トランスファーデータ、日本初*の「Travel Intelligence Agent」を「AI Travel」にリリース

出張データを活用したAI Agent強化にむけて約9億円の資金調達も実行

株式会社トランスファーデータ(本社:東京都港区、代表取締役:村田 佑介)は、出張管理クラウドサービス「AI Travel」にて、新サービス「Travel Intelligence Agent」をリリースいたします。本サービスにより、ビジネストラベル領域における日本初*のAI Agent構想を実現し、出張者の出張体験をより快適なものへと進化させます。

すでに「AI Travel」では、AIコンシェルジュや一括検索機能など複数のAI機能を提供しており、2025年秋から、「Travel Intelligence Agent」による「宿泊地スライド機能」をはじめとする新機能を順次リリースする予定です。また、「Travel Intelligence Agent」の開発加速にむけて、この度、約9億円の調達を実施したことをあわせてお知らせします。

*2025年7月時点、自社調べ

約204兆円の出張市場の変革をAI活用でリード


国内出張市場は約11兆円、グローバルでは約204兆円という巨大マーケットで、海外では企業価値100億ドル以上のデカコーン企業も誕生しています。※1

※1 GBTA「2024 Business Travel Index Outlook」July 2024, https://www.tourismticker.com/wp-content/uploads/2024/07/GBTA_BTI_Report_24_Exec_summary_vFinal.pdf(最終アクセス日:2025年7月22日)

従来、多くの出張者は航空券やホテル、レンタカーなどを個別に手配し、煩雑な手続きの多さや費用立替による資金負担、精算作業の手間を抱えていました。また、経理部門では出張費の精算が経費精算業務全体の約6割を占めるケースもあり、大きな負担となっていました。一方で、この領域を包括的にカバーし、解決できるサービスはこれまで存在せず、多くの企業が非効率な手作業に頼っているのが現状です。

「AI Travel」は、独自のデータ正規化技術と、既存の経費精算・会計システムとの柔軟な連携機能を活かし、出張の予約・申請・承認から会計仕訳までをワンストップで自動化します。さらに、AIが最適な旅程やコスト削減に向けた判断材料をリアルタイムで提供します。


2025年7月時点で、「AI Travel」は350社・12万人以上のビジネスパーソンにご利用いただき、年間20万件以上の出張をサポートしています。

「Travel Intelligence Agent」で出張体験のさらなるアップデートへ

「AI Travel」は、2015年のサービス開発当初から、「すべての出張者に優秀な秘書」をスローガンとして、出張体験のアップデートに取り組んできました。

例えば、以下の機能はそのような思想から生み出され、既にリリースした機能です。

  • 1回の検索で飛行機・ホテル・新幹線・レンタカーなど、あらゆるおすすめ商材をまとめて提案し、すべてを一括予約

  • AIコンシェルジュに「来週月曜から大阪に2泊行きたい」とチャットするだけで、最適な旅程を提案(LLM搭載機能)

  • 出張者にとっておすすめのホテルを、理由とあわせて提案(LLM搭載機能)

これらの成果により、活用が定着した導入企業では90%以上の出張手配が「AI Travel」を通じて行われるなど、満足度の高い出張体験を提供してまいりました。

今後は「Travel Intelligence Agent」を、「AI Travel」に実装し、出張者、バックオフィス、経営のあらゆるステークホルダーにおいて、出張が関わるビジネスプロセスのアップデートに取り組みます。

「Travel Intelligence Agent」は、単なるチャットボットに留まらず、10年分の正規化された出張データに加えて、市場の価格データや出張者の旅費規程、カレンダーの情報や過去の出張傾向など、あらゆるデータをコンテキストとして活用し、日進月歩のLLMの進化の恩恵を最大限に受けることができる最先端のAI Agentです。インターフェースも、ユーザーに文章入力を強いるチャットありきではなく、サービスを使うだけで、自然にAIの価値を享受できる形で溶け込ませる方向性を目指しています。

今回は、第1弾として、AIがまるで出張者一人ひとりの秘書のように、ニーズや嗜好を理解し、先回りして出張の提案や予約手配を行う体験を「Travel Intelligence Agent」の実装を通じて創出していきます。これにより、出張者自身の直接的な体験向上と、出張者の体験価値向上にともなう間接的なバックオフィス業務の生産性向上を実現します。

今後「Travel Intelligence Agent」ができることとして、以下の機能を順次リリースしてまいります。

リリース予定その1:宿泊地スライド機能

リリース時期:2025年秋頃

宿泊予定地点のホテル価格が高騰し、旅費規程内の宿泊先を探すことが難しい場合に、AI Agentが「少しの電車移動で旅費規程内で安価に宿泊できる候補地」をレコメンドします。これにより、はじめての出張で土地勘がなかったり、目的地付近では旅費規程を大幅に超えるホテルしかない場合でも、多少の移動時間を追加するだけで旅費規程内のホテルを簡単に探すことができるようになります。

リリース予定その2:スケジュールを考慮した最適・自動旅程提案機能

リリース時期:2025年冬頃

「AI Travel」と連携中のカレンダーサービス(Google Calendar™・Microsoft Outlook®)から予定を読み込み、出張者のスケジュールを考慮した最適な旅程を提案します。これにより、手配時に移動時間の計算をしたり、予約手配時にカレンダー確認をしたりする手間を削減します。また、移動時間と打ち合わせが誤って重なってしまうことを未然に防ぎます。

さらに、カレンダーサービス上で「出張」というキーワードを検知した際に、おすすめの旅程を、25年7月リリース予定の「AI Travel」アプリ(2025年7月25日時点、各ストア審査中)からPush通知で自動提案します。そのほか、過去の出張履歴や今回の目的地から出張内容を推測し、煩雑に感じるワークフローの下書きも自動で作成することができるようになります。

これにより、出張申請や予約手配が後回しになることで、航空券やホテルの価格が高騰してしまうことを防ぎ、社内事務手続きの効率化と出張コストの最適化を実現しやすくなります。

リリース予定その3:営業商談最適化機能

リリース時期:2026年春頃

SFA・CRMツールと連携し、営業担当者の商談情報を分析して、「次の出張に合わせて追加で取るべき商談アポイント」を、移動の効率と成約確度を考慮して自動提案します。

これにより、営業担当者は出張の投資対効果を最大化でき、売上向上に直結する戦略的な出張計画が可能になります。

リリース予定その4:承認アシスト機能

リリース時期:2026年春頃

これまでの3つの機能(宿泊地スライド、スケジュール考慮、営業商談最適化)を統合し、出張申請に対してAI Agentが自動的にコスト最適化・スケジュール効率性・商談ROIを分析して承認者に判断材料を提供します。承認者は申請内容の妥当性スコア、代替提案、過去実績比較を一覧で確認し、適切な承認判断を短時間で行うことができます。

こうした個人レベルでの効率化が組織全体に波及することで、出張費用の削減と承認プロセスの時間短縮を実現し、企業成長を加速させる出張管理体制を構築することが可能になります。

AI Agent機能の開発加速にむけた資金調達も実施

資金調達については、本稿掲載のAI Agent機能の開発加速にむけて、日本ベンチャーキャピタル(略称NVCC)、キャナルベンチャーズから、第三者割当増資によりシリーズCラウンドをファーストクローズ。あわせて、みずほ銀行、商工中金、東日本銀行、JA三井リースなどから当座・コミットメントライン契約等の締結により、合計で約9億円の調達を実施したことをお知らせします。なお、本ラウンドに参画いただいた出資者からのコメントは、文末に掲載しております。

今後の展望

「AI Travel」は、蓄積する膨大な出張データと生成AI技術を活用した「Travel Intelligence Agent」の実装と各種機能のリリースを通じて、出張予約から会計業務のデータを一気通貫で統合した出張手配システムであるBTM3.0から「ビジネスを加速するAI Agent」であるBTM4.0への進化を遂げてまいります。※2

※2 「BTM」とは、Business Travel Managementシステムの略称。

2025年から2026年にかけて「Travel Intelligence Agent」の実装を通じて、私たちが目指すのは「AI Agentが常に先回りし、最適解を提案する」出張者体験の実現です。また、今回リリースを発表した出張者向けの体験に留まらず、10年分の正規化された出張データに加えて、市場の価格データや出張者の旅費規程、カレンダーの情報や過去の出張傾向など、あらゆるデータをコンテキストとして活用し、バックオフィス業務における「AI Agent活用」による変革にも取り組んでまいります。

これらの取り組みにより、企業の出張関連業務の生産性を飛躍的に向上させ、日本全体のビジネス効率化に貢献してまいります。

今後も継続的な技術革新と機能拡充により、お客様の期待を超える価値提供を追求し、出張領域の変革を牽引してまいります。

出資者からのコメント

日本ベンチャーキャピタル株式会社

取締役 副社長執行役員 桑園 寛之氏

3年前の初回投資時から、コロナ禍に揉まれつつも経済活動の復活と歩調を合わせて力強く成長しており、経営陣をはじめとする会社のメンバーやサービスの着実な成長に頼もしさを感じています。当社のプロダクトがターゲットとする出張手配や管理のマーケットは「面倒な業務の効率化」「膨大な市場規模」「高いシステム開発難度」を兼ね備えたチャレンジングな領域であり大きく育てて欲しいです。

JA三井リース株式会社

ICTソリューション部 上田 真之氏

この度は、トランスファーデータ社に対してファイナンスのご提供ができましたこと、大変嬉しく思います。貴社の高いAIおよびエンジニアリング技術を活用し、引き続き出張業務の効率化とコスト削減を実現されることを期待しております。また、融資検討の過程で皆様と事業について様々なお話をさせていただき、大変有意義な時間を過ごすことができました。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

キャナルベンチャーズ株式会社

代表取締役CEO 松岡 亮介氏

『データで、いまを超えていく。』というビジョンに共感し、これまでもご一緒させて頂いておりますが、トランスファーデータによる革新的な取り組みはビジネストラベルの煩雑な業務や手配を劇的に変革することを確信しております。またさらに、ビジネストラベル領域を越えて、企業のバックオフィス業務全体をデータで進化させるアプローチには大きな可能性を感じています。今後も村田さん率いる素晴らしいチームと共に、新たなスタンダードを創り出す挑戦に全力で伴走し、より豊かな出張体験と新しいバックオフィスの形を広めてまいります。

【株式会社トランスファーデータについて】

●サービスラインアップ

・出張管理クラウドサービス「AI Travel」:https://aitravel.cloud/

予約情報や出張に関する申請を一元管理できる出張管理システムです。国内・国外のホテル・飛行機・新幹線をまとめて検索できるのが特徴で、自由な組み合わせで予約が可能です。旅程以外の出張経費や事前申請・承認もシステム内で完結するので、事務手続きをシンプルにできます。また、予約時の市場価格情報を保持しており、後日でも適正価格を遡って調べられるので、コスト削減施策の検討に活用できます。

・誰でも簡単にデジタル化できる経費精算サービス「ビズトラ」:https://biztra.cloud/

飛行機や新幹線、ホテルなどの出張手配と同時に経費精算への連携までが可能な、シンプル設計の交通費・経費精算システムです。一人の経費精算に対して、直属の上司・上長から経理担当者まで、一連の承認作業が管理画面上で可能です。進捗管理も簡単にでき、従業員や管理者がどれだけ増えても利用ユーザー数無制限でご利用いただけます。

・ビジネスに特化した日程調整ツール「AIカレンダー」:https://aitravel.jp/aicalendar/

ビジネスに特化した法人向け日程調整ツールです。Google Calendar™と連携し、参加者の予定や自社の会議室の空き状況から、自動で候補日時を提案します。また、カレンダーの予定に位置を入力することによって、移動時間を自動計算し候補日時を提案することが可能になります。日常の何気ない予定作成がもっと簡単に行えます。

●採用情報

現在、トランスファーデータでは、あらゆるポジションでメンバーの積極採用を行っております。

当社は新しいことにどんどん挑戦していくことを推奨する文化です。その人のキャリア、将来を考えて新しい仕事、学習を支援する土壌があります。社会の未来と会社の成長、そしてメンバーのキャリアに本気で向き合うチームで、ともに事業を拡大していただける方のご応募をお待ちしております。ご興味のある方は採用担当までご連絡ください。

<採用担当:recruit@aitravel.jp>

●代表取締役CEO プロフィール

村田 佑介(Yusuke Murata)

京都大学経済学部卒業後、2010年に楽天株式会社に入社。エンジニアとして全社MVPを獲得。要件定義・設計からプログラミング・インフラ構築まで全ての工程に従事。選抜メンバーとしてシンガポールへの出向も経験した後、2014年に株式会社AIトラベルを共同創業。CTOを経て2017年10月より代表取締役に就任。特許の発明実績多数。

●会社概要

会社名:株式会社トランスファーデータ

代表者:代表取締役 村田 佑介

設立:2014年2月

社員数:101人(2025年7月時点、非正規含む)

事業内容:システム開発、IT業務コンサルティング、その他インターネットを利用した旅行等各種情報提供サービス

HP:https://transferdata.co.jp/

【商標について】

Google Calendar™は Google LLC の商標です。Microsoft Outlook®は Microsoft Corporation の商標です。その他記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。

株式会社トランスファーデータのプレスリリース一覧

https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/22587

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

URL
https://transferdata.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区芝三丁目5番7号
電話番号
03-6843-3297
代表者名
村田 佑介
上場
未上場
資本金
1億円
設立
2014年02月