若者のための夜の居場所を「行ってみたい」と思われる場所へ機能拡充 ー 日本財団助成事業
若者の求める機能を強化、ふらっと寄りたくなる場の提供
「若者と社会をつなぐ」をミッションに子ども・若者を支える認定NPO法人育て上げネット(東京都立川市、理事長:工藤啓)は、日本財団の助成を受けて若者向けの居場所支援「夜のユースセンター」の活動を実施していることをご報告します。
子ども・若者の社会的孤立が深刻化
直近のデータでは、不登校の学生が過去最多を記録し、残念なことに自殺者数も過去最多を記録しています。また、90年代初頭から続く少子化にもかかわらず、若年無業(ひきこもり・ニート等)の人数は60万人超で高止まりしており、減少傾向にありません。
社会との接点を持つことができず、孤立状態にある子ども・若者が増え続けています。
育て上げネットはそうした社会的孤立状態にある若者がつながりを作り、社会のなかで望む未来を歩むことができるよう「働く」と「働き続ける」を支えるNPO団体です。
誰かとつながりたい、話したい
孤立状態にある若者の多くは、社会から切り離されている現状を望んでいません。このままではいけない、どうにかしたいと悩んでいるものの、自分の存在価値を見出せないまま誰を頼ることもできないでいます。
そうした若者の居場所となったひとつが「トー横」「グリ下」といった繁華街の街です。ここに行けば同じような境遇にある同年代の人がいる、自分の話を聞いてくれる人がいる。そんな受容されるような環境に若者が集うようになっています。
しかし、そこは悪意のある大人が入り込み、売春行為や闇バイトの斡旋、違法薬物の勧誘など高いリスクと隣り合わせの場所でもあります。
望まない孤立を経験する若者の居場所は国内有数のハイリスク地域であり、そんな場所に行かなくても同じように受容され、誰かとつながることのできる空間を用意することが急務になっています。
夜のユースセンターについて
育て上げネットは今年度より「夜のユースセンター」事業を本格的に開始しました。この事業の特徴は、多くの公的支援機関が閉所している夜の時間帯にオープンしているフリースペースという点です。
一般の支援機関では"相談"や"グループワーク"といった支援プログラムが用意されていますが、ここでは具体的な活動内容を提示せず、それぞれが好きに時間を使うことができます。さらに、食事や生活物資を提供し、継続的な社会関係の構築を目指しています。
「行ってみたい」と思われる場所へ
本助成を活用し、東京都大田区が実施する「大田区若者サポートセンターフラットおおた(当法人受託)」にて週2日、当法人事業として食事を提供しております。
従来からあるテレビゲームやWi-Fi環境を整備することに加え、若者ニーズの高いコンテンツを提供し、より多くの若者から「行ってみたい」と思われる場となるよう、基盤を強化しています。
孤立状態にある若者に悩みはあるか聞くと「別に困っていない」と言います。しかし、それは自身の現況をうまく把握できておらず、また、相談するための言語化がうまくできないためそうした表現になってる場合も少なからずあります。
支援を前提とした関係ではなく、若者とのつながりを作ることを第一に考え、つながる空間を提供することで、彼らの悩みや困難を拾いあげる活動を今後も続けてまいります。
担当者、利用者の声
<利用者の声>
■20代、女性、休職中
ひとり暮らしで休職中のため生活費に不安を持っています。週2日、夕食を提供していただけるのは、たいへんありがたく利用させていただいています。おかげさまで、体調も良くなってきています。職場に復帰できるように、会社ともお話を進める予定です。
■20代、女性、無職
楽器演奏、アカペラ練習を利用しています。学校へ行くことができなかったので、みんなで演奏したり、歌を歌ったりすることがとても楽しく嬉しいです。10代のときに出来なかった青春を取り戻しているように感じています。
■20代、男性、会社勤務
ひとり暮らしのため、普段は一人で食事をしています。「夜のユースセンター」のおかげで、人と一緒に食事をすることが楽しいということを知りました。毎週、火・木曜日の夕食が楽しみになりました。
<担当者の声>
従来の支援では働いていたり、学校に通えている人は支援対象にもなりませんでした。しかし、場を開いてみると孤立を感じている人がたくさんいることがわかります。限られた時間ではありますが、この場を使って他者と関わることで、社会とのつながりを感じてもらえたらうれしいです。
視察・見学について
育て上げネットは夜のユースセンター事業を東京都・大田区、立川市の2拠点で行っています。視察、取材に加え、支援者の見学なども受け付けております。まずはお問い合わせください。
育て上げネットについて
すべての若者が社会的所属を獲得し、「働く」と「働き続ける」を実現できる社会を⽬指し、若者と社会をつなぐ活動を⾏う認定特定⾮営利活動法⼈です。若者⽀援を「社会投資」ととらえ、無業の状態にある若者の就労基礎訓練プログラム「ジョブトレ」や、その保護者の⽀援、学校やコミュニティ向けの教育⽀援プログラムを実施しています。また当事者だけでなく、地域社会・⾏政・企業と連携した⽀援者の育成など、多岐に渡る活動を展開し社会全体で若者を⽀援する⼟壌を創っています。
https://www.sodateage.net/
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