テックドクター、川崎医科大学、フィロソフィアが共同で進行期パーキンソン病患者のQOL向上を目指す研究を開始

ウェアラブルデータから活動や睡眠などの生活活動量を評価し、生活の質（QOL）との関連性を明らかに

株式会社テックドクター（代表取締役：湊 和修、本社：東京都中央区、以下「テックドクター」）、学校法人川崎学園 川崎医科大学（岡山県倉敷市、以下「川崎医科大学」）、株式会社フィロソフィア（代表取締役：堅田 陽介、本社：大阪府大阪市、以下「フィロソフィア」）は、川崎医療福祉大学、倉敷脳神経内科クリニックの協力のもと、進行期のパーキンソン病（PD）およびPD類縁疾患* の長期共同研究を開始します。
本研究においてテックドクターは、ウェアラブルデバイス、患者アンケート、診療情報等を解析し、生活活動量評価を行います。

この研究は、施設入所患者およびコミュニティ在住患者の療養生活における生活の質（QOL）向上および日常生活動作（ADL）の維持に重要な因子を明らかにすることを目的としています。フィロソフィアが運営するPD特化型住宅型有料老人ホーム「PDレジデンス」と協力し、患者のQOL向上を図るだけでなく、高齢化社会における介護リソースの効率化と集約という観点から、進行期のPD患者に対する最適なケアプランのモデルケースを地域社会に提供することを目指します。

*レビー小体型認知症、多系統萎縮症、大脳基底核変性症、進行性核上性麻痺など

1. 研究の背景と目的

本邦のパーキンソン病患者数は29万人を超え、高齢化に伴い増加傾向にあります。進行期のパーキンソン病（PD）およびPD類縁疾患患者は、薬物・外科治療の効果が減弱するため、リハビリテーションや環境調整などの非薬物的介入が重要となります。また、進行期には、疾患の多様性や合併症、生活様式の違いなどが相互に作用し、身体活動量や環境因子が患者の生活の質（QOL）と日常生活動作（ADL）に大きく影響します。

これまでの研究では早期発見・早期治療が重視されてきたものの、進行期の介入方法やその影響は十分には明らかにされていません。この共同研究では、施設入所患者とコミュニティ在住患者のQOL向上と日常生活動作（ADL）の維持に寄与する要因を解明し、地域におけるケア・療養環境の向上に貢献することを目指しています。

2. 研究概要

研究責任者：
川崎医科大学　神経内科学　教授　三原雅史 先生

共同研究機関：
川崎医療福祉大学
倉敷脳神経内科クリニック
株式会社フィロソフィア
株式会社テックドクター

研究概要：

＜対象者＞
川崎医科大学附属病院の外来通院中、または施設「PDレジデンス」に入所中のPDおよびPD類縁疾患（レビー小体型認知症、多系統萎縮症、大脳基底核変性症、進行性核上性麻痺など）患者

＜研究に利用するデータ＞
・ウェアラブルデバイス「Google Fitbit」から得られる脈拍・活動量・睡眠などのデータ
・自己記入式アンケート
・診療情報や検査結果

＜予定症例数＞
約100例

3. 今後の展望

長期間にわたるデータ蓄積と探索的な研究により、進行期パーキンソン病（PD）患者のQOL向上だけでなく、高齢化社会における介護リソースの効率化と集約にも寄与できることを期待しています。適切な環境調整、ケアプランの策定、および適切な介入量の設定など、PD患者に最適なケア体制を模索し、そのモデルケースの地域社会への還元を目指してまいります。

川崎医科大学 神経内科学教室について

社会の高齢化とともに認知症や、パーキンソン病といった神経変性疾患の患者さんが急激に増加しています。川崎医科大学神経内科学教室では、臨床指標、画像検査、生化学マーカーを組み合わせたレジストリを構築し、デジタルデバイスを活用した運動習慣の向上や医療ケアの最適化など、『脳神経科学 ✕ リハビリテーション』をテーマとして様々な研究に取り組んでいます。患者さんの悩みに寄り添い、生活の質の改善に貢献することを使命とし、診療・研究・教育を通じて、よりよい医療の実現を目指します。

株式会社フィロソフィア / PDレジデンスについて

株式会社フィロソフィアは「善く生きる。」という理念のもと、医療・介護関係者と連携し、居宅サービスや施設サービスを提供しています。

PDレジデンスはパーキンソン病をはじめとする神経難病に特化した住宅型有料老人ホームです。自分の家のような空間で「自分らしい」毎日を過ごしながら、看護・介護・リハビリのエキスパートのサポートのもと、治療や療養に臨むことができます。

株式会社テックドクターについて

株式会社テックドクターは、"データで調子をよくする時代へ"をビジョンに掲げ、医療・製薬・食品関連企業等や研究機関向けのデジタルバイオマーカー開発プラットフォーム「SelfBase（セルフベース）」と、ヘルスケアサービス・健康施策・プログラム医療機器（SaMD）などの開発を実現するデータプラットフォーム「Health Portal（ヘルスポータル）」を展開しています。

研究活動に基づく医学的な視点と、ウェアラブルデバイスや医療機器から収集された大量のデータをAIや機械学習で解析する技術を組み合わせ、あらゆる人々の健康とウェルビーイングの向上に貢献します。

会社名　：株式会社テックドクター
WEB 　：https://www.technology-doctor.com/
設立日　：2019年6月21日
所在地　：東京都中央区京橋二丁目2番1号 京橋エドグラン4階
代表者　：湊 和修
事業内容：デジタルバイオマーカー開発プラットフォーム「SelfBase」の開発および運用、デジタル医療ソリューションの提供

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