京都フュージョニアリング、米国エネルギー省との戦略的パートナーシップを締結
-フュージョンエネルギーの商業化に向けた技術基盤開発を日米の官民連携で推進-
京都フュージョニアリング株式会社は、米国エネルギー省(Department of Energy:以下、DOE)とフュージョンエネルギー開発における戦略的パートナーシップを締結したことをお知らせします。本パートナーシップは日米両国の官民が連携し、フュージョン分野における重要研究インフラの構築および共同研究開発を通じて、フュージョンエネルギーの早期社会実装を目指します。
本パートナーシップの中核として、京都フュージョニアリングは、米国オークリッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory:ORNL)と連携し、フュージョンエネルギーの実装に向けた基盤整備として新たなプロジェクト「UNITY-3」に取り組みます。UNITY-3は、フュージョンエネルギーの実現に不可欠な増殖ブランケット技術の開発と高度化を目的とした技術基盤を構築するものであり、実際の核融合反応により発生する中性子の分布を精密に再現した環境下でブランケットの性能検証を行い、喫緊の課題を共同解決する統合研究プラットフォームとして、ORNL内に建設される計画です。

■本パートナーシップについて
今般のフュージョンエネルギー開発において、日米両国は強力な協力関係を構築しつつ、それぞれの国家戦略の下で取り組みを加速させています。日本では、政府の成長戦略において重点投資対象とされる17分野の一つとしてフュージョンエネルギーが位置づけられています。また、経済産業省に「フュージョンエネルギー室」が設立されたほか、フュージョンエネルギー開発に向けて1000億円以上が令和7年度補正予算に計上されています。米国においても、昨年、フュージョンエネルギーに関する新たな国家戦略「Fusion Science & Technology Roadmap」が公表され、DOE主導の下で推進されています。加えて、AI活用による科学技術イノベーションの躍進を掲げるプロジェクト「ジェネシス・ミッション」においても、フュージョンエネルギーは重点分野の一つとされており、日本も協力を表明しています。
一方で、フュージョンエネルギーの実現に不可欠な主要技術の課題解決は、引き続き日米両国および世界に共通する課題です。特に、中性子を用いる原子力技術、燃料サイクル技術、増殖ブランケット技術については、個別の研究開発にとどまらず、段階的かつ体系的に技術成熟度を高めていくことが不可欠な状況です。
こうした課題認識のもと、京都フュージョニアリングは、これまで培ってきたプラントエンジニアリングおよびシステム統合技術に、DOEおよび米国国立研究所が有する世界最先端の科学的知見と研究基盤を掛け合わせることで、フュージョンパイロットプラントでの発電実証および将来の商業プラント建設に向けた技術課題の解消を目指します。本パートナーシップは、当社の統合試験基盤UNITY Programsと、DOEが推進するトリチウム・ブランケット開発プラットフォーム(Tritium Blanket Development Platform:TBDP)を結びつけ、米国の国家戦略である「Fusion Science & Technology Roadmap」において特定された重要課題の解消を、実行段階から後押しする新しい枠組みです。
この枠組みのもと、日米官民が連携し、相互に論理的に連結された段階的かつ実機に近い試験環境を構築・活用することで、増殖ブランケットおよび燃料サイクルシステムの技術成熟度(Technology Readiness Level:TRL)を着実に引き上げ、フュージョンエネルギーの早期実現と産業化に向けた道筋を具体化していきます。
また、本パートナーシップの枠組みのもと、オークリッジ国立研究所(ORNL)、アイダホ国立研究所(INL)、プリンストンプラズマ物理研究所(PPPL)、サバンナリバー国立研究所(SRNL)を含む米国の国立研究所と当社との間で現在進行中および計画中の連携を後押しし、日米のフュージョンエコシステム全体における技術成熟と産業基盤形成に向けた、段階的かつ協調的な取り組みを推進してまいります。
■「UNITY-3」について
京都フュージョニアリングは現在、フュージョンエネルギープラントに不可欠な統合システムの開発を、「UNITY-1」および「UNITY-2」を通じて推進しています。UNITY-1では、京都府久御山町の自社研究施設において、エネルギーの取り出しから発電等への利活用を視野に入れたフュージョンブランケット・熱サイクルシステムの開発を進めており、直近では発電技術の実証試験を開始しています。
一方、UNITY-2では、カナダ・オンタリオ州において、カナダ原子力研究所(CNL)とのジョイントベンチャーであるFusion Fuel Cycles Inc.を中心に、燃料を回収・供給するフュージョン燃料サイクルシステムの開発を進めており、2026年内の運転開始に向けて現在建設を進めています。
今回新たに検討を本格化する「UNITY-3」は、京都フュージョニアリングがUNITY-1およびUNITY-2で培ったシステム技術統合のノウハウを基盤に、日本のエンジニアリング技術と米国の最先端の科学技術を掛け合わせ、増殖ブランケット開発と技術実証を行う施設を建設する取り組みです。本施設は、オークリッジ国立研究所(ORNL)との連携のもと同研究所内に建設され、増殖ブランケットにおけるトリチウム増殖技術の確立に向け、実際の核融合反応により発生する中性子の分布を精密に再現した環境下でブランケット性能を実証する計画です。
■代表者からのコメント
・米国エネルギー省 科学・イノベーション担当次官 ダリオ・ギル(Dario Gil)
フュージョンエネルギーは、私たちのエネルギーの未来にとって変革的な機会をもたらします。このパートナーシップは、重要なインフラを構築し、米国の競争力を強化し、フュージョンエネルギーの実現に向けて具体的で測定可能な進展を達成するために、信頼できる同盟国や民間企業と協力するというDOEのコミットメントを示すものです。
・京都フュージョニアリング株式会社 共同創業者 兼 代表取締役会長 小西 哲之
米国と日本は、科学技術分野において長年にわたり緊密な協力関係を築いてきました。DOEとの戦略的パートナーシップを通じて、私たちは日本のエンジニアリングの専門知識と民間企業の能力を活かし、プラントエンジニアリング技術の進展、フュージョンパイロットプラントでの発電実証およびその後の商業プラントに向けた技術課題の解消、そして米国のフュージョンエコシステムの長期的な成功に貢献できることを誇りに思います。


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