校則見直しに取り組む中高生たちが、各界のルールメイカーと出会う「ルールメイキング・サミット2022」を9月24,25日に開催

〜苫野一徳氏、讃井康智氏、杉山文野氏など社会で活躍する各界のルールメイカーたちが中高生と対話する、ルールメイキングの意義を考える2日間〜

認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美、以下 カタリバ)は、生徒が中心となり先生や関係者と対話しながら校則・ルールを見直し、生徒主体の学校づくりを目指す「みんなのルールメイキング」において、全国の校則見直しに取り組む中高生によるプレゼンテーション、また各界のルールメイカーとの対話が繰り広げられるイベント「ルールメイキング・サミット2022」を2022年9月24日(土)、25日(日)に開催します。

イベントには、教育学者の苫野一徳氏や、IT・プログラミング教育サービス ライフイズテック取締役の讃井康智氏、トランスジェンダー活動家の杉山文野氏などが登場予定。本イベントを報道関係者向けに公開することになりましたので、あわせてお知らせします。

2019年からカタリバは生徒が中心となり先生や関係者と対話しながら校則・ルールを見直していく「みんなのルールメイキング」に取り組んでいます。
立場や意見の違う人たちと、対話から納得解をつくるプロセスを大切にしながら、この経験を通して、身の回りの課題に気づき、当事者意識をもって行動する力や、社会参画への意識を高めていくことを目指しています。

このたび生徒中心の校則見直し・学校づくりを行ってきた全国13校と各界のルールメイカーがこれからの学校づくりや社会におけるルールメイキングの意義などについて、当事者として対話するイベント「ルールメイキングサミット2022」を開催することとなりました。

本イベントは、「みんなのルールメイキング」の理念に賛同いただいたCCC株式会社の協力のもと、両日ともに「代官山 蔦屋書店 シェアラウンジ」を本会場に、1日目はオンライン開催、2日目はリアル・オンラインが混ざりあったデュアルイベントという形で開催します。

■ イベント概要

【イベント名】ルールメイキング・サミット2022
【日時】2022年9月24日(土)・25日(日) 13:00-17:00
【場所】9月24日(土):オンライン会場のみ (ZoomまたはYouTube配信)
    9月25日(日):リアル会場 代官山 蔦屋書店 シェアラウンジ 及び オンライン会場
【参加費】無料
【申込】
●一般観覧はPeatixにて無料チケットをご購入ください。
https://peatix.com/event/3337996/view
●報道関係者のみなさまは下記フォームへご入力ください。
https://www.katariba.or.jp/report/
【プログラム】
●Day 1
・13:00 開会、挨拶
・13:45 校則見直しに取り組む学校の生徒発表(全校)
・15:20 休憩・相互投票
・15:30 生徒の振り返りタイム
・16:00 登壇ゲストによるクロージングトーク
・16:30 締め
●Day 2
・13:00 校則見直しに取り組む学校の生徒発表(4校)
・14:20 校則見直しに取り組む学校の先生・ゲストトーク
・14:40 各界のルールメイカーとのインスパイアセッション
・15:20 休憩
・15:30 生徒の振り返り グループワーク・個人ワーク
・16:10 ルールメイカー×生徒の対話(2日間の総括)
・16:40 クロージング
※プログラムの内容は変更になる可能性があります。

■ ゲストには苫野一徳氏、讃井康智氏、杉山文野氏ら社会で活躍するルールメイカーが登壇!
【Day 1】


■ 遠藤まめた氏
一般社団法人にじーず代表・changeorgスタッフ


トランスジェンダー当事者としての自らの体験をきっかけにLGBTの子ども・若者支援に関わる。著書に「先生と親のためのLGBTガイド 〜もしあなたがカミングアウトされたなら」(合同出版)ほか。

 


■ 讃井康智氏
株式会社ライフイズテック 最高教育戦略責任者・取締役


東京大学教育学部卒業後、リンクアンドモチベーションでの勤務を経て、東京大学教育学研究科にて博士課程まで在籍。
2010年にライフイズテックを創業。中高生向けプログラミング教育を累計5万人以上に届け、世界2位の規模まで成長させた。

 


■ 神野元基氏
合同会社LINKALL 代表/Qubena 開発者


2010年シリコンバレーで起業、'12年八王子でCOMPASSを創業。 '14年世界初となるAIドリル「Qubena(キュビナ)」を開発し、'19年からは宮崎市教育CIOとして活動する。文部科学省 中央教育審議会 初中等部会臨時委員、経済産業省 産業構造審議会 教育イノベーション小委員会委員も歴任。
 


■ 苫野一徳氏
熊本大学教育学部 准教授


熊本大学教育学部准教授。1980年兵庫県生まれ。早稲田大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。幼小中「混在」校である軽井沢風越学園の設立にも共同発起人として関わっている。
 

 


■ 今村久美
認定NPO法人カタリバ 代表理事

2001 年に NPO カタリバを設立し、高校生のためのキャリア学習プログラム「カタリ場」を開始。2011 年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じて様々な教育活動に取り組む。「ナナメの関係」と「本音の対話」を軸に、思春期世代の「学びの意欲」を引き出し、大学生など若者の参画機会の創出に力を入れる。

【Day 2】


■ 杉山文野氏 
株式会社ニューキャンバス 代表


1981年東京都新宿区生まれ。フェンシング元女子日本代表。日本最大のプライドパレードを運営するNPO法人東京レインボープライド共同代表理事を努めるほか、日本初となる渋谷区・同性パートナーシップ制度制定に関わり、現在は日本フェンシング協会理事、日本オリンピック委員会理事なども兼任。
 


■ 渡部カンコロンゴ清花氏
NPO法人WELgee 代表


日本に来た難民の活躍機会を作り出すNPO法人WELgee 代表。様々な背景を持つ若者が出入りする実家で育つ。大学時代はバングラデシュの紛争地にてNGOの駐在員・国連開発計画(UNDP)インターンとして平和構築プロジェクトに参画。2016年に日本に逃れてきた難民の仲間たちとWELgeeを設立。
 


■ 岩本涼氏
株式会社TeaRoom代表取締役 / 裏千家茶道家


1997年生まれ。幼少期より裏千家で茶道経験を積み、21歳で株式会社TeaRoomを創業。静岡県本山地域に日本茶工場を承継し、農地所有適格法人の株式会社THE CRAFT FARMを設立。「UC Davis Global Tea Initiative」最年少登壇、「Forbes 30 UNDER 30 JAPAN 2022」など。


■ 苫野一徳氏(熊本大学教育学部 准教授)
■ 今村久美(認定NPO法人カタリバ 代表理事)

■全国から参加する中学・高校一覧

<関東エリア>

江戸川学園取手中学校・高等学校 (茨城)
駒場学園高等学校(東京)
中央大学付属横浜高等学校(神奈川)
千葉県立姉崎高等学校 (千葉)
栃木県立足利清風高等学校 (栃木)

<東海エリア>
愛知県立足助高等学校 (愛知)
大垣市立東中学校 (岐阜)

<関西エリア>
泉大津市立小津中学校 (大阪)
大阪夕陽丘学園高等学校 (大阪)
吹田市立豊津中学校 (大阪)

<中四国エリア>
愛媛県立丹原高等学校 (愛媛)

<九州エリア>
東明館中学校・高等学校 (佐賀)
福岡女子商業高等学校(福岡)

■【大阪府中学校の事例】「全員が納得するルールはつくれない」から生まれたルールとは?

2021年度の集大成として、今年2月に実施したオンラインイベント「ルールメイキング・フォーラム2021」では、1年間の校則見直しに取り組んできた中高生たちから学びのシェアがありました。
 

 

泉大津市立小津中学校では「生徒の生徒による生徒のための校則」というコンセプトのもと、有志で結成している20名弱の生徒が小津中の校則・ルールについて考えています。
ICTのルールづくりにおいて、あえて「校則」を設けるのではなく「原則」を考えました

その原則が以下の3つです。
ーーーーーーーーーー
①「覚えるだけの学び」を超えて、発想を広げる使い方をする。
②自分の身を守れるようになる。自己管理できるようになる。
③誰も傷つけない・じゃましない。

ーーーーーーーーーー

当初は勝手な使い方をする生徒が出てくることを不安に思い、細かなルールをつくり守ってもらうような「ルールで縛る」ことを考えていました。

しかし外部の方や生徒・先生同士での対話を重ねるうちに「細かなルールで縛ってしまっては、結局与えられたルールを押し付けられ、今までの校則を同じことになってしまう。」と気が付きました。

一人ひとりが自分で判断し、どう行動すべきかをしっかり向き合ってもらえるよう、3つの原則に落とし込み、生徒が自ら「考える余白」を残す、原則という名のルールをつくりました

全員が納得して快く思えるルールをつくることは難しいからこそ「原則を使ってルールを考える。そのためのルールをつくる」と発想を転換しました。

今回の「ルールメイキング・サミット2022」では、今まさに現在進行中のルールメイキング最前線について、生徒たちがプレゼンテーションを行います。

■開催背景について

ここ数年、生徒の人権を侵害する恐れがある校則を見直す動きを取り上げた報道が多く発信されています。2021年6月、文部科学省からも時代にそぐわない校則を見直しする旨の文書(*1)が全国の教育委員会へ向けて示されました。また、生徒指導の手引書である「生徒指導提要」も、12年ぶりに改訂が進められ、なかには校則見直しの過程に児童・生徒が関わること等が明記されることが大筋了承されました。

さまざまなところで校則見直しの重要性が叫ばれる一方で、「みんなのルールメイキング」の取り組みの中では、生徒の人権を侵害する恐れがある校則を見直したり、結果として校則が変わることだけではなく、校則を見直すという対話的なプロセス自体にも重要な意味があるということが見えてきています。

具体的には、校則見直しの一連の活動を通じて、生徒が「自分の意見には価値がある」と感じたり、先生側にも「本音を気兼ねなく発言できる雰囲気がある」と感じる割合が増えるなど、取り組みによるポジティブな変化が見られるなどです。

また、昨今のビジネス業界では、社会課題解決を新しいビジネスの機会と捉え、ルールメイキングを活用し、新たな市場を形成する力が「市場形成力」と名付けられるなど、ルールメイキングの力は、学校を卒業して社会に出てからも必要な力であり、育むべき力であるという見方もあります。

今回のイベントでは、校則見直しを経験したことでさまざまな気づきを得た中高生と、それぞれのフィールドでルールメイキングを行ってきた各界のルールメイカーたちが出会い、ルールメイキングの力や可能性について考える2日間にしたいと考えています。

■認定特定非営利活動法人カタリバとは

どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。

<団体概要>
設立   :2001年11月1日
代表   :代表理事 今村久美
本部所在地:東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
事業内容 :高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(宮城県女川町・岩手県大槌町・福島県広野町・熊本県益城町)/災害緊急支援(西日本豪雨、令和元年東日本台風、熊本豪雨)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市・島根県益田市)/困窮世帯の子どもに対する支援(東京都足立区)
URL   : https://www.katariba.or.jp/

■問い合わせ
取材に関するお問い合わせは下記フォームにご入力ください。
https://www.katariba.or.jp/report/
(担当:カタリバ広報 阿部)

すべての画像


関連リンク
https://rulemaking.jp/
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

URL
https://www.katariba.or.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ203
電話番号
03-5327-5667
代表者名
今村久美
上場
未上場
資本金
-
設立
2001年11月