【実態調査】患者数は5年間で1.7倍、冬に増加する適応障害の実態調査
日本システム技術株式会社では、独自に保有しているレセプトデータ(※1)を中心としたメディカルビッグデータ「REZULT」を基に適応障害(※2)の傾向と特徴についてについて独自調査を実施しました。
■調査概要
調査対象 :当社の保有するレセプトデータ(約880万人 2023年9月時点)
対象期間 :2018年1月~2022年12月
対象疾患 :ICD-10「F43 重度ストレスへの反応及び適応障害」
■調査結果のまとめ
①2018年~2022年の5年間で患者数が1.7倍増加。患者数が年々増加していることが明らかに。
②月別の患者推移の調査では、冬季の患者数・患者割合が増加する傾向が判明。
■診療年別の調査
診療年別の調査では、2018-2022年の適応障害患者数を年別に算出しました。5年間で患者数は約1.7倍にまで増加していることが見られます。他傷病を含めた総患者数に対する割合も同様に増加していることから、特に適応障害の患者数が年々増加傾向にあることが分かります。また、年代別(9歳以下、10代、20代、30代、40代、50代)で2021年の患者数を算出したところ、20代が最も多い結果となりました。
■月別患者数の推移
月別の適応障害患者数を見たところ、患者数および割合のいずれも冬季に増加する傾向であることが確認できました。一般的にうつ病や感情障害などの精神疾患は季節性がある場合もあり、冬季に影響を受けることが多いとされています。適応障害についても他の精神疾患と同様に季節性の影響が見受けられます。
本件で公開した調査レポートの全文は以下をご参照ください。
https://www.jastlab.jast.jp/news-20231023/
■メディカルビッグデータ「REZULT」について
日本システム技術株式会社では約880万人ものレセプトデータを中心とした各種情報をデータベース化し、メディカルビッグデータ「REZULT」を構築しています。提供サービス形態は、データセットの提供、Adhoc分析、BIツールの環境構築などお客様の課題解決に最適なソリューションを揃えております。Webでのご説明も可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
https://www.jastlab.jast.jp/rezult_data/
※1:レセプトデータについて
レセプトとは、患者が受けた保険診療について、医療機関が保険者(市町村や健康保険組合)に請求する医療報酬の明細書のことです。医科・歯科の場合には診療報酬明細書、保険薬局における調剤の場合には調剤報酬明細書、訪問看護の場合には訪問看護診療費明細書とも言います。1患者、1か月、1医療機関あたりで1件のレセプトにまとめられており、患者が医療機関を受診した原因となる疾病情報や、医療費を支払っている情報等を保持しています。当社ではこれらの各種情報をデータベース化して保持しています。
※2:適応障害について
適応障害とは、何らかのストレスによって心身に不調を起こし、社会生活を継続することが困難な状態の病気です。入学や入社、異動、転勤などの環境変化にうまく対処できなかった時に発症するとされており、ゆううつな気分、不安感、頭痛、不眠などの様々な症状が出現します。
参考:e-ヘルスネット(厚生労働省)『健康用語辞典』「適応障害」(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-041.html)
【本件に関するお問い合わせ】
日本システム技術株式会社 未来共創Lab
お問い合わせ:https://www.jastlab.jast.jp/contact/
未来共創Labサイト:https://www.jastlab.jast.jp/
以上
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