バレエ・アム・ライン初来日公演《白鳥の湖》、マーティン・シュレップァー(芸術監督・振付家)が来日記者会見を開催。

原典版の音楽と初演台本を用いた新たな《白鳥の湖》の魅力に迫る! 

 ヨーロッパで最先端、ドイツのデュッセルドルフとデュースブルグに本拠地を置く話題のバレエカンパニー、バレエ・アム・ラインによる初来日公演が、いよいよ明日9/20(金)に東京・Bunkamuraオーチャードホールで幕を開ける。
 そこで、前日となる本日、同カンパニーの芸術監督であり振付家のマーティン・シュレップァーが来日記者会見を開催。これまでコンテンポラリーを得意としてきた彼が、満を持して挑んだ古典の名作《白鳥の湖》、ドイツ以外では海外初披露となる本作の見どころを語った。
 


 集まった記者から、今回の《白鳥の湖》のキャストについて聞かれると、「私たちのバレエ・カンパニーは、15ヶ国のダンサーが所属していて、その中には日本人もいますが、とてもグローバルなカンパニーです。今回の《白鳥の湖》でオデット役を演じるマルシア・ド・アマラルは、そのパフォーマンスが評価され、(ドイツ舞台芸術界のアカデミー賞と呼ばれる)ファウスト賞のパフォーマー部門にノミネートされました。ジークフリート王子役のマルコス・メンハはブラジル出身のダンサーで、若く奔放な王子が大人になっていく過程の心の葛藤をうまく表現しています。また、今回オデットの継母という役柄が登場するのですが、その役は韓国の女性ダンサーが演じます。私のバレエの特徴としては、ダンサー皆が同じステータスで、階級をつけるということはしません。それぞれのダンサーがそれぞれの芸術を表現することを生かしています」とコメント。
 

 《白鳥の湖》を作ろうと思ったきっかけと制作の経緯については、「これまで『火の鳥』などいろいろな作品を手掛けてきましたが、今度は古典をやりたいと思い《白鳥の湖》を作ることに挑戦しました。1895年にモスクワで上演されたプティパ・イワーノフ版が、ポピュラーな《白鳥の湖》ですが、それと同じではなく、音楽も台本もオリジナルを忠実に再現したいという思いがありました。オリジナル台本はとてもメルヘンチックで、たくさんの登場人物が登場するところが面白く、また小澤征爾の原典版の録音を聴いて、このオリジナルのバージョンにインスピレーションを受けました」とオリジナルへの強い思いを見せた。さらに、小澤征爾の音楽のどのようなところにインパクトを感じたかを聞かれ、「小澤の音楽はこれまでの《白鳥の湖》のようにロマンティックで古典的な要素ではなく、とても力強く個性的で、途切れ無しに進んでいく、まるでコンサートのような感じで、音楽自体に色彩を感じ、それを表現したいと思いました」と制作への後押しとなった経緯を述べた。

 また、今回《白鳥の湖》を制作するにあたり力を入れた点を聞かれると、「これまでの《白鳥の湖》のイメージを崩すのではなく、現代要素を入れたまた別の美しいものを表現したいと思いました。例えば、白鳥たちは真夜中から朝方までは人間の女性の姿で存在し、白鳥として存在するのは昼間だけという設定で、人間のときは人間らしさを出すために裸足で踊らせます。チュチュを着せると人間と白鳥の境い目がわかりづらいと思いました。また19世紀の振付よりも現代風に表現することが、クリエイティブだと思いました。結婚して王族を継承しなければならない若い王子の現実逃避と、この音楽との調和を素敵に表現できればと思いました。《白鳥の湖》はメルヘンであるべきで、そのバレエの世界観は壊したくなかったのです」とそのこだわりを語った。

 

記者からの「あなたが求めるダンサー像は?」との問いには「難しいですが良い質問ですね」と笑顔を見せ、「ダンサーとはより音楽的であるべきで、大事なことはダンサー一人一人がグループの中でも自分自身をしっかり持っていること、身体的能力も求められますが、芸術家としての情熱や好奇心、自分自身を成長させることに挑戦する勇気が必要です。ダンサーを育てるのではなく、私自身がダンサーとともに成長していくことが大事」と自身の信念を語った。

 今回の《白鳥の湖》に出演するダンサーの個性について、「王子役のマルコス・メンハはバレエ・ダンサーとしては背が高く、高貴な雰囲気を持ち、優しい中に男性的なところがある、私にとっては重要なダンサーの一人です。また日本人ダンサーの加藤優子も素晴らしい芸術家で、47歳とは思えない素晴らしい能力を持っています。オデット役のマルシアは見た目は背も低く、体格もバレリーナのタイプではないですが、とても感情表現が豊かな素晴らしいダンサーです。私は舞台とは現実の世界を表現することが大事だと思っています。現実の世界は、整った美しい人ばかりではなく、小さい人もいますし大きい人もいる、そういった現実の生活を舞台の中で表現したいと思っています」と自身のポリシーを交えダンサーへのリスペクトを見せた。

 カンパニーを大きく成長させた、その秘訣を聞かれると、「一番に、バレエや踊りをとても愛していて、それに情熱を注いでいるということがモチベーションになっていることだと思います。またドイツでは、バレエ・ダンサーにも行政からの援助が出ていて生活していける体制が整えられているということは大きいですね。経済的な援助を受けられるのは芸術の発展にも繋がるしとても、重要なことだと思います」と答えた。

 最後に、2020年ウィーン国立バレエへの移籍について訊ねられ、「ウィーン国立バレエは大きなバレエ団で、クラシック作品が主流となっていますので、そこにモダンな要素を入れて改革していければと思っています」と意気込みを語った。

 2020年にマニュエル・ルグリの後任として、ウィーン国立バレエ団の芸術監督に就任が決まっているシュレップァーにとって、「バレエ・アム・ライン」の芸術監督としては最後のシーズン直前での初来日公演。東京公演は9/20(金)(18:30公演)、21(土)(11:30開演/18:30開演)にBunkamuraオーチャードホール、兵庫公演は9/28日(土)15:00開演 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホールにて開催。ヨーロッパで数々の賞を獲得してきたコンテンポラリーの鬼才が、古典作品に挑戦した渾身の一作をぜひお見逃しなく!


バレエ・アム・ライン初来日公演 マーティン・シュレップァー演出 《白鳥の湖》
1956年創業以来、ドイツを代表するオペラハウスの一つとして知られるライン・ドイツ・オペラのバレエカンパニー、バレエ・アム・ライン。ヨーロッパで強烈なインパクトを与え続けるバレエカンパニーの、記念すべき初来日公演に選ばれた演目は、チャイコフスキーの中でも特に有名な作品である《白鳥の湖》。マニュエル・ルグリの後任として2020年シーズンよりウィーン国立バレエの芸術監督就任が決まっている鬼才マーティン・シュレップァーが、世界初演時の原典譜と台本を用いて、チャイコフスキーが理想とする《白鳥の湖》を新演出。ファンタジーよりリアリティを追求した物語性豊かな本作は、2018年6月にドイツで世界初演を迎え、その個性的なダンスや衣装、照明、美術において、これまでの《白鳥の湖》を刷新するスタイリッシュな舞台として話題を呼び、連日満員の大成功を収めた。ドイツ国外では、今回が初披露となるシュレップァー版《白鳥の湖》。来日ダンサー42名が縦横無尽に舞台上を駆け巡り、オーケストラの演奏に合わせてダイナミックに踊る姿はまさに“究極のアート”だ。

■マーティン・シュレップァーMartin Schläpfer
ライン・ドイツ・オペラの“バレエ・アム・ライン”芸術監督/振付家。


ロイヤル・バレエスクールで学びバーゼル・バレエに入団。
その後1994年にベルン・バレエの芸術監督となり、1999年~2009年はバレエマインツを結成し芸術監督に。
​2009年にバレエ・アム・ラインの芸術監督および首席振付家に就任。
就任最初のシーズンでドイツのダンス雑誌『tanz』で最優秀振付家に選ばれ、バレエ・アム・ラインは2013、2014、2015、2017年と最優秀カンパニーに選ばれた。
欧州では人気振付家として、自身のカンパニー以外にもチューリッヒ・バレエ、ミュンヘン・バレエ、オランダ国立バレエなどに作品を提供。2006年にブノワ賞最優秀振付家、タリオーニ賞、2009年と2012年にはドイツ芸術のアカデミー賞と称されるファウスト賞を受賞。2014年にはタリオーニ・ヨーロッパバレエ賞最優秀芸術監督に選ばれた。
振付家・シュレップァーを取材したドキュメンタリー『Keep the flame, don't pray to the ashes』はドイツで放映され、DVD化もされている。
2020年にはマニュエル・ルグリの後任としてウィーン国立バレエ団芸術監督の就任が決まっている。


■バレエ・アム・ライン(Ballett am Rhein

”表現力豊かで、パワフルで、セクシー“
(Kenny Farquharson, The Times)


デュッセルドルフとデュースブルグの2か所に本拠地を置くライン・ドイツ・オペラのバレエカンパニー。
2009年のリニューアル後、スイス出身の振付家、マーティン・シュレップァ―が芸術監督に就任。彼の指導の下で、非常にクオリティが高い作品を次々と発表、そのレパートリーの広さで多くの観客を魅了し、「21世紀のバレエ芸術」のパイオニアと称されている。シュレップァ―の驚くべき想像力と才能に導かれて2013、2014、2015、2017年とドイツのバレエ雑誌『tanz』で最優秀カンパニーに選ばれた。多国籍で幅広年齢のダンサーが所属するこのバレエ団は、シュレップァーの作品を中心にバランシン、ロビンスといったネオクラシックや、ゲッケ、ナハリンなどの現代作品を得意としている。
2018年6月に世界初演を迎えた、シュレップァー振付の『白鳥の湖』は演劇的要素が強く、衣装や照明、美術など、これまでの≪白鳥の湖≫のイメージを一新するスタイリッシュな舞台で話題となり、連日満員の大成功を収めた。

《白鳥の湖》

音   楽:P.チャイコフスキー
演出・振付:マーティン・シュレップァー
時   間:約2時間45分(1回休憩)
プレミエ :2018年6月8日(デュッセルドルフ)
2018年9月28日(デュースブルク)


<あらすじ>
王子ジークフリートは王妃から結婚をするようにと言われたが、遊びたい盛りの彼は拒んでいた。友人といつも通り狩りに出かけ、森の深いところにある湖の近くで彼は白鳥を見つける。射ようとしたところ、その白鳥が美しい少女に変わっていくのを目撃。白鳥オデットは継母の呪いから自由になるため昼間は白鳥に化身し、夜の間だけ祖父のいる湖のほとりで人間の姿にもどるのだった。

 ≪白鳥の湖≫は作曲家・チャイコフスキーの中でも特に有名なバレエ作品である。
1877年のモスクワ・ボリショイ劇場で世界初演されて以来、ロマンティックバレエの象徴として様々な解釈のもと上演されてきた。1895年にペテルブルグにてマリウス・プティパとレフ・イワーノフによって改訂・振付が施され、現在もプティパとイワーノフの改訂版を基に様々なところで上演されている。

 バレエ・アム・ラインではスイス出身の振付家であるマーティン・シュレップァーがチャイコフスキーの原典版音楽(通常バレエに使用されているのは変更、削除、他曲が挿入され、ほぼ30%が原典版と異なる)を使用し、台本は世界中で上演されている“プティパ・イワーノフ改訂版”ではなく改変前のオリジナルを使用。このシュレップァー版≪白鳥の湖≫は2018年6月、ドイツで世界初演を迎え、その個性的なダンスをはじめ、衣装や照明、美術、そして“古典”と“モダン”を融合させた斬新な演出が話題を呼び、チケットは即日完売、連日観客を熱狂させ大成功を収めた。
 

 

Photos:Gert Weigelt

<公演詳細>  
公演名: バレエ・アム・ライン マーティン・シュレップァー演出 ≪白鳥の湖≫
出演: バレエ・アム・ライン(ライン・ドイツ・オペラ バレエカンパニー)
演出: マーティン・シュレップァ―(バレエ・アム・ライン芸術監督/振付家)
指揮: 小林資典(ドルトムント市立オペラ 第一指揮者)
演奏: シアターオーケストラトーキョー(東京公演)/大阪交響楽団(兵庫公演)
東京公演: 2019年9月20日(金)18:30開演(17:45開場)
      2019年9月21日(土)11:30開演(10:45開場)
      2019年9月21日(土)18:30開演(17:45開場) 
       Bunkamura オーチャードホール
兵庫公演: 2019年9月28日(土) 15:00開演(14:15開場)
       兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール
料金: S席 ¥20,000/A席 ¥17,000/B席 ¥14,000 /C席 ¥11,000 /D席 ¥8,000/SS席 25,000            ※未就学児入場不可
主催: 関西テレビ放送、BS日テレ、キョードーマネージメントシステムズ
協力: WOWOW
後援: 在日ドイツ商工会議所、ドイツ連邦共和国大使館
招聘・企画・制作: 関西テレビ放送、キョードーマネージメントシステムズ
お問合せ: キョードーインフォメーション 0570-200-888(10:00~18:00)
*東京公演チケットに関するお問合せ: サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(平日12:00〜18:00※土日祝休業)

公式HP: https://ballettamrhein.jp/
 
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