将来宇宙輸送システム株式会社、Letara株式会社と包括連携協定を締結。ハイブリッドエンジンを用いたロケットシステムの共同開発を開始

将来宇宙輸送システム株式会社(東京都中央区、代表取締役 畑田康二郎 以下ISC)は、「毎日、人や貨物が届けられる世界。そんな当たり前を、宇宙でも。」というビジョンを掲げ、宇宙往還を可能とする輸送システムの実現を目指すスタートアップ企業です。

このたび、2025年1月にLetara株式会社(以下 Letara)と包括連携協定を締結し、ハイブリッドエンジンを用いたロケットシステムの共同開発を開始することとなりました。

背景

2022年5月に創業したISCは、「2028年を目標に、人工衛星の軌道投入を目指す」というチャレンジングな目標を掲げています。この実現のため、国内外のパートナー企業との協業を進め、アジャイル型の開発を進めています。

特に、ロケット開発において重要性並びに技術的難易度が高いエンジンの開発にあたっては、幅広い方法の検討を進めていています。

自社での開発を進めることはもちろんこと、昨年4月にはアメリカのロケットエンジン開発企業Ursa Major Technologies社とパートナーシップを締結したほか、昨年夏には株式会社荏原製作所と包括連携協定を締結し、同社が開発する電動ポンプを活用したロケットエンジンの開発を目指しています。

この度、早期に飛行実証が見込まれる選択肢を速やかに追加することで、開発の確度を高めることを目的に、Letaraと包括連携協定を締結することとなりました。

また、本連携内容については、文部科学省 中小企業イノベーション創出推進事業 (SBIRフェーズ3)宇宙分野(事業テーマ:民間ロケットの開発・実証) のステージゲート審査委員会に提案し、予算の追加配分を受けることができました。

参考

荏原製作所と包括連携協定を締結。同社が開発する電動ポンプを活用したロケットエンジンの開発を目指す(2024年9月27日 発表)

https://innovative-space-carrier.co.jp/articles/20240927/

米国企業と協業開始。現地法人も設立(2024年4月4日 発表)

https://innovative-space-carrier.co.jp/articles/20240404/

SBIRフェーズ3事業のステージゲート審査委員会により、8,500万円の追加予算の配分が決定(2025年2月21日 発表)

https://innovative-space-carrier.co.jp/articles/202502211/

これまでの検討成果を活用し、エンジン開発の選択肢を追加

ロケットエンジンには、液体燃料エンジン、固体燃料エンジン、そして液体燃料と固体燃料を組み合わせるハイブリッドエンジンの3種類があり、これまでISCでは離着陸の実現に向け、液体燃料を中心として開発を進めてまいりました。

この度、早期に飛行実証が見込まれる選択肢を速やかに追加することで、開発の確度を高めることを目的に、ハイブリッドエンジンを用いたロケットシステムの検討も開始します。

なお、ハイブリッドエンジンは、酸化剤供給タンク・ターボポンプ・配管・バルブ等が液体ロケットエンジンと共通しており、これまで液体燃料エンジンのために検討してきた成果を最大限活用しつつ、技術成熟度の高い固体ロケット技術を活用して早期に飛行実証を目指すことが可能だと考えられます。

北海道大学 永田研究室発のスタートアップ企業「Letara株式会社」より、会社紹介

Letaraは、北海道大学 永田晴紀研究室(大学院工学研究院 機械宇宙工学部門 宇宙システム工学分野)で開発されたハイブリッドロケット技術の社会実装を目指し、2020年に設立された北海道大学認定スタートアップ企業です。

これまでに小型ハイブリッドエンジンを用いた人工衛星用推進システムの開発を進めてまいりましたが、この度の包括連携提携を通じて、ロケットシステム用エンジンの開発に本格的に着手いたします。Letaraの技術基盤であるCAMUIロケットは、20年以上にわたり開発と実証が重ねられ、数多くの大型ハイブリッドエンジンを活用するロケットの打上げ実績を持つ日本発のロケット技術です。

ハイブリッド推進は、液体燃料エンジンに比べ構造がシンプルで取り扱いが容易なため、高い安全性、優れたコスト効率、そして短期間での開発・製造が可能という特長を有しています。これらの特性は、ISCが目指す持続可能で柔軟な運用が可能なロケットシステムとの親和性が高く、開発リスクを最小限に抑えながら迅速に実機レベルのシステム構築を進めることを可能にします。

今後は、システム設計・検討や燃焼試験の実施を通じて、2028年の打上げ実現に向けた開発体制を構築してまいります。

将来宇宙輸送システム CEO 畑田康二郎よりコメント

ISCは従来のウォーターフォール型のロケット開発手法から脱して、様々な選択肢を組み合わせて常に最適なロケットを追求するアジャイルなロケット開発を目指しています。今回、Letaraとの連携を通じてハイブリッドエンジン技術を選択肢に加えるべく検討を加速します。特にLetaraは数あるスタートアップの中でも並外れた情熱に溢れる企業だと感じています。これから両者の連携により生まれる新たな可能性にワクワクしています。

Letara株式会社 創業者 Co-CEO ケンプス・ランドン氏よりコメント

LetaraはISCとの協業により、日本の宇宙アクセスの未来を切り拓く次世代ロケットの実現に挑みます。当社が開発するハイブリッドエンジンは、北海道大学で20年以上にわたり改良されてきたCAMUI技術を基盤とし、多数の打上げ実績を有します。ハイブリッド推進は高い安全性とコスト効率、そして迅速な開発が可能な点で優れており、2028年の初飛行に向けた実用化を通じて、日本発の競争力あるロケットの実現に貢献します。

■将来宇宙輸送株式会社 会社概要

法人名    将来宇宙輸送システム株式会社

英語名    Innovative Space Carrier Inc.

代表者    代表取締役 畑田康二郎

本社所在地  東京都中央区日本橋1-4-1

設立日    2022年5月2日

事業内容   革新的な宇宙輸送システムの事業化に向けた企画検討

URL     https://innovative-space-carrier.co.jp/

■Letara株式会社 会社概要

法人名    Letara株式会社

英語名    Letara Ltd

代表者    平井 翔大、ケンプス・ランドン・トマス

本社所在地  北海道札幌市西区発寒9条10丁目2番10号北海道札幌市西区発寒9条10丁目

設立日    2020年6月23日

事業内容   ロケットと衛星用推進システムの開発・提供

URL     https://www.letara.space/ja

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会社概要

URL
https://www.innovative-space-carrier.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
東京都中央区日本橋1丁目4−1 日本橋一丁目三井ビルディング5階
電話番号
-
代表者名
畑田 康二郎
上場
未上場
資本金
12億2000万円
設立
2022年05月