TESSグループ、インドネシア セイマンケイ工業団地においてEFBペレット製造工場の地鎮祭を実施
テスホールディングス株式会社(本社:大阪市淀川区、代表取締役社長:山本 一樹、以下「当社」)は、当社の連結子会社であるPT PTEC RESEARCH AND DEVELOPMENT(本社:インドネシア リアウ諸島州、代表取締役社長:石田 智也、以下「PTEC社」)が、2025年2月20日(木)に、農作物残渣由来のバイオマス燃料である「EFB※1ペレット」の製造拠点となる工場(以下「本工場」)の建設予定地(インドネシア 北スマトラ州 セイマンケイ工業団地)にて、地鎮祭を執り行いましたのでお知らせいたします。


地鎮祭の様子(2025年2月20日)
(集合写真:左から4人目 当社 代表取締役社長 山本 一樹、
左から3人目 PTEC社 代表取締役社長 石田 智也)


■将来の大規模商業化の早期実現を目指し、パーム産業の主要拠点であるセイマンケイ工業団地に進出
当社グループは、2018年に農作物残渣をバイオマスペレットに加工するための研究開発拠点としてインドネシアにおいてPTEC社を設立し、パーム油産業の代表的な未利用残渣物であるEFB等をはじめとする様々な「農作物残渣原料をバイオマスペレット化するノウハウ」を蓄積してきました。
当社グループは、これまでインドネシア 西ジャワ州にてEFBペレット製造に関する小規模工場を建設する計画としておりました。一方、EFB等の農作物残渣の有効活用に対するエネルギー業界の期待の更なる高まりを受け、当社グループのパートナーであるインドネシア国営パーム農園企業の PTPN グループとも協議を重ねた上で、EFBペレット製造における大規模商業化の早期実現を目指すため、商業化をより円滑に進められることを目的として、当社グループが大規模商業化を計画しているセイマンケイ工業団地に建設場所を変更することといたしました。
今回、新たに建設する本工場の敷地面積は約11,000㎡となり、操業開始は2026年6月を目指します。操業開始後のEFBペレットの年間生産量は約1万tとなる予定であり、バイオマス燃料としてインドネシア国内や日本に向けて販売する予定です。
変更後の建設場所であるセイマンケイ工業団地はPTPN グループがパーム産業の主要拠点として開発・運営を進めており、工場運営に関するインフラ等が充実していることからパーム産業に関わる様々な企業が進出しております。EFBペレット製造にかかる原料の供給についてもPTPNグループのパーム搾油工場のサポートを受ける計画としております。また、同地域には当社グループが行うPKS※2燃料販売事業のストックパイル(出荷拠点)もあり、サプライチェーンの構築等におけるシナジー効果が期待できます。
■本工場の建設によって、インドネシアにおけるEFBの有効活用を目指す
インドネシアは世界最大のパーム油生産国であり、パーム油産業はインドネシアの経済を支える重要な基盤となっております。その一方で、パーム油を搾油する際に大量に発生するEFBは、肥料や燃料等に利用される以外の大半は有効な活用方法が無いことから未利用のまま放置されており、土壌汚染や腐敗時の温室効果ガスであるメタンガス(メタンガスの地球温暖化係数※3は約25)の発生が問題視されております。そのため、パーム油生産国ではEFBの有効活用の方法が模索されております。
今後も当社グループは、本工場におけるノウハウや実績等を大規模商業化に繋げていくことによって、EFBの有効活用を目指してまいります。


■今後の展開
当社グループは、「Total Energy Saving & Solutionの実現により、世界的なエネルギー脱炭素化に貢献する」ことをパーパス(存在意義)とし、ESGとコンプライアンスを経営の根幹に位置付け、「再生可能エネルギーの主力電源化」「省エネルギーの徹底」及び「エネルギーのスマート化」の3つの事業領域に注力しております。
当社グループの2030年6月末までの経営計画を定めた中期経営計画「TX2030」では、「資源循環型バイオマス燃料事業」を注力事業分野の1つとしており、EFBやPKS等のパーム産業における農作物残渣の活用によりサーキュラーエコノミーとストックビジネスの拡大を目指しております。EFBペレットについては、セイマンケイ工業団地における小規模工場での生産・販売を進め、量産化に向けた研究開発を継続し、大規模商業化に向けて中計期間において10万t/年の製造能力の獲得を目指すこととしております。
今後も当社グループでは、PTEC社における農作物残渣を利用したバイオマス燃料の製造事業を通して、世界的なカーボンニュートラルの実現に貢献してまいります。
※1 EFB(Empty Fruit Bunch):
アブラヤシからパーム油を搾油する際の副産物(残渣)である椰子空果房のこと。
※2 PKS(Palm Kernel Shell):
パーム椰子の種からパーム油を搾油した後に残った椰子殻のこと。
※3 地球温暖化係数(GWP: Global Warming Potential):
CO₂を基準にして、その他の温室効果ガスがどの程度温暖化する能力があるか表した数字のこと。
■本件に関するお問い合わせ先
テスホールディングス株式会社 広報・IRチーム
https://www.tess-hd.co.jp/contact/
※当社グループは、テレワーク・時差出勤を取り入れております。
そのため、お電話での対応ができない場合がございますので、ホームページよりお問い合わせください。ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
すべての画像
- 種類
- その他
- ビジネスカテゴリ
- 電気・ガス・資源・エネルギー