物価高直撃「米」の値上げに7割が悲鳴、子育て世帯の90%超が栄養不安 ― こどもごちめしアンケート調査公開
NPO法人Kids Future Passport(本社:福岡県福岡市/代表理事:中本真理子)が運営する、地域の飲食店をこども食堂化する仕組み「こどもごちめし」は、食品価格の上昇が子育て世帯の食生活に与える影響を把握するため、こどもごちめし会員1,523名を対象にアンケート調査を実施しました。
2025年10月には食品メーカー各社による約3,000品目の値上げが見込まれており、子どもたちの食卓が一層の打撃を受けることが想定されます。本リリースではその調査結果を公開し、物価高が家庭に与える実態を明らかにしました。

◾️調査背景
帝国データバンクの調査によれば、2025年10月には加工食品・冷凍食品・菓子類・飲料など、半年ぶりに約3,000品目が一斉に値上げされる予定です。(データソース:帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2025年9月)
日常的に購入する食品の価格上昇は、子育て世帯にとって家計への直接的な打撃であり、量や質を見直さざるを得ないという現実が広がりつつあります。
◾️調査結果
食費が増えたと回答した家庭は96.6%にのぼり、家計への負担は非常に大きくなっています。値上げを最も強く感じている食品は「米」で、約70%の家庭が影響を実感。主食である米の価格高騰は家庭の食生活に直結しており、外食を控える、野菜や果物の購入頻度を減らす、主菜の量や質を減らすといった変化も見られます。その結果、食事や栄養面に不安を抱える家庭は90%を超え、支援としては一般世帯で食品価格の安定化や食事支援、要支援世帯では現金給付が求められていることが浮き彫りになりました。
■ 保護者の声(自由記述より抜粋)
「私は2人の小学生の子供がいてシングルマザー生活保護世帯です。最低限度の生活、守られているのか・・・もう分からないほど苦しいです。私の食事を削ってでも子供たちには食べてほしい、ですが与えられる肉魚野菜はかなり減らしている状況です」
「全て値上げで毎月ギリギリで困っています。子供の長期休みはとくにお金がかかります。」
「お米に限らず野菜、乳製品、お菓子など全てが値上がりして家計の圧迫している。」
◾️今回の調査で見えた課題
今回の調査で、物価高による家庭の食生活や子どもの栄養への影響が深刻化していることが浮き彫りになりました。その影響は家庭での食事に対して、野菜・果物の購入頻度減(49.9%)、主菜の量・質減(36.7%)と直接影響をしており、 92.4%の家庭が子どもの栄養バランスに不安を抱えると回答しました。また、食費の増加は家計への負担が大きく、特に低所得など支援を必要としている世帯(要支援世帯)では、食事支援(76.4%)、現金支援(75.6%)などの即効性のある支援が求められていることがわかりました。調査結果より、地域の飲食店を活用した「こどもごちめし」のような仕組みも、子どもたちの暮らしを支える重要な役割を担っていると考えられます。
◾️調査結果サマリー
⚫︎食費の変化

近年の物価高が家庭の食費に影響を及ぼしていることが明らかになりました。
⚫︎値上げを実感している食品カテゴリ

近年の米価格高騰が影響していることがわかります。また、主食であり必要不可欠な食品であるため、値上げを実感する家庭が多いことが明らかになりました。
⚫︎物価高による子どもの食事内容の変化

外食は1回あたりの食費が高くなるため、家庭での食事を選ぶ人が増えていると考えられます。「野菜や果物の購入頻度を減らした」「主菜の量や質を減らした」との回答も多く、家庭での1回の食事量が減っていることがうかがえます。
⚫︎子どもの食事や栄養面についての不安

物価高により食事量が減っていることから、栄養面についての不安を抱えている家庭が多いと考えられます。
⚫︎家計全体への負担

食事は生きていく上で欠かせないため、家庭への影響も大きいことがわかります。
⚫︎最も必要だと思う支援
一般世帯

食品価格の安定化と食事支援を求めている家庭が多いことがわかります。
要支援世帯

一般世帯と同様に食事支援を求める家庭が多いことが明らかになりました。
一方で、一般世帯と比較すると、要支援世帯では現金給付を希望する割合が高い傾向が見られます。これは、物価高騰の影響を直接的に受け、今すぐ家庭の生活を支える手段として、現金による支援を求める声が強まっているためと考えられます。
■ 調査概要
•調査期間:2025年9月19日(金)〜23日(火)
•調査方法:WEBアンケート方式
•対象者:こどもごちめしに登録している会員
•有効回答数:1,523名
◾️こどもごちめしとは
「こどもごちめし」は、地域の飲食店を“子ども食堂”として機能させることで、困窮する子どもたちに食事を届ける仕組みです。スタート以来、持続可能な支援の形を目指し、ITやデジタルチケットを活用して“子ども食堂のDX化”を進めています。
従来のボランティアベースのこども食堂が抱えていた「人手不足」「不定期開催」「資金難」といった課題を解決しながら、地域の飲食店・子ども・支援者の三者すべてにメリットのある三方よしのモデルを構築しています。

◾️寄付のお願い
今回の調査から、物価高は「子どもに十分に食べさせたい」という保護者の思いすら脅かしていることが明らかになりました。秋の値上げラッシュの中で、子どもたちの食事を守るために、ぜひ皆さまのご支援をお願いいたします。
◾️NPO法人 Kids Future Passport 概要
所在地:福岡県福岡市博多区千代1-20-31福岡県千代合同庁舎6階 オフィス4
設立日:2023年6月2日
代表理事:中本真理子
事業内容:地域こども支援事業「こどもごちめし」
ホームページ:https://kids-future-passport.org/
子ども支援活動のために設立されたNPO法人です。全ての子どもの健やかな成長を見守る持続可能な仕組みを目指し「こどもごちめし」を運営しています。 企業や個人から寄付や支援金を基金とし、地域の登録飲食店で子どもたちに食事を提供しています。
「こどもごちめし」はGigi株式会社の有するGOCHIプラットフォームを利用しています。
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