栗田工業株式会社のご支援により、南スーダンの国内避難民に向けた水・衛生環境改善のための緊急支援事業を開始しました

特定非営利活動法人REALs （Reach Alternatives） （東京都新宿区。 旧名称： 日本紛争予防センター （JCCP））は、栗田工業株式会社（東京都中野区）のご支援をいただき、2020年4月より南スーダン共和国中央エクアトリア州ジュバ市のマンガテン国内避難民サイトで、水・衛生環境改善のための緊急支援事業を開始しました。栗田工業株式会社には、2019年から南スーダンでの活動にご支援をいただいています。

 

 

栗田工業株式会社

マンガテン国内避難民サイトでは約11,000人（約2,200世帯）が暮らしていますが、支援が十分行われておらず、特に水・衛生環境が深刻な状況にあります。

 

現在このサイトにある唯一の井戸すらも故障し、地面に溜まった水や雨水を生活用水として利用しています。トイレも全体で8基しかなく、多くの人が草むらや家の裏などで用を足しています。このような環境で多くの人々が密集して暮らしているため、健康被害や感染症の蔓延が深刻化しています。さらに、限られた水資源をめぐる住民間の対立も起きています。

 

 

簡素な家に多くの人が身を寄せ合っています（南スーダン共和国ジュバ、マンガテン国内避難民サイト）

こうした状況を憂慮された栗田工業株式会社のご支援で、REALsではマンガテン国内避難民サイトにおいて、2019年にまずトイレ・シャワーなどの衛生設備の修繕を実施しました。本年度は5月より、水と衛生に関する緊急支援事業として、以下5つの活動を実施しています：
1）トイレの補修・建設、2）井戸の補修、3）住民からなる井戸管理委員会への井戸・トイレのメンテナンス研修、 ４）住民に対する衛生研修、５）地域の指導者に向けた紛争管理研修

活動を通して、人々が安全な水を手に入れ、衛生的なトイレを安心して使えるようにし、健康被害や感染症を防いでいきます。また住民自身で設備をメンテナンスし、長期的に使ってもらえるようにします。加えて、地域指導者が井戸やトイレなどの利用をめぐるトラブルを適切に解決できることも目指していきます。

 

地図は外務省ホームページより

◆REALsのこれまでの南スーダンでの活動：
REALsは、2011年より若者や国内避難民への支援を継続しています。
【代表的な事業】ジュバ市内における若年層への啓発教育・職業訓練事業（2011年～2013年）、ジュバ市周辺の国内避難民キャンプへの緊急支援事業（2013年～2016年）、多民族が平和に共存するためのコミュニティ形成事業（2016年～2019年）、サバクトビバッタによる農業被害防止・農業支援事業（2020 年～）、新型コロナウイルス対策緊急支援（2020 年～）など

◆REALs （Reach Alternatives）とは：
旧名称日本紛争予防センター（JCCP）。活動内容／紛争地の人々を「被害者」ではなく「平和の担い手」にするため、現地の人材育成に特化した支援活動 １.住民間の対立予防・治安の改善 2.自立支援（経済的自立・心の回復） 3.対立する集団間の信頼醸成を行っています。現在、南スーダン、ケニア、ソマリア、トルコで活動しています。
URL：http://www.jccp.gr.jp/ （現在リニューアルサイトへの移行準備中です）