作家の法的紛争に対する、マンガ編集者の関与禁止ルールを制定
組織的なガバナンス・コンプライアンスに基づく当然の施策を明文化
マンガ制作事業「レジカスタジオ」を手がける特定非営利活動法人LEGIKA(所在地:東京都品川区、理事長:小崎 文恵、以下「LEGIKA」)は、レジカスタジオ編集部に所属するすべてのマンガ編集者に対して、担当する作家において生じた法的紛争について、代理人、仲裁者、アドバイザーなどの形式を問わず、一切の関与を禁止するルールを2026年3月1日に制定し、即日施行しました。

出版社等に在籍するマンガ編集者において、作家のプライベートな紛争に関して、編集者が作家本人に代わって法的交渉に関与する事例が散見されます。事実、LEGIKAの取引作家において生じたコンプライアンス違反事案において、これまで面識のない「自称編集者」が、当該作家に代わっての法的主張や、和解交渉を持ちかけてきた例にも遭遇しております。残念ながらマンガ編集に携わる多くの企業においては、法的紛争への関与行為について、明確な組織的対策が取られていないものと考えます。
このような行為は、本来法人組織と作家との取引関係にある中で、法人組織の従業員(または委託者)に過ぎない編集者が、与えられた業務領域を超えて、作家との間で私的な役割を担うものです。法人組織から見た場合、個人的な貸し借りの関係を作家との間でつくることで、組織的なガバナンスを逸脱するリスクを生じます。また、法的紛争の相手に対して、不当な圧力や組織的に何ら裏打ちのない約束等を行い、紛争をより拡大させる恐れがあります。
紛争関与により作家と編集者の間で密接な関係性が築かれることで、法人組織にとって金銭的利益を得る場合があります。しかしながら、適切なガバナンスとコンプライアンスの下で行われたものではないことから、持続可能な事業形態とは言えません。よって、マンガ編集者による法的紛争関与は、いかなる側面においても正当化できないものと考えます。
レジカスタジオにおいて、所属するマンガ編集者が法的紛争に関与した事例はありません。そもそも、マンガ編集者が業務上の役割を超えて、取引先に私的に関与することは業務ポリシーとして許容しておりませんが、改めて本ルールを設けることで、重大なトラブルが生じないようにしていきます。
また本ルールの存在を公表することで、担当作家からの不当な要求を防ぎ、編集者の労働環境を適正に保つ取り組みも進めていきます。

なお、レジカスタジオの業務受託先において、LEGIKAに所属する役員・従業員からハラスメントやトラブルが生じた場合には厚生労働省より第二東京弁護士会が受託して運営する「フリーランス・トラブル110番」の窓口へご相談ください。(本案内はLEGIKAを委託元とする個人向けの業務委託基本契約にすべて盛り込まれています。)
窓口名:フリーランス・トラブル110番
URL:https://freelance110.mhlw.go.jp/
マンガ編集者が法的紛争に関与することの問題点
1.法人組織のガバナンスからの逸脱可能性
取引の範囲内にあたるとして、法人組織が作家と共同で法的紛争に当たるのであれば、法務部門がその役割を担うべきです。逆に、取引の範囲外の事象であるなら組織的な対応はするべきではありません。法人の一従業者が、組織的な指揮命令系統を外れて取引先の紛争に私的に関われば、組織のコントロールを外れて個人的な貸し借りの関係を築く可能性が生じます。ガバナンスの観点から許容されるべきではありません。
2.コンプライアンス違反行為への誘引可能性
一個人である作家に対して、法人組織やブランドの看板を背負った編集者が紛争に介在すれば、作家単体の場合よりも強い発言力を得られます。結果的に、紛争の相手方に対して圧力をかける、仲裁と称して片方当事者に有利な案を持ちかけるなどの不当な行為を誘引しやすくなります。前述の点と合わせて、私的な利益を図る目的で強引な解決を行う可能性が高まります。
3.非弁行為の可能性
業として法律業務を行った場合、非弁行為(弁護士法第72条)に該当する可能性あります。
4.専門知識の欠如による不適切行為の可能性
法的紛争においては、高度な専門性が求められる一方で、マンガ編集者は弁護士のような法律専門家ではありません。弁護士職務基本規程に掲げるような倫理規範や公正性の保証もありません。自身に本来求められる編集業務の領域を超えて関与することは、担当作家のみならず相手方に対しても新たな問題を生じかねません。
5.利益相反の可能性
法人組織の従業員や委託者が、法人組織の取引先である作家の代理人を務めることは利益相反を生じる可能性があります。
6.労務管理上の逸脱可能性
法人組織は所属する従業者の労務管理を適正に行う義務を負います。所属するマンガ編集者が業務時間中に私的な行為に関わっている場合、適正に労務管理ができない可能性があります。
7.営利組織としての価値毀損の可能性
個人的な貸し借りの成果として作家の信頼を獲得し、収益拡大を生じた場合、法人組織としていかなる業務が収益に寄与したかを適正に評価できず、他の編集者の知見として応用することができません。属人的な収益形態を是とするのなら、再現性のある持続的な営利組織になりえません。
編集者・編集部に対して、属人的な収益を評価し続ける限り、各項目に掲げる組織的なガバナンス・コンプライアンスは全く機能しません。特に7.に掲げる視点は、マンガ編集部の組織文化を決定づける重大な分岐点となります。
現代において、作品制作のプロセスや制作組織のポリシーは年々可視化され、作品を生み出すクリエイターへの共感性を含めて、メガヒットを生むための重要なファクターとなっています。LEGIKAでは、ガバナンス・コンプライアンスの遵守・強化を、中長期視点での収益にも直結するものと捉え、取り組みを強化していきます。
レジカスタジオ概要

サービス名称:レジカスタジオ(LEGIKA STUDIOS)
発足日:2019年08月
サービス概要:企業・団体やマンガパブリッシャーに対するマンガ制作・プロデュースの提供
業務内容:企業向けのマンガ制作業務、IPプロダクション業務、マンガ・イラスト・Webtoonの制作、マンガを活用したイベントの提供、マンガ人材が必要な事業者とのコラボレーション企画の運営
既存取引先:株式会社博報堂、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、日本放送協会、株式会社コンカー、株式会社チェンジ、公益財団法人ベネッセこども基金、株式会社わかさ生活、株式会社ネットドリーマーズ等(順不同)
サービスURL:https://www.legika.com/
備考:西修(代表作「魔入りました!入間くん」)、カメントツ(代表作「こぐまのケーキ屋さん」)らプロデビュー者200名以上を輩出した作家育成事業「トキワ荘プロジェクト」を法人傘下で運営し、連携して制作中
LEGIKAについて
団体名:特定非営利活動法人LEGIKA(呼称:レジカ)
所在地:〒141-0001 東京都品川区北品川5-5-15 大崎ブライトコア4階 SHIP
代表者:理事長 小崎文恵
設立: 2009年10月30日(設立登記日)
URL: https://www.legika.jp/
団体ビジョン:マンガ表現により人のマインドを変えていくメッセージ・デザイン事業と、人と人の相互作用で能力開発を進めるコミュニティ・デザイン事業を展開。本音をぶつけ合える環境と手段をつくることで社会変革を実現していく。
事業内容:高品質マンガ制作事業「レジカスタジオ」、マンガ家育成事業「トキワ荘プロジェクト」、シェア型学生寮事業「チェルシーハウス」等を展開。
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