マイクロン、業界最速、優れた電力効率を備えた60TB SSDを発表

業界初のE3.S 60TB SSD「Micron ION 6550」が、エクサスケールデータセンター向けのラックあたり最大67%の高密度化とクラス最高の電力効率を実現

2024年11月12日 - アイダホ州ボイシ発 - Micron Technology, Inc.(Nasdaq:MU)は本日、新製品「Micron 6550 ION NVMe™ SSD」の顧客向け認証プロセスを開始したことを発表しました。本製品は、60TBデータセンター向けSSDとして世界最速の転送速度であり、また業界で初めてE3.SならびにPCIe Gen5に対応します*1。新製品は、数々の受賞歴のあるMicron 6500 ION SSDに続くもので、エクサスケールデータセンターの導入の要求に応えるため、トップクラスの性能、省電力性、耐久性、セキュリティ、ラック密度を提供する設計が図られています。6550 IONは、ネットワークAIデータレイク、データ取り込み、データ準備、チェックポイント処理、ファイル・オブジェクトストレージ、パブリッククラウドストレージ、分析データベース、コンテンツ配信など、大容量のNVMeを要するワークロードで優れたパフォーマンスを提供します。

マイクロンのデータセンターストレージ担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーであるアルバロ・トレド(Alvaro Toledo)は「Micron 6550 IONは、最大電力で最大14GB/s、わずか20ワットの消費電力で卓越した12GB/sのパフォーマンスを実現し、データセンターにおける性能と省電力性の新たな基準を設けました。業界で初めてE3.Sフォームファクタで60TBの容量を実現し、競合製品と比較して最大20%の省電力性を提供するMicron 6550 IONは、AIワークロードに必要な膨大な容量と電力要件に対応する大容量ストレージソリューションとしてゲームチェンジャーとなるでしょう」と述べています。

比類なき性能と省エネを実現

Micron 6550 IONは、PCIe Gen5に対応した業界初の60TBデータセンター向けSSDであり、クラス最高の読み取りおよび書き込み帯域幅*1を提供します。また、アクティブ ステート パワー マネジメント(ASPM)機能を搭載し、60TB SSDとして世界で初めてOCP 2.5に対応します。本機能により、ドライブがL0状態で5ワット、L1状態で4ワットのアイドルが可能となり、アイドル時の省電力性を最大20%向上させます。さらに、本製品は、競合する60TB SSD*2と比較して1~3世代進んだNAND技術となる業界先進の省電力型G8 NANDを採用しています。これにより、わずか20ワットの消費電力で公開済の性能数値を実現しています。また、競合製品と比較して、以下の性能向上を提供します:

  • 1ワットあたりのシーケンシャル読み取りが179%高速化、読み取り帯域幅が179%拡大*3

  • 1ワットあたりのシーケンシャル書き込みが150%高速化、書き込み帯域幅が213%拡大*3

  • 1ワットあたりのランダム読み取りが80%高速化、読み取りIOPSが99%向上*3

Micron 6550 IONは、競合製品と比較して、以下の通りAIトレーニングワークロードで優れたパフォーマンスを提供します:

  • NVIDIA® Magnum IO™ GPUDirect® Storage(GDS)で147%の性能向上と104%の電力効率改善*4

  • 深層学習のIO Unet3Dテストでの4KB転送性能が30%向上、電力効率が20%改善*5

  • AIモデルのチェックポイント処理における完了時間が151%短縮、競合製品は209%多くの電力を消費*6

Micron 6550 IONは、61.44TBの大容量ながら、わずか3~4時間で総書き込みを完了できます。これに対し、競合製品は最大150%長い時間を要します*7。ドライブの再構築やAIトレーニングセットの準備が迅速に行えるため、デプロイ時間の短縮、GPU利用率向上、高容量NVMe SSDのストレージ耐久性が強化されます。

設置面積削減でデータセンター効率を向上

Micron 6550 IONは、E3.S、U.2、E1.Lのフォームファクタで提供され、世界初のE3.S対応60TB SSDでは、ラック内のストレージ要件を最大67%削減*8します。これにより、業界最高クラスのスペース効率を実現し、ラックユニット(U)あたり1.2ペタバイト以上*9のデータを格納可能です。1Uの高密度サーバー(HPE ProLiant DL360 Gen11など)では、ラックユニット当たり20台のE3.Sを搭載でき、単一ラックで最大44.2ペタバイト*10を格納できます。最大24台のU.2ドライブを搭載した従来の2Uサーバーのラック容量は26.5ペタバイトに過ぎないため、これと比較して67%の高密度を実現*10します。6550 IONの61.44TB E3.S SSDは、122.88TBのU.2ドライブと比較して、1テラバイトあたり最大3.3倍*11の性能を提供し、データセンタースペースと効率を最適化します。

耐久性とセキュリティの強化

本製品は、ランダム16KB書き込みで1.0 RDWPD(ランダムドライブ書き込み/日)を提供し、競合する60TB SSDと比較して最大42%の耐久性向上を実現*1しています。さらに、業界をリードするセキュリティ機能を備え、SPDM 1.2による認証やSHA-512による署名生成に対応*12しています。TAA準拠およびFIPS 140-3 L2認証取得が可能で、政府が要求するセキュリティ水準も満たしています。また、マイクロンのDRAM、NAND、コントローラー、ファームウェアを含む垂直統合アーキテクチャで構築され、複数の製造拠点で生産されることで、サプライチェーンの回復力も確保します。

業界関係者のコメント

AMDのデータセンターエコシステム・ソリューション担当コーポレートバイスプレジデントのラグ・ナンビアール(Raghu Nambiar)氏は「Micron 6550 ION SSDの導入は、データ集約型/AIアプリケーションに向けた画期的な進展となります。このようなストレージ技術の革新により、お客様のインフラストラクチャの可能性を拡大する高密度かつ省電力なソリューションを提供できます。最新の第5世代 AMD EPYCプロセッサー搭載のプラットフォームでのエコシステム実現に向けて、マイクロンと協力できることを楽しみにしています」と述べています。

VAST Dataのプロダクト責任者のトマー・ハガイ(Tomer Hagay)氏は「VAST Data Platformは、ストレージ、データベース、コンピュートを統合した単一のソフトウェアソリューションであり、進化するコンピューティングやAIへの移行を促進するための機能をお客様に提供しています。VASTのデータプラットフォームソフトウェアとMicron 6550 ION SSDを組み合わせることで、高容量、高性能、省電力を実現し、現代のAIワークロードの厳しい要求を満たすことができます」と述べています。

WEKAのプロダクト最高責任者のナイレシュ・パテル(Nilesh Patel)氏は「WEKAのお客様は、WEKA Data PlatformとMicron 6500 IONの導入により優れた成果を挙げています。Micron 6550 ION SSDは、エンタープライズAI環境でのパフォーマンス密度および省電力性の向上により、さらなる価値を提供するでしょう。61.44TBの大容量を誇るMicron 6550 IONは、パフォーマンスを犠牲にすることなく、ラック密度の高いAIインフラソリューションを実現します」と述べています。

Micron 6550 IONは、グローバルでのサンプル提供が開始されており、マイクロンの業界をリードするデータセンター向けSSDポートフォリオの一部を構成しています。Micron 6550 ION SSDの詳細については、http://www.micron.com/6550IONをご参照ください。

参考資料

*1: Micron 6550 IONは、最大61.44TBの容量を提供します。比較はSamsung、Solidigm、Western Digitalの61.44TB NVMe SSDを使用して実施しています。比較には、6550 IONの発表時点で公開されている競合他社の情報が使用されており、6550 IONとWestern Digitalの製品は最大消費電力が20Wであることに対して、他の競合製品は25Wを使用しています。結果、6550 IONは最大20%低い消費電力を実現しています。

*2 : 競合する61.44TB SSDは、公開されている情報に基づき、業界の第7世代またはそれ以前のNANDを使用していることが、6550 IONの発表時点で確認されています。

*3: 本製品の発表時点で利用可能な公開情報に基づきます。シーケンシャルパフォーマンスは、128KBの転送サイズおよびキュー深度128を基にしています。競合製品の読み取りおよび書き込み帯域幅のワットあたりの値は、最大消費電力の下で公開されているシーケンシャル帯域幅の評価を使用して計算しています。ランダム読み取り性能は4KBの転送サイズに基づいて測定しています。

*4: マイクロンのエンジニアリングによって実施されたテストでは、Micron 6550 IONは最大消費電力20W、競合ドライブは25Wの制限でテストされ、4KBの転送サイズおよび256のGDSIOワーカーで147%の性能向上が観察されました。エネルギー効率は、測定された性能およびSSDの電力消費に基づいています。

*5: マイクロンのエンジニアリングによって実施されたテストでは、Micron 6550 IONは最大消費電力20W、Solidigm D5-P5336は25Wで実施されました。テストには、3台のシミュレートされたH100アクセラレータを使用し、4KBの転送サイズでUnet3Dベンチマークを実行し、SSDの消費電力を測定しました。

*6: マイクロンのエンジニアリングによって実施されたテストでは、Micron 6550 IONは最大消費電力20W、Solidigm D5-P5336は25Wで実施されました。テストには、Llama3 405BパラメータLLMを基にしたDLIOチェックポイントワークロードを使用し、8GPUサーバーをモデルにしました。チェックポイントサイズは415GBです。

*7: 公開されている文書に基づき、100%の128KBの順次書き込み性能に基づいて計算された結果です。

*8: システム比較は、1UのE3.S SSDサーバー20スロットと2UのU.2サーバー24スロットを使用しています。現時点で、競合他社はE3.Sフォームファクタで61.44TB容量のSSDを提供していません(発表時の公開仕様に基づく)。

*9: 1Uあたり20個のMicron 61.44TB E3.Sドライブを使用。

*10: ラックストレージ容量は、サーバー/ストレージシステムに36ラックユニットが使用可能であると仮定しています。

*11: Anand Techサイトの情報(https://www.anandtech.com/show/21526/samsungs-128-tbclass-bm1743-enterprise-ssd-displayed-at-fms-2024)に基づき、他の122.88TBドライブが類似の性能メトリクスを持つと仮定しています。

*12: ハードウェア、ソフトウェア、システムは、すべての条件下で絶対的なセキュリティを提供することはできません。Micronは、Micron製品を使用したことによるデータの紛失、盗難、または破損について、一切責任を負いません。これには、記載されているセキュリティ機能を含む製品も含まれます。

Micron Technology, Inc.について

マイクロンは、情報活用のあり方を変革し、すべての人々の生活を豊かにするために、革新的なメモリおよびストレージソリューションを提供するリーディングカンパニーです。顧客第一主義を貫き、テクノロジーの最前線でリーダーシップを発揮し続け、洗練された製造技術と事業運営を妥協なく追求するマイクロンの製品ポートフォリオは、DRAM、NAND、NORの各種メモリからストレージ製品まで多岐にわたり、Micron®またはCrucial®のブランドを冠した高性能な製品を多数展開しています。マイクロンで生まれた数々のイノベーションは、データの活用を加速すると同時に、人工知能や計算集約型アプリケーションといった最先端分野の進歩の基盤として、データセンターからインテリジェントエッジ、さらにはクライアントコンピューターとモバイルをまたいだユーザーエクスペリエンスまで、さまざまな事業機会を新たに生み出し続けています。Micron Technology, Inc.(Nasdaq:MU)に関する詳細は、micron.comをご覧ください。

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会社概要

URL
https://jp.micron.com/in-japan
業種
製造業
本社所在地
東京都港区港南1-2-70 品川シーズンテラス8階
電話番号
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代表者名
福田 岳弘
上場
海外市場
資本金
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設立
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