【調査】BtoBサイトのCTAは「文脈に合わせた配置」より「文言の変更」で商談化率が2倍に
株式会社Cone(本社:大阪府大阪市、代表取締役:佐藤 立樹)は、BtoBサービス企業で働く方を対象に、ウェブサイトのCTA(Call To Action)に関する意識と成果について調査を実施しました。

本調査により、多くの企業が抱える「クリックはされるが商談につながらない」という課題の背景には、改善の焦点が「見た目(位置やデザイン)」に偏り、最も効果の高い「文言・コピーの質」が軽視されている実態が明らかになりました。
レポート全文
BtoBサイトのCTAは「文脈に合わせた配置」より「文言の変更」で商談化率が2倍に
【調査概要】

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調査対象 |
BtoBサイトのCTAクリック経験者:64名 |
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調査期間 |
2025年11月7日〜11月10日 |
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調査方法 |
インターネット調査 |
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調査実施 |
BtoBサイト制作サービス「c-web」を運営する株式会社Cone |
調査の背景
BtoB企業のウェブサイトは、潜在顧客との主要な接点であり、CTA(Call To Action)はリード獲得や商談化を左右する重要な要素です。
多くの企業では、ユーザーの検討段階に合わせたCTAの配置や、ボタンデザイン・文言の改善などに取り組んでいますが、その一方で、「クリック数は増えたが商談に結びつかない」「獲得できるリードの質が下がった」といった課題が残り、商談化率が30%前後で停滞するケースが少なくありません。
こうした状況を踏まえ、担当者の取り組みが十分に成果へ反映されていない要因を明らかにする必要があると判断し、どの改善施策が「リードの質」と「商談化率」の向上に最も影響しているのかを把握するため、本調査を実施いたしました。
CTAクリックユーザーの分類と効果
調査の結果、CTAをクリックするユーザーは大きく二つのタイプに分かれることがわかりました。ひとつは、まず情報収集のために軽くクリックしてみる層で全体の42.2%を占めています。もうひとつは、すぐに資料を確認したり問い合わせしたりする意思を持った層で34.4%でした。

この数字からも、CTAのクリック行動が「まだ調べたい層」と「いますぐ層」に二極化していることがはっきりと見て取れます。
では、この二つの層はどのようなCTAに反応するのでしょうか。導入検討度とCTAの種類をクロス分析した結果が以下になります。

お役立ち資料系のCTAは、情報収集層に特に支持され、全体の41.3%がこの層からのクリックでした。つまり、資料系CTAは検討の「入口」として幅広いリードを取り込む役割を果たしています。
一方で、見積もりやデモ、担当者相談系のCTAは即アクション層に集中し、クリックの70%がこの層から発生していました。こうしたCTAは、商談に直結するリードだけを選別するフィルターとして機能していることがわかります。
さらに、ユーザーがCTAをクリックした理由を尋ねると、最も多かった回答は「興味のあるテーマや課題に合致していた」というもので47.6%に上りました。

つまり、CTAは単なる誘導手段ではなく、ユーザーが求める情報と自分の課題がマッチした瞬間にクリックされる、戦略的な入口であることがわかります。
この結果からも分かるように、BtoBサイトでは単に目立つボタンを置くだけでは不十分です。ユーザーが「どんな情報が得られるのか」「次に何をすればいいのか」を直感的に理解できる文言設計と、各CTAがどの検討フェーズに向けたものかを戦略的に考える視点が不可欠です。
しかし、このことは多くのBtoBマーケティング担当者にとっては「知っていること」かもしれません。実際に検討フェーズに応じたCTA設置は定石として広く行われていますが、それだけでWebサイトの成果が劇的に変わるわけではありません。
実際、調査では多くの企業がこの事実を理解していながら、成果には結びつけられていないことがわかりました。
位置変更だけでは商談化率は伸びない
多くのWebサイト運用担当者は、CTA改善としてまず位置やデザインの変更に取り組む人が多いと思います。実際に、今回の調査でも約60%の担当者がこれらの施策を経験していました。

しかし、現実の商談化率を見ると、30%以上を達成できたのはわずか31.2%にとどまり、期待した成果を得られていないことがわかります。

つまり、クリック数を増やすための見た目や位置の改善だけでは、リードの質や商談化には大きく寄与していないのです。
では、なぜ成果につながらないのでしょうか。その背景には、担当者の意識が「目立つボタンを置く」「配置を工夫する」といった表面的な改善に偏っている点があります。調査では、位置やデザインは整えても、実際にユーザーの行動を左右する文言やコピーの質を高める努力が十分でないことが明らかになりました。
実際、改善の優先順位を見てみると、多くの担当者はまず「どこに置くか」という位置の調整に着手しており、CTAの設置箇所を変えることでユーザー導線を意識していることは理解できます。しかし、位置変更だけでは商談化率の30%の壁を突破することは難しいのです。
一方で、実施率は決して高くないものの、文言・コピーの変更に取り組んだ担当者は、57.2%が商談化率30%以上を達成していました。

これは、位置変更の31.2%と比べると約2倍の効果にあたります。この結果から明らかなのは、CTA改善において重要なのは単にクリック数を稼ぐことではなく、文言を戦略的に変えてリードの質を高めることであるという点です。
つまり、ユーザーの関心を引くだけでなく、行動の意図を明確に示し、適切なターゲットにだけ響く文言を用いることこそが、商談化率を大きく伸ばす決定打になるのです。
商談化率を高める文言の使い分け
ここまで見てきた通り、CTAの位置変更だけでは商談化率の大幅な向上にはつながりません。では、どのような文言やコピーを用いれば、クリックを商談につなげられるのでしょうか。
今回の調査では、即アクション層と情報収集層、それぞれに響く文言の傾向や具体例も明らかになりました。
たとえば、検討度の高いユーザーに対しては「今すぐ相談する」といった明確な行動を促す表現が効果的であり、一方で情報収集段階のユーザーには「無料で資料を入手」といった心理的ハードルを下げる文言が適していることがわかりました。
こうした文言の使い分けによって、質の高いリードを選別しながら商談につなげることが可能になります。
具体的な文言例や、その効果の詳細については、以下の調査記事で全文ご確認いただけます。調査の全体像やグラフも掲載しており、どの文言がどの層に効くのか、より具体的に理解することができます。
その他参考記事:
BtoBオウンドメディアのCTAの置き方。配置パターンと文言テンプレート付き
クリックされるLPのCTAボタン戦略。小さな変更で大幅なCVR向上を実現する方法
【同業者が選ぶ】Web制作会社おすすめ15選!選び方や失敗事例も解説!
c-webで実現する、商談につながるCTA設計
今回の調査で、多くのBtoBサイトがCTA改善をしても商談化率が30%前後で頭打ちになることが明らかになりました。
「クリックはされるのに商談につながらない」「リードの質が思うように上がらない」と感じている企業にとって、CTA設計の考え方そのものを見直すことが最初の一歩です。
弊社Coneが提供するBtoBサイト制作サービス「c-web」では、サイト構築の初期段階から商談化につながるCTAを戦略的に設計する仕組みを整えています。

c-webでは、単にCTAの配置やデザインを工夫するだけでなく、ユーザーの検討フェーズやページの目的、ターゲット層ごとの情報ニーズを整理し、初期設計段階から課題ベースのCTAを作り込むことが可能です。
また、c-webのCMSでは、非エンジニアでもCTA文言やボタンテキスト、リンクを簡単に更新できる設計となっているため、A/Bテストや文言改善のPDCAを社内でスピーディに回すことができ、位置変更に頼る表面的な改善ではなく、成果に直結する文言の最適化を継続的に実行できます。
さらに、CTAで獲得したリードを商談まで育てるには、サイト制作後の運用支援も不可欠です。c-webでは、制作後も以下のサービスでリード育成を強化できます。

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ダウンロード資料やホワイトペーパーで課題解決の具体例を提示し、見込み顧客の理解と関心を深める |
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SEO記事を通じて自社ノウハウを継続的に提供し、商談につながる検討度を構築 |
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フォーム作成や改善が簡単で、段階に合わせたフォローや情報配信も効率化 |
これらを組み合わせることで、獲得したリードを段階的に育成し、商談化率を持続的に高める仕組みをc-webで実現できます。
CTAを含むWebサイト改善をお考えのBtoB企業様は、ぜひ一度ご相談くださいませ。
株式会社Coneについて
小さなチームで大きな仕事をする最高の会社を目指しているSmall up企業です。(※ 2025年8月時点、7名で累計1,300社超支援)
【会社概要】
・会社名:株式会社Cone
・代表者:佐藤立樹
・設立:2019年4月1日
・URL:https://coneinc.jp/
・事業内容:
└資料作成代行サービス「c-slide」の運営
└記事作成代行サービス「c-blog」の運営
└BtoBサイト制作サービス「c-web」の運営
└フォーム作成ツール「formmate」の運営
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