo-jvc.net
広報担当 仁茂田/並木
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