ミレニアル世代のSNS発信者が"シェアリングエコノミー"を牽引、これからの新しい消費のカタチをつくる
-ミレニアル世代の消費意識に関する国際調査より-
前回の調査報告(「ミレニアル世代の消費行動は「共感できる情報」がカギ ミレニアル世代の消費意識に関する国際調査より」)に続き、世界的にシェアリングエコノミーが急速に拡大していることから、ミレニアル世代(本稿では18~39歳として分析)のシェアリングサービスに関する意識をみてみました。
- SNSを投稿する人ほどシェアリング意識が高い。(図1)
各国ほぼ全ての項目に対して「SNSの投稿をよくする」と答えた人が「自分自身で所持したい」よりも「レンタルやシェアで利用したい」意向が高くなっている。
- 各国のシェアサービス事情が意識に影響。
アメリカ、ドイツでは家のシェアリング意向が高いがSNSの投稿との関係は小さい。
この背景として、両国ではルームシェアの文化が根付いていることが考えられる。
日本では家だけでなく他の項目でも「自分自身で所持したい」意識が高い。
■R&D 生活者インサイト
◇日本におけるシェアリングエコノミー
新たなルームシェアのカタチとして世界のミレニアル世代を中心に「コリビング」といった生活スタイルが流行しています。コリビングを利用する様々な人と繋がりができ、人脈が広がることも魅力のようです。
(「コリビング」とは短期的な宿泊施設や、リビングが共有のコワーキングスペースとして機能したシェアハウスです。)
日本にも参入している自転車シェアリングサービス「ofo(オフォ)」、「Mobike(モバイク)」は、中国が本社の企業であり、中国ではシェア自転車が公共交通として定着していることが窺えます。
日本では全体的にシェアより所有したい意識が高いですが、シェアハウスやカーシェアといった言葉を日常的に耳にするようになってきています。日本におけるシェアリングエコノミーはこれからスタートなのかも知れません。
◇SNSの発信は“承認欲求や自己実現の場”から“自らのライフスタイルや価値観の共有の場”へ
SNSを単に様々な人たちの生活を覗く場として活用している人より、自らの生活や体験をSNSで発信している人の方が新しい消費のカタチを受け入れることに柔軟です。「所有してどう使う」より「活用するためにはどう手にいれるか」といった意識でモノを最大限有効に活用しているのではないでしょうか。
シェアリングエコノミーなどの新しい消費のカタチを創造する上で、既存の価値観の転換がなければ拡大には繋がらないのではないかと考えます。それはSNSを覗くだけの行為だけに留まらず、しっかりとお互いの価値観を共有し議論する必要があります。そうしなければ想定外の出会い、つまり様々な活用方法に出会うことが出来ません。
SNSはコミュニケーションが簡単に取れるツールでありデジタルネイティブのミレニアル世代にとっては一番アクセスしやすい場です。他の世代にも新しい消費のカタチが受け入れられるためには、その世代がアクセスしやすい場で価値観を共有し、新たな価値観の広がりに伴って、これからの社会を一緒に創り上げていく必要があります。
ミレニアル世代のSNS発信者はこれからの社会のヒントなのかも知れません。
■調査結果 グラフ(一部抜粋)
■ミレニアル世代の消費意識調査 調査概要■
調査地域: 日本、中国、アメリカ、ドイツ
調査対象: 18~64歳の男女、かつ都市部の生活者
サンプル数: 2,124サンプル
調査手法: インターネット調査
調査実施時期: 2017年11月29日~2017年12月18日
■会社概要■
会社名: 株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメント
所在地: 〒163-1424 東京都新宿区西新宿3-20-2
代表者: 代表取締役社長 松田 武久
資本金: 30,000千円
設立 : 1968年1月17日
URL : https://www.rad.co.jp/
事業内容:マーケティング・リサーチの企画設計、実施及びコンサルテーション、経営・マーケティング活動の評価及びコンサルテーション
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<例>「(株)リサーチ・アンド・ディベロプメントが実施した調査によると・・・」
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