Cellid、渋谷区と協働でARグラスを活用した遠隔作業支援の実証実験を実施

ARソリューションによる、作業現場の人手不足や生産性向上の課題解決を目指す

Cellid株式会社

次世代デバイスのARグラス用ディスプレイおよび空間認識エンジンの開発を手がけるCellid株式会社(読み方:セリッド、本社:東京都港区、代表取締役CEO:白神賢、以下「Cellid」)は、東京発の先端テクノロジーを活用してグローバルな社会課題の解決を目指す「キングサーモンプロジェクト」に採択され、その取り組みの一環として、渋谷区と協働し、工事現場において、ARグラスによる遠隔作業支援の実証実験を実施しました。

Cellidは、最先端の光学シースルーディスプレイ方式であるウェイブガイドを開発・製造し、2024年11月にデザイン性と軽量性に優れたメガネ型ARグラスのリファレンスデザイン(検証モデル)を発表するとともに、グローバルでのARグラスの普及を目指し、エコシステム構築を推進しています。また、ハードウェアのみならず、空間認識ソフトウェアを活用した産業別ソリューション開発にも注力し、昨年は東京都港湾局と、港湾施設の3Dモデル化および点検画像の自動整理技術で、施設管理業務を効率化する実証実験も行っています。

昨今、あらゆる業界で、人手不足や作業の効率化などが問題視されています。特に、建設、工事などの現場での人手不足や技能継承は深刻な課題となっています。

この度、その課題解決に向け、渋谷区管轄の公共施設などの工事現場で、当社のARグラス、リファレンスデザインを活用した遠隔作業支援の実証実験を実施しました。

課題/検証内容:作業現場の人手不足、働き方改革、省人化、技能継承等、生産性向上の課題に対して、ARグラスを活用した現場とオフィス間での遠隔支援が有効かどうかを検証

実施場所:渋谷区所轄の公共施設などの工事現場(全5回、4現場)

実施概要:メガネ型ARグラスを用いた遠隔からの補修箇所の確認や内装仕上がりのチェック、指示伝達、現場状況の情報共有。ARグラスへ発注資材明細を表示し、納品物の銘板と照合することで発注内容との相違を現場で確認する材料検査の実施。

(1) 遠隔での工事監理業務

施工状況の確認・指示、施工方法の報告・相談、納入材料及び製品検査

(2) 現場作業員の業務改善

管理者やベテラン職員による遠隔での確認、指示等リアルタイムコミュニケーション、ARグラスへの発注品型番、仕様、数量の表示を行い納品物の仕様照合を実施

実証実験における主な成果

本実証実験では、ベテラン職員が、現場に赴くことなく、ARグラスを着用した作業員とARグラスにテキストを表示させる技術も活用しながら、リアルタイムで施工状況の確認や指示、監理業務を実施することができ、解決すべき課題はありましたが、概ね業務遂行に支障のない情報連携を達成することができました。

従来、タブレットやPC、カメラなどを携帯する必要があったが、ARグラスの活用によって、両手が自由になり安全性や作業効率が向上

-  ARグラスの目線位置にカメラが搭載されているため、現場作業者とオフィスや自宅などの遠隔地にいる職員が同じ目線で対象を確認しながら、コミュニケーションや現場確認が可能

-     確認する対象物に応じた「発注品型番、仕様、数量」などの情報をAR画像で表示することで、目視照合作業効率が向上

-     移動時間含めて1.4時間の削減が可能となり、年間では425-638時間の削減が期待できるという結果となった

これらの成果から、ARグラスを活用することで、移動時間の短縮や、業務効率の向上に貢献することが明らかになりました。今後、他の業種や作業現場においても、本遠隔作業支援の取り組みは活用できると考えられます。

今回の実証実験で使用されているメガネ型ARグラス、リファレンスデザインには、Cellidが独自開発したウェイブガイド(ARグラス用ディスプレイレンズ)が搭載されており、一般的なメガネレンズと同等の薄さと軽さを保ちながら、鮮やかなフルカラー表現を実現しています。

Cellid代表取締役CEO 白神賢のコメント

「実証実験では、Cellidの軽量・薄型ARグラスを活用することで、建設、工事、インフラ管理などの現場とのコミュニケーションや業務の効率化に寄与できることが明らかになりました。今回の実証実験で得られたARグラスの実際の現場適用へのハードウェアやソフトウェアの課題、改善点、現場の期待感、改善効果を活かし、今後もより現場の方の業務サポートにつながる端末やソリューションの開発をしていきます。本プロジェクトを通じた遠隔作業支援の取り組みは、国内のみならず、海外の様々な業界の企業やパートナーからも関心が高いと理解しています。ここで得られた知見を活かし、海外展開も視野に入れ、ARグラスのソリューションの普及と社会課題の解決に取り組んでまいります。」

キングサーモンプロジェクトについて

東京都が実施する「キングサーモンプロジェクト」では、先端事業と都政課題のマッチング、都内行政の現場を活用した先行導入プロジェクトと販路拡大のための戦略立案等の支援を行います。これらのプロセスを通じて、今後のロールモデルとなるような、グローバル市場を席捲する課題解決型のスタートアップ企業(「キングサーモン企業」)を東京から輩出すると共に、こうした、「起業→拡大→イグジット(株式公開等による利益回収)→次の起業(又は支援)」という「起業のサイクル」の確立により、イノベーションによる東京の成長と社会課題の解決を目指します。

Cellid株式会社(セリッド)について
Cellidは、次世代デバイスのARグラス用ディスプレイおよび空間認識エンジンの開発を主軸とする事業を展開しています。ARグラス用ディスプレイとして、最先端の光学シースルーディスプレイ方式のウェイブガイド(DOE方式)を製造しています。Cellid独自の光学シミュレーションと生産技術で、一般的なメガネレンズと同等の薄さと軽さ、鮮明な画像、ウェイブガイドで世界最大級の広視野角を実現したディスプレイモジュール製品を展開しています。またCellid SLAMなどの空間認識ソフトウェア技術を用いた、産業別ソリューションの開発、提供もしています。ARディスプレイのハードウェアの技術と、現実世界の空間認識のソフトウェアの技術を連携し、現実世界とデジタル世界の融合「Blending the Physical and Digital Worlds」を促進し、より人間に身近で段違いに便利な情報ツールの実現を主導していきます。

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会社概要

Cellid株式会社

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URL
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業種
情報通信
本社所在地
東京都港区六本木4-8-6 パシフィックキャピタルプラザ5F
電話番号
03-6447-0767
代表者名
白神 賢
上場
未上場
資本金
-
設立
2016年10月